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子育てサロン第11回ぎゅっとタイム開催報告

マーガレットこどもクリニック、医師吉野と看護師西山です。

2~3ヶ月ごとに子育てサロン「ぎゅっとタイム」を主催しています。

1月18日に第11回目を開催しましたので、そのご報告です。

「ぎゅっとタイム」は、コロナ禍で繋がりを持ちにくくなった親子の交流の場をつくろうと始めました。同じくらいのお子さんを持つ保護者の方が、医師、看護師とともに日頃の悩みや喜びを分かち合う時間となっています。

今回は3か月-6か月のお子さんのママさん4名が集って下さいました。
『ネット情報よりも解決の近道!子育ての「困った」や「迷い」を話してみませんか?』をテーマにお話しました。

自己紹介では毎回、ご自身の趣味やはまっていること、最近あったちょっと良かったことのシェアをしています。良かったことを一緒に喜んでもらえると相手との距離感がいっきに縮まります。趣味やはまっていることの中にその人の魅力を見つけたり、自分との共通点が見つかったりするのも楽しいです。

今回の開催の様子です。

テーマにそったフリートークでは次の話題がでました。

・(6か月ママ)感染不安からの外出不安と、外で気分転換したい気持ちとの間で葛藤がある。みんなどうしてる??医学的見地からもアドバイスが欲しい。

・(6か月ママ)離乳食を始めたばかり。卵黄の進め方で、本やネット情報によって違うことが書いてあるが、どっちが正しいの?
食事に集中しない。
腰座りがまだで、抱っこで支えながら与えているが、途中でずってくるのも困っている。

・(3か月ママ)離乳食、昔ながらのお粥からの方法から、タンパク質を先にするという方法まで、調べると色んな方法が出てくるけど、どれを信じたらよいの?

・(6か月ママ)4月からの復職に向けて、家庭と仕事の両立が不安。自分の親世代から「早くに預けて可哀そう」の声も気になる。もやもやした思い。
完全母乳だが、入園に向けてミルクの練習はどうしたらよい?

この中から、具体的なお話をひとつ紹介したいと思います。

【感染不安からの外出不安と、外で気分転換したい気持ちとの間で葛藤がある。みんなどうしてる??医学的見地からもアドバイスが欲しい。】
お悩みを話してくださった方に、どんな風に過ごせたら理想かをお聞きしました。

「コロナが無かったら、デパートにでも行ってランチして、ちょっと遠回りしてお散歩がてらパン屋さんに寄って帰るとかしてリフレッシュしたい。でも、今はエレベーターの密も気になるし、もし何か移ってしまったらと思うとなかなか外出しづらい。」

お子さんと向き合う時間だけでなく、外の空気を吸って、美味しいものを食べたりして、自分自身への癒やしの時間を確保することも大事ですよね。

他の参加者の方たちはどうしているか、お話を聞いてみました。

・区の子育て支援センターは、予約制で人数制限をしているし、消毒して環境整備されているので、安心感があった。少し勇気は必要だったけれど、行ってみたら、近い月齢のお子さんがいて、お知り合いになれて良かったし、おしゃべりが楽しかった。

・4月に仕事復帰を考えているので、そこまでは体調を崩したくない、公園程度にしようかなと思っている。

それから、ラモナ先生からは、医学的な視点からとご自身の子育て経験からのお話もありました。

・子どもは色んなものを触ったり口に入れたして 決して清潔な存在ではないので、コロナ前も今までも、ある程度色んな風邪を引いて過ごしてきた。それが普通。コロナ株の変異とともに病原性も下がってきているし、生活全体を考えたときに、何が自分にとって幸せか、楽しいことは何かを優先して考えてよいのでは。

皆さんから過ごし方や意見を聞いて、お悩みを出してくださった方の感想は、

清潔、不潔のラインを厳しく考え過ぎていたかも。清潔に重きを置きすぎると、他のデメリットを上回ることもあるなと感じた。コロナワクチンのスケジュールがあるので、無事に終えたいと思う。それが終わったら支援センターデビューしてみようかな。」

❀看護師西山より❀
感染対策の話だけでなく、育児全般に関してもそうですが、それぞれの事情もありつつ、これだけが正解!では無いからこそ、悩みますよね。
皆さんのやり取りを聞いていて、感じたこと。

自分だけの情報や物差しだけで考えるより、はたまた、多すぎるネット情報だけで悩んでいるよりも、リアルな声で話を聞いて、情報交換することによって、考え方の幅が広がるのだなと改めて思いました。そしてそれが、自分らしく、楽しい育児にも繋がっていくのだなと感じました。

会の始めは、やや緊張の雰囲気もありましたが、終わりの頃は、みなさんの晴れやかな表情が印象的でした。参加者の皆さん、勇気を持って積極的にお話くださりありがとうございました☆


❀医師吉野より❀
まさに今回のテーマにぴったりな話題をみなさんが持ってきてくださったのでとても充実した時間になりました。私たち主催者がお伝えした内容だけでなく、同じ立場のママさん同士のご意見や工夫されていることなどが、お互いにとっての良い気づきになったことと思います。

やっぱり同じ立場の人同士でお話して、自分の考えや思いをアウトプットすることは、「ネット情報より近道!」だと思いました。でもタイトルにつけた《解決》への近道というのは少し違ったかもしれません。どちらかというと《安心感》への近道でした。物事がすぐに解決するわけではないけれども、自分の思考や感情が紐解かれて、大切にしていることが見えるので、不要な迷いがとれていくように感じました。

私の子はもう3人とも小学生なので、乳児期の記憶は遠のきつつあるのですが、今回のご相談のような仕事復帰に向けてどうしようなど、先のことを心配して悩んでいた当時を思い出しました。先を心配しても、赤ちゃんは日々変化や成長が大きいので、心配が取り越し苦労に終わることが多々あります。先回りして今何かを無理するよりも、今の心地よさを大切にしてほしいというメッセージをお送りさせてもらいました。さらにネット情報も、どれも概ね正しくて色んなやり方があるので、直感的に自分がいいと思ったものから取り入れて、うまくいけばそれを信じればよいし、何か壁にぶつかったり違和感が生じたりしたら、違う方法に変えれば良いのではないかと思います。

このぎゅっとタイムを通して、人との会話がもたらす喜びや価値観の広がりなどを味わってもらうことで、別のコミュニティーへの参加などへと育児仲間の輪が広がっていくことを願います。

開催後にいただいたアンケートです。

・先を案じるよりも今を大切にしていこうと思います。

・先々のこと考えてどうしようと思ってしまいがちでしたが、今を大事に今の幸せを追求すればいいんだなぁと気付かされました。コロナを気にしすぎても仕方がないというのも伺えて安心しました。

・つい中長期的なことを考えすぎて今という瞬間的な出来事を忘れてしまっていた気がしました。そのことを改めて認識する良い機会となったことです。昨日できなかったことが今日できた、今日を精一杯、母親として過ごすことができたと誇らしく思うようなことを思うきっかけとなりました

・復職に向けて母乳をどうするか悩んでいましたが、子供の数ヶ月先のことはわからないし、やってみればなんとかなる、それよりも今どう育てたいかが大事ということで、このまま母乳育児を続けたいと思いました。

・初めての参加でしたが先生方や参加者の方々とゆっくりお話ができてとてもためになる時間でした。同じ月齢のママさんもいて悩み事もシェアできてよかったです♡

参加者の皆さん、お忙しい中、アンケートにご回答くださりありがとうございました。活動の励みになります!

初対面で、オンラインということにハードルを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、リラックスしてお話していただけるように、工夫しています。
話すことが苦手という方でも、大丈夫。大歓迎です♪
お子さん同士の交流ができないことは難点ではありますが、自宅というリラックスした環境から参加できること、お子さんの様子に合わせて、適宜、ミュートにしたり、画面から離れることも可能ですので、ご興味をお持ちのみなさん、ぜひ、お気軽にご参加いただけたらと思います。

次回は決まり次第、当院のWEB、院内ポスター、LINE、Twitterなどからもお知らせいたします。
お楽しみに☆

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