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読んで学ぶMM入門21〜タッチ&ゴー〜

タッチ&ゴーとは、進んでいる方向と真逆にディレクションチェンジするときのテクニックです。
具体的には、ディレクションチェンジ直前の1歩を着いたら一旦動きを止めて、次は着いた足から動き始めます。

...5,6,7,⑧,1,②,3,4...
この流れでは、⑧で右足が止まり(タッチ)、1で右足を上げて、②で右足が地面に着きます。

ここまでの流れはマーチングをやっている方なら大体わかると思いますので、ここではタッチ&ゴーの動きのポイントを書いていきます。

一番大切なポイントは、⑧のタッチで着いた右足に体重をかけないこと。文字通り地面にタッチするだけです。
なぜそうするのかは、動き出しの基本に則って考えるとわかります。

このシリーズでは、重心移動が重要であると言っています。動き出しでは地面を蹴らず、身体の傾きで重心をずらすことで倒れ込む力を利用します。それを踏まえると、⑧で左足に乗れていれば右足は浮いているので、重心移動と一緒に動かすことができます。

逆に、⑧で右足に体重が乗ってしまうとどうなるか。
この場合、後ろにある足を乗り越えるために右足で地面を強く蹴って初速をかけなければなりません。
歩けるならそれでいいじゃん!と考えることもできますが、マーチングでは音楽や周りのメンバーと動きを合わせなければなりません。
地面を蹴るわずかな動きでも、客観的に見れば周りとズレが生じますし、動きの流れにも滑らかさを損ないます。

こういったテクニックは専門的なことは何も知らなくてもよく、どうすれば重力にそって倒れやすいのかを考えれば、当たり前にできるようになります。
運動の練習になると、どうしても「力を入れる」考え方が優先されがちですが、最終の目的は「楽に大きく動く」ということ。

練習方法ばかりにこだわらず、時には原点に帰っていちから考えることが大切です。

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