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老蝶


老蝶おいちょうの見る夢浅し情深し


最近、寝ても昔みたいに夢を見なくなった。

いや、見ているかもしれないけれど、うなされながら目を覚まし「あ~、夢か~」と安堵をしたり、「あ~、夢の続きがみたい」ともう1度眠りにつこうとしたり、夢に一喜一憂をすることがなくなった気がする。

何でだろう?現実の暮らしが充実していて、夢に空白を埋めてもらう必要がないのかな?夢を見る体力もないほど疲れているのかな?

それとも、あまりにも単調な日々で、夢見る材料が無いのかな?もしかして、夢を見てるのに年のせいで覚えてないのかな?

加齢によって夢の質は低下するんだろうか。認知機能は落ちるかもしれないけれど、人としての情愛も劣化するのかな?見る夢が加齢現象で色褪せてきたらつまらないな。

☆☆☆

緩和ケア病棟で夜勤をしていたとき、あまりにもあどけない顔で眠る患者さん、不思議な感じがしたものです。

思考することも、夢を見ることも、思い悩むことも止めて、未来を放棄して、眠ることに専念しているようでした。

でも、そこに至るまでには現実と向き合って向き合って、昼も夜も悪夢にうなされてきたのならば、最期は夢も見ずに寝れるのは幸せなことかもしれません。

☆☆☆

なんて、あんまり疲れていたので7時前から寝たら、なんと夜中の12時過ぎに目が覚めてしまった。当たり前。

布団の中でnoteを書いて、さて、まだ眠気もこないし、どうしよう。


「みる夢も果てて老蝶秋高し」