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8)今度は区役所 ~お役所3周目

ここまでですでに3つの金融機関に、父の『生まれてから死ぬまでの戸籍謄本』を請求されました。

近くの出張所じゃ取り寄せられないとのことで、てくてくと区役所へ参りました。

1.

ほぼ生まれて初めて(小学校の社会科見学で行ったかも)入った区役所は、大きな病院の受付より広く、整然としていました。

もっとカオスで殺伐とした様子を想像していたので、少し拍子抜けです。

区役所のHPにあった、『もっとも空いている』と表示されていた時間帯に出掛けたせいか、割とすんなり受付できました。(便利)

――次々訪れる区民を逃さず捉え、来訪用件を聞き、作業を振り分ける。

制服の職員さん達の手際の良さは、商品を確実にベルトコンベアーに乗せる熟練工を思わせました。(褒めてます)

多分、混んでる時のここは、想像していたような戦場なんだろうなー、を想像させられる鍛えられ方でした。

2・

必要とする物を書類に書き、受付を済ませ、待つこと20分。

呼び出される受付番号は、後から来た番号に抜かされましたが、こちらの依頼が『とっても面倒な事』であろうことは予想できていたので、慌てませんでした。

ヒマつぶしに、ぼーっとスマホでニュースを見てました。
周囲を見ると、他の人も大体そんな感じで、スマホない時代は大変だったんじゃないかなーと思いました。

番号が呼ばれたので、カウンターに行くと、謄本(改製原戸籍)が現在の物(最新)以前に3通存在することを告げられました。

内訳は、以下の通り。

① 祖父が祖父の兄の戸籍を出て、分家してできた戸籍。

② 父の姉妹が結婚して籍を外れ、祖父母と父だけになった戸籍

③ 結婚した父が祖父の籍を外れ、新たに作った戸籍。

一番古い物は明治33年、歴史を感じました。
しかし、一番古いモノでも、記録の中の父は既に三歳でした。『生まれてから死ぬまで』には、足りません。

「これ以前の物を手に入れようとするならば、お祖父様の故郷の役所まで手紙を出して問い合せて、送ってもらうことになります」

と職員さんに告げられました。

『うああああ……超めんどい』

とくじけそうになる己を叱咤し、とりあえず今ここにある三通の証書を持ち帰り検討します、と取り繕って区役所を後にしました。

3.

家に戻り、ネットでぐぐったところ、似たような話を拾いました。
司法書士さんのブログ記事で、それによれば、金融機関が相続の際『生まれた時からの戸籍』を必要とするのは、

故人に子供(相続人)がいないかを調べるため

だそうで、子供を作れるわけのない年齢の戸籍は必要ないそうです。

但しそれでも、『決まりだから』という理由で、大昔の戸籍を機械的に必要とする機関もあるとのこと……(かなわんわ……)

この日、区役所(改製原戸籍3セット×2)で4500円の支払い
これまでに発行した証書類だけで、すでに一万越えてます。

ただ、祖父の親兄弟の記録は、とても興味深かったです。
こんなことがなかったら一生知らないままでしたから、それには感謝したいです。

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