見出し画像

あと少しだけ僕と

私は死のうとしたことがあります。
誰もいない所で静かに凍死を考え
長距離バスの時間を調べて家を出た。
コンビニでお酒と美味しいものでも買って
北へ向かおう。
しかし、何故だか
ペットのコジマに居た
動物がメチャクチャ好きとかではなく
どちらかというと、否定的考えの人でした。

入り口の自動ドアを抜けて一直線に
ひとつのゲージに向かった

彼は呼んでた

「ここだよ」
「僕と生きよう」

私は店員に

「この子抱っこしていいですか?」
ゲージの中で一際、暴れていた
二本足でたって

「早く!早く抱っこして」

店員は

「この子ですか?」

他の子たちはおとなしいのに一番落ち着き無い子の指名に少し驚く

案の定、出された瞬間飛びかかって来て顔中を舐めた

私の心も舐めた
心の血も舐めた

メイクしてる女子なら怒りそうな展開に焦る店員。

私は抱きしめた

「ありがとう」
小さな声で言った
私に足枷を付けさせて
まだ死ぬなという
愛しいカナタ
あなたのためにもう少し生きることにしました

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?