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ルール無視のブックカバーチャレンジ。読んで後悔しない激オシの7冊を紹介します。

読書文化の普及に貢献するために好きな本を1日1冊、7日間投稿するブックカバーチャレンジ。フェイスブックでまわってきて、表紙だけ載せるというルールを完全無視して7冊をガチで紹介したら実際に本を購入して読んでくれた友人、知人がいたから、こちらにもまとめて載せます。

こういう企画、ついつい「センスいいね」とか「知的だね」と思われたくてシャレオツな本をアップしたくなる僕ですが、ここは敢えて世界や社会についてディープなリアルを描いた本だけを紹介してます。

DAY1
魔王 奸智と暴力のサイバー犯罪帝国を築いた男



2000年頃からネットビジネスで莫大な稼ぎを得たジンバブエ出身の巨漢が、それを資金に世界を股にかけてドラッグや武器の輸出入、殺人などに手を染め、一大帝国を築く姿を描いたノンフィクション(実話)です。


Day2
ヤンキーと地元 解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

社会学者が沖縄のヤンキー文化を調査するために、ヤンキーに弟子入り。おっさんパシリとして原チャリで暴走族の後を追い、肉体労働をしながら沖縄の不良たちのリアルに迫るノンフィクション(実話)です。笑いながら考えさせられる超傑作!


Day3
東京貧困女子

このインタビュー本に登場するのは大学生、派遣社員、図書館司書、主婦…どこにでもいる、普通に生活していた女性たち。

散財や借金などではなく、誰にでもあり得るような出来事からあっという間にどん底に転げ落ちる様子を克明に描く。

「貧困は自己責任」と考えている人にも、同じように転落する残酷な可能性を突きつける。

コロナで経済が壊滅的な打撃を受けている今現在の必読書。


Day4
鬼畜の家 わが子を殺す親たち

子どもの虐待死事件では、手を下した親の残酷で凄惨な言動だけが注目されるが、虐待に至る背景は報じられない。

この本は、3件の虐待死事件について、逮捕された親の生育歴を丹念に取材している。

著者は犯人の親や親族を訪ね歩いて話を聞いているが、驚いたのは、子どもを殺し逮捕された親もまた、想像を絶するような過酷な環境で育ったこと。

犯人を「鬼畜」と糾弾するだけではなんの解決にもならないこと、虐待の連鎖の根は深いという事実をリアルに伝える力作。

コロナ自粛で虐待の深刻化が懸念される今だから、この本を選んだ。


Day5
白旗の少女

舞台は第二次世界大戦末期、米軍が上陸した沖縄。銃弾砲弾飛び交う激戦地で、親兄弟とはぐれてしまった7歳の少女が、ひとりで必死で生きようとする姿を描いたノンフィクション(実話)。

詳しく書くとネタバレになってしまうので控えるけど、この本の終盤は涙が止まらなかった。戦争が露わにする人間の残酷さと優しさ…小学校の上級生から読めるけど、大人も読むべき本。ワイフも号泣してた。

絶対に読んでよかったと思うはず。ていうか、未読の人は本当にマジで読んでください。僕は娘にも、もし孫ができたら孫にも必ず読ませます。


Day6
『魂でもいいから、そばにいて 3.11後の霊体験を聞く』

この本は東日本大震災の後に霊体験をした人たちに取材したノンフィクション(実話)。 登場する16人それぞれが、名前と顔を出し、自分が目にしたこと、耳にしたことを真摯に語っている。

両親と子ども3人のある家族は、震災で幼い長男だけが亡くなったが、残された家族全員が長男の存在を実感せざるを得ないような不思議な体験を継続的にしていた。その体験を通して、長男がそこにいると受け入れていた。

安っぽいオカルト本はではないし、信じるか信じないかはあなた次第、という本でもない。

震災後、被災地で確かに人智を超えたなにかがあったのだろうと世の不思議、人間という存在の不思議に思いを馳せた。


Day7
桶川ストーカー殺人事件

最後の日に紹介するのは、戦慄の実話。埼玉県の桶川で起きた女子大生の殺人事件の真相を描いたノンフィクション。

ネタバレするので詳しくは書かないけど、この本は凶悪犯の生い立ちや犯行の背景を記しただけのよくある事件モノではない。

被害者の友人に出会った筆者自身が警察のウソを暴き、警察に代わって犯人を追う。

狂気を感じさせる犯人と同じくらい、もしくはそれ以上に警察の腐敗が恐ろしい衝撃的な内容だ。

なにも言わずに、読んでほしい。この本を読み終えた時、僕が見る世界は確実に変化した。

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