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読んで学ぶMM入門14〜軽いステップ〜

大きな歩幅や速い足運びで歩くとき、ステップが力強く感じると大きな力が出ているように思えますが、実は重さを感じないくらい軽いステップの方がパフォーマンスが高いのです。

力強いステップを感じるということは、足でしっかりと地面を蹴っているということ。高いジャンプをする時には強く地面を蹴って身体を押し上げるのが正解ですが、歩く場合は少し違います。

歩行に力強さを感じるとき、身体は一歩一歩がジャンプのように少し沈み込むような動きが起きています。
これは、力を発揮するタイミングがズレているか、身体が沈まないようにするための筋力が足りていないことが原因にあげられます。

そうして沈み込んだ身体を元の高さに押し上げるために力強いステップ(無駄な力を使っている)になるのです。

一方、ステップが軽く感じる時は、身体の沈み込みが少なく、着地を最低限の力で支えられているということ。
今まで沈んだ分に費やしていた力を、より遠くへ跳んだり速く脚を動かすために使うことができます。

なので歩く練習をするときは、地面をしっかり蹴るのではなく、脚が軽くなるようなイメージで歩くことを心がけましょう。

とはいえ今の歩き方に慣れていると、軽いのか重いのかよくわからないと思うので、いくつかイメージのしかたを紹介します。

①骨盤を立てる
骨盤(腰にある大きな骨)は、色んな方向に動かすことができます。今回は前後の動きに注目します。

まずは腰を丸めてお尻の穴を前に向けましょう。この状態を骨盤の後傾といいます。
次に、腰を反ってお尻の穴を後ろに向けます。この状態を骨盤の前傾といいます。

歩くときは、前傾しすぎても後傾しすぎても脚は重くなります。この2つの状態の間をとりましょう。立っているだけでも少し軽く感じる所があると思いますので、その位置をいつでも見つけられるように練習しましょう。

②股関節に空間をつくる
歩くとき、股関節あたりにギュッと圧縮されるような感覚があると、地面を強く蹴るステップになっていると思われます。そんなときは、股関節の中にふわっとした空間をつくるようにイメージして歩きましょう。

これは先ほどの骨盤の動きとも関係していて、骨盤が良い位置にあると股関節にまたがる腸腰筋が適度に引き伸ばされて力が発揮しやすくなります。
この時、股関節の空間が広がるような感覚が現れます。

腸腰筋が働いて股関節がふわっとなると脚が浮きやすくなるのでとても軽く感じますし、ずっと立っていても疲れにくくなります。

イメージや感覚は個人差があるので全ての人に当てはまるわけではありませんが、伸び悩んでいる人こそイメージから変えてみてはどうでしょうか。

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