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HSPという肩書き

私はHSPだと自覚している。ちょっとだけ濁した表現なのは、医者から診断されたわけじゃないからだ。でもネットによくある診断チェックをやると、ほぼ満点。だから、HSPだという自信がある。
HSPとは、一言で言えば"極度の気にしい"だと思っている。例えば私の場合、人と会話した後だいたい1人反省会になる。ウン十年の付き合いの友人相手でも多少は気にする。「さっきの発言誤解されてないかな?」とか。慣れていない人が相手だとこんなレベルじゃない。
「キモいと思われたかな?!どう思われたかな?!あそこは別の言い回しの方が良かった。本当は良く思ってないんじゃないか。あの話絶対意味わからないと思われたよなぁ…」etc...

そして、気を遣うのは対人関係だけではない。外出すると、コンロ消えてたかな?!とか水出しっぱなしじゃないかな?!とか、家の鍵を閉めたかどうか?とかが気になって戻ったり。だから外出前は家の中の見回りを少なくとも3周はしていたが、この作業にウンザリして2周で済むようチェックリストを作った。
しかし、敵は外出時の注意力散漫さだけではないのだ。チェックリストまで作ったのに、在宅中にお風呂の水が1日全開になっていて絶望したことがある。今月いくら請求されるのかと震えたが実際は5000円に収まった記憶。あと、ヘアアイロンを使ったりする時は、温まるまで時間があってもその場から離れない。とにかく自分には対策が必要だ。
マンションに住めば「トイレに間違えて異物を流すとヤバい」「洗濯機で何かの中身が破裂したら詰まって他の階にも迷惑かかるのかな?」「コンロ消し忘れて火事になったら詰む」といったことに怯える。(ちなみにトイレの詰まりの話は菅田将暉がテレビで話してたので興味ある方はググってみてほしい。)
かといって一軒家では庭の手入れをしないと木の枝がこちらの敷地に入り込んで邪魔だとかお隣さんから文句言われそう、とか、泥棒が入りやすい、とか色々妄想してしまう。
だから、いつも無駄に疲れている。まだ起こってもいないことを想像しては体力をひたすら消耗するのだ。不毛だし、とても生きづらい。そしてこの気質は年齢を重ねるほどひどくなっていってる自覚がある。

HSPに関して調べると、SNSである検索ワードを見つけた。「HSP 自称」だ。見なくても理由は大体わかったけど一応読んでみた。HSPはよく「繊細さん」とも呼ばれるので、「私はHSPです」と言うと「自分で言うかw」と感じる人たちが一定数いるらしい。分からんでもない。彼ら的に「私天然なんです」って言ってる人と同じなのだろう。そしてHSPを名乗りながらも人に対してズケズケと無神経なことを平気で言う人がいるのも事実なのだ。名乗ることによって浮き彫りになってしまっている可能性は否めない。

自分だってそうだ。HSPの割に、友達とのLINEのやり取りは途中から返信しないことがある。あまり長く続くと悪いかな、という思いで切ることもあれば、何も考えずキリのいいところで自然と終えてしまうこともある。自分にとってLINEはある程度やり取りした後であれば、どこで終わるかはそこまで重要じゃない。が、人とのLINEは自分で終えたいという人もいるし、わざわざ相手と同じスタンプで締める、というような気遣いをする人もいる。(これは若槻千夏が言ってた)
そのぐらい大事なことと捉える人もいるのだから、そういう人から私を見たら「こいつほんとに気にしいなのか?w」と思われるのかも。

まぁ、それでも私は今後もやんわりHSPを名乗ることにしている。このジャンルがあることで結構助かっているのだ。HSPというくくりがなければ、ただただ神経質で「自分って変なのかも」と自己肯定感が低くなってしまうから。でもそういうタイプの人が他にもいて、それに挙手してる人を見かけると安心する。
最近はメンタルの状態に色々なネーミングがされていて、「何でもかんでも名前つけてジャンル作りすぎ」みたいな意見もあるけど、そこに入ってる人間からすると、悪いことばかりでもないのだ。

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