「マッドマックス フュリオサ」(2024年/アメリカ)
記事の内容はほぼ全部ネタバレです。
ご注意下さい。
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争いばかりの地上と、静かで青い空の対比が何ともいえない気分になりました。
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前作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」、今作「マッドマックス フュリオサ」どちらも印象に残る台詞がありました。
ウォー・ボーイズの台詞「俺を見ろ」と、フュリオサの台詞「私を覚えてる?」
この2つです。
▪︎ウォー・ボーイズ「俺を見ろ」
映画の中で、なくてはならない存在なのがウォー・ボーイズの皆さんです。
まるでコピペのように大量生産された彼らは、皆同じ服装、髪型、白塗りの化粧。
さらに皆一貫してイモータン・ジョーへの忠誠心を持っていて、日本でいうと仮面ライダーのショッカーみたいな人達です。
イモータン・ジョーのために死を遂げる事が彼らにとって一番名誉な事。(それを「英雄の館へ招かれる」と教え込まれている)
戦時中の日本兵もそうだったように、歴史の中で、こういった集団はどこのコミュニティでも当たり前なのかもね。
そんなウォー・ボーイズが特攻する時に叫ぶ台詞が、「俺を見ろ」。
それは、「はい注目!自分は今からイモータンのために死ぬからちゃんと見てろよ!?」という意味なのかなと思っています。
けど、前作のラストシーンでニュークスが発した「俺を見ろ」はちょっと意味が違って聞こえました。
前作「マッドマックス 怒りのデス・ロード」では、ウォー・ボーイズの一人ニュークスが主人公達のイモータン・ジョーへの復讐に手を貸して共に旅をします。
その中でニュークスが自分を見出していき、最後の最後で放った「俺を見ろ」は一際心に刺さりました。
これまで他のウォー・ボーイズと同じ大量生産型の中のひとりだった彼が、唯一無二の存在となり、自分の心に従って発した本当の言葉だったんだろうな。イモータンのためではなく、最期は自分を一人の人間として見てほしいという。
……このシーンで私、ボロボロ泣きました。
▪︎フュリオサ「私を覚えてる?」
前作でも今作でも、復讐の相手に向けてフュリオサが言う台詞です。
前作ではイモータン・ジョーに向けられていましたが、フュリオサのこれまでの背景があまり細かく描かれていない為か、そこまで重みを感じませんでした。
今作では、ディメンタスに向けられた台詞であり、幼少期に自分の目の前で母親を殺した相手への憎しみ込めた台詞です。
ディメンタスは今まで数えきれないほど人を殺してきたから、もうそれをいちいち覚えていない。キレッキレの悪役っぷりです。
しかも更にフュリオサの母親の事も覚えていない旨の台詞を言うから、もう観ているこっちまで「いやもうこいつ最低オブ最低…!フュリオサ、こんな奴早くやっちまいなよ!!😭」って思ってました。
これは映画の中の話ですが、現実世界でもこういうタイプの奴、いるんですよね。
よく聞く話だと、学生時代にいじめていた同級生の事や、いじめをしていた事すら完全に忘れてる人。他にも、最低なフリ方した相手の事をケロッと忘れてるクズ系の男や女…
ほんっっっとムカつくよね!
やられた側は絶対忘れないのにね。
その人達がずっと罪悪感を持ち続けてたとしても、許さなくていい。
自分や自分の大切な人を傷つけた人の事なんて、許す方が美しくない。人間らしくない綺麗事なんて言わなくていい。大っ嫌いでいい。
酒飲みながら「くそー!ムカつくー!!」って思いっきり叫んでいいと思うし、その際、酒飲みながらでも焼き鳥食べながらでも私に話してくれたら、その相手の事たっぷり呪っといてあげるからね。
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