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神頼み

忙しくできるのは有り難いことですが、いつまでも仕事をしたくないし。

でも、他人の役に立つのは嫌いではないし、役に立てるうちが、自分の存在意義かもしれないし。

なんて、ウダウダ。仕事していると遊びたくなるし、遊んでいると落ち着かないし。

ワガママな奴です。

今日もよろしくお願いいたします。


荒梅雨や倒れし父と髪切る吾


(あらつゆや たおれしちちと かみきるあ)

季語「荒梅雨」です。

庭の草を引いていて、ふと、ああ~あそこに父が倒れていたなと思いました。

要因は様々ですが、父は何度も倒れていて、そのたび、救急車を呼んだものでした。

あの日、梅雨にしては激しい降り方でした。美容院の予約があって出掛けたわたしです。

わたしが綺麗にしている間に、父は雨の中、倒れて濡れていました。

人生とは不思議なもんです。


梅雨寒や倒れし父の熱奪う

(つゆさむや たおれしちちの ねつうばう)

季語は「梅雨寒」です。

低体温症とは怖いもんです。動けず、長時間雨に打たれていた父は低体温症で、不整脈が出現しました。

倒れた感じから首をやっているのが分かり、雨の中、傘を差し掛け、毛布を掛けて、熱が奪われないようにしました。

こんな時でも看護師とは強いもんで、冗談を言いながら救急車のサイレンが聞こえるのを待ちました


でで虫のごとく冷たき父の肌

(ででむしの ごとくつめたき ちちのはだ)

季語は「でで虫」で、これは「蝸牛」の関連季語です。

雨の中に何時間も倒れていた父は、すっかり体が冷えていて、まるで蝸牛の皮膚の冷たさみたいでした。

それなのに、「まだ帰らんかと待ちよった」と笑う父でした。

蝸牛は雨が好きで、濡れると元気そうです。でも、父の肌は冷たく、ごわごわした蝸牛の膚のようでした。


黒南風や馴染みとなりし119

(くろはえや なじみとなりし 119)

季語は「黒南風」です。

梅雨の最中に吹く、湿った南風で、梅雨時の空がさらに黒い雲に覆われることから「黒南風」と呼ばれるそうです。

当時は、祖母や母、そして父、しょっちゅう救急車を呼んでいて、着信をみて救急隊も「今度は誰?」と。

救急車や救急隊員は有り難い存在でもあり、あまりお世話になりたくない存在でもありますよね。


菊日和妻の命日訊ねけり

(きくびより つまのめいにち たずねけり)

季語は「菊日和」です。

父が母の命日を訊ねたのは、母が亡くなって数年後の秋でした。ちょうど自分も倒れて、ペースメーカーを入れたりして大変な時期に亡くなったので、記憶が定かでなかったのてしょう。

でも、許可をもらって、入院先から葬儀に参加しました。でも、父が母の死をどのように認識していたのか分かりません。


願ひ事なく素通りの初御籤

(ねがいごと なくすどおりの はつみくじ)

季語は「初御籤」です。

新年最初に引くおみくじを「初御籤」と云います。でも、そもそも初詣どころか、参詣に行かないわたしは、おみくじとは縁がありません。

観光などで神社仏閣をお参りすることもありますが、そもそも神さんが叶えられそうな、単純な願い事がありません。

合格祈願は自分の努力次第ですし、家内安全やら健康祈願やら、恋愛成就にしても神頼みする、可愛らしい性格ではありません。

でも、もしかしたら、結婚せずにいるのは、神頼みをおろそかにしたせいかしら。そうだとしたら、神さんの力は偉大です。


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先日のランチです。牛肉100%のハンバーグは美味しいです。

ただし、生焼けの状態で、熱々のプレートに載せて運んでくるので、油が激しく散るのが難儀です。

すっかり油臭くなるので、何処にも寄り道をせずに家に帰って、風呂に直行です。洋服もすべて洗濯が必要なので、洗濯間際の洋服で食べに行きます。