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「君たちはどう生きるか」を観た感想(ネタバレあり)

スタジオジブリの宮崎駿監督の最新作、「君たちはどう生きるか」を公開初日の7/14に観てきました。

■観るきっかけ

映画(映画館)が好きじゃないというのになぜ観に行ったのかというと、最近になってツイッターで一部の人(主にアニメーター)が「こんな映画じゃないか?」とネタにしてたり、メインビジュアルを改変して遊んでたというのと、全く情報が分からない作品を観るというのが面白そうやなと思ったからです。
映画が制作中であるというのは知ってました。公開日は5〜6月ぐらいに知ったかな?

ちなみに同名の原作本は読んでません。何年か前に出た同名のマンガと文章の本は読んだことがあります。ただ、映画は本のタイトルを拝借してるだけで内容は全然違うとのことで、本を読んでるかどうかはあまり影響が無いみたいですが。
個人的には、ちょっとぐらいはかすってる気がしますけどね。

■映画館の様子

ほぼ宣伝をせずに公開という異例の封切りとなった本作ですが、当日になって知った人がかなり多かったようです。ツイッターでは当日まで話題にならなかった、もしくは直前になって一部の間でひっそり話題になる程度でしたね。

では実際の映画館ではどうだったのかというと、自分が観に行ったのは一応都会に含まれる地域の割と過疎地の映画館で、当日(金曜)のお昼という時間帯でしたが、お客さんの入りは15〜20人/約400席ぐらいでした。以前同じところで観た「機動戦士ガンダム ククルスドアンの島」のときと比べると、より少なかった印象です。
ちなみに、前日夜にネット予約をした時点での埋まり具合は5、6人ほど。 

あ、お客さんのマナーは良かったです。遊戯王やガンダムのときのようなことはありませんでした。地雷客の有無は作品のファン層によるんでしょうかね?

■スタジオジブリ作品歴

そしてスタジオジブリの作品を映画館で観るのは初めてでした。
そもそも、ジブリ作品は昔にトトロや魔女の宅急便を何度か断片的に観て馴染みがある、テレビの放送でちょいちょい観る、ってぐらいなのでニワカもニワカです。そこまで好きってわけでもないです。

■感想

映像は非常に綺麗でなめらかに動いて、アニメーションとしては完璧でした。「さすがジブリ!」と思いつつ、「まあジブリならこれぐらい当然でしょう」とも思ったり。
普段テレビアニメばっかり観てるのもあって、その落差のすごいこと。とにかく終始夢中で観てられました。

ただ、お話の内容は分かるようで分からない、いつものジブリ作品だなと思いました。
部分的には分かるけど、分からない部分も多くて、ごちゃ混ぜのような話。観終わってから「すごかったけど、結局なんだったの?」とあまり作品のことを分かってない状態。ジブリの作品はいつもこんな感じなんですよね。
「このシーンやセリフは何か意味があるんだろうな」と思いつつも、分からないので「分からないけど、とりあえず観る」というスタンスで観てました。

音楽はすごく良かったです。何度か観てたらサントラが欲しくなりそうやなと感じました。エンディングのクレジットを見ると、おなじみ久石譲さんの名前が。「ですよねー」と納得。

他にもクレジットで驚いたのは声優陣。アニメやゲームで有名な声優さんは一切おらず、著名な俳優や芸能人だけで構成されてました。疎い自分でも名前ぐらいは知ってる大物ばっかりです。
まあ、元々ジブリはアニメやゲームの声優を起用しないやり方だったかと思うので、驚くことでもないんでしょうけども。ただ、一部の役だけじゃなく全ての役がというのは、普段テレビアニメなどに慣れてる身としては新鮮でしたね。

■ストーリーの理解

大好きな母親が亡くなって悲しい→父が再婚→実の母への思い入れが強いため、継母が好きになれない→お屋敷へ引っ越し→怪しいアオサギが母のことを喋るから倒そうとする→母が残してくれた「君たちはどう生きるか」の本を発見して読む→継母が行方不明、助けに行く→不思議な世界へご案内→いろいろ冒険するも、継母に拒絶される→謎の老人(大叔父)との対話→自分が嘘をついたことを告白、積み木の継承を放棄?→隊長鳥に積み木を強引に積まれるがグラグラ、怒ってぶった斬る→世界が崩壊→脱出→それぞれの道を行く的な表現→現実に戻り、終わる

こんな理解でした。
部分的には分かるような気がするけど、でもよく分からない。終盤はシーンがどんどん変わっていって、全く理解し切れなかったです。ただ、なんとなく観てなんとなく感じるのみでした。「まあジブリやし、完全には理解出来へんやつやな」と。

■他の人の感想を読んで

あとからツイッター等で他の人の感想を読んで「ああ、あれはそういうことなのか」と理解を深めていきました。

「宮崎駿氏の人生の暗喩」「僕はこう生きたぞ、君たちはどう生きるのか? というお話」というのが多く見られた感想でしたが、まあ、それも各々が勝手にそう読み取っただけで、本当に合ってるのかは分からないんですけどね。宮崎駿氏が「こう言いたかったんです」と言わない限りは永久に分からないですし。そもそもアニメ監督である以上、アニメで表現して伝えてるはずなので、説明は野暮というか、言うもんでもないんでしょうけどもね。

他の人の感想の感想ということになりますが、それらが大体合ってるという前提で自分が改めて思ったことは…

・いかに自分が読み取る力が無いか
・アウトプットが出来ないか
・ジブリ作品をちゃんと観たことが無いか

ということを思い知らされたなぁと。

これは変な話かもしれないんですが、「よく分からなかった」とは言っても、映画を観ていろいろと感じたことはあると思うんです。ただ、「なんて言えばいいか分からない」んですよね。
いや、なんにも感じなかった可能性もあるわけですけど、それすら分からない。

あと、感想とはちょっとずれますけど、検索してて「ああーー!」ってなったのが…

「人生を豊かにする秘訣は、この作品が面白かったって感じる人間と付き合うことだと思う」

という感想を見かけた、という人のツイート。これは確かにそうかもしれないと強く思いました。

自分は「面白かった」と断言出来てないので、人生が豊かではない、誰かを豊かにすることが出来ない人間なのかなと。
ただ、そう感じた、気づけたということは、人生を豊かにするべく生き方を変えることが出来るとも言えるのではないかなと。

そういう意味では、元から豊かな人はこの作品を楽しめるし、そうでない人はこれをきっかけに変化出来るという、素晴らしい作品なのかもしれないなと思いました。

…結局自分の感想はあって無いようなもんですし、非常にふわっとした内容ばっかりの記事となりましたね。

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