はらいますか
「一番向こうのレジで対応しています」
いつも行くスーパーマーケットで
「この問題は放っておけんかも」と思うことがありました。
普段利用するスーパーのレジは4タイプあります。
1 完全セルフレジ 自分でピッとやって、タッチパネルで決済
2 完全セルフレジ 商品5個以内なら自分でピッとやって、タッチパネルで決済 ※チャージした専用カードのみ対応
3 セミセルフレジ 店員さんがピッとやって自分でタッチパネル式機械決済
4 アナログレジ 店員さんがピッとやって店員さんが決済手続き
あれ?うちの近所もそう… と思った方もいるかもしれません。
そのスーパーではチャージした専用カードなら2のタイプのレジを使うことができます。
ただし、カードの残高が足りない場合、現金支払できず、1000円単位でチャージが必要です。
システムの問題だけでなく、チャージすることでカードの利用を継続させる
狙いもあると思います。
それはさておき、チャージしたカードを使うことが少ないので、残高を一旦ゼロにしようと考えました。
その場合、2のレジだと商品価格とカード残高が一致しないとゼロになりません。
そこで、現金を併用してカード残高をゼロにするにはどうしたらいいか、3のセミセルフレジの人に訊きました。
すると「一番向こうのレジなら対応できます」と教えてくれたのです
そこで、両手に商品を持って奥のレジへ行きました。
列が出来ています。
しかも、並んでいる人のカゴはどれもいっぱい。見たところ揃ってシニア層。
こりゃ時間かかるなぁと、カードを使うのを諦め、再びセミセルフレジへ。
「一番奥のレーン、並んでいる人、カゴいっぱい、しかもみなさんシニア。どうしてですかねぇ」
すると
「レジで全部(ピッも決済も)やるんで… 機械操作やらなくていいんで…」
なるほど~ そういうことか。思わず膝を叩きたくなりました。
シニア層にとって、タッチパネルでの決済は面倒なのかもしれません。
以前から、なぜ端のレーンだけ、旧来のアナログ対応なんだろうという謎が解けました。
端のレーン御用達のお客様は、これからもタッチパネルの世界には入っていかない可能性大。最後の砦、セーフティネットです。
マーケティングのイノベーター理論でいうと、新しいものを最後の最後に採り入れる16%を「ラガード」といいます。
しかし、端のレジの列を見ていると、ラガードにも属さない人も一定数いるということがわかります。
そういえば、最近携帯電話の3Gサービスが終了するというニュースが出ていました。
まもなくガラケーが使えなくなります。にもかかわらず、ある調査によるとシニアの4人に1人は、「終了」を知らないというデータも。
かくいう自分もスマホ以外、仕事用で使っているのはPHS(ピッチ)です。
今やほぼ屍というか、ピッチって言っても、Z世代には伝わらないか、むしろ新しく見えるのでは?という機器をいまだ大事につかっています。電話するのに音質はグッドなもんで。
といっても、ピッチだって来年11月末には使えなるような。
ピッチにしろスマホにしろ、機器を耳にあてて会話するというスタイルは少なくなりつつあります。
それに今でこそスマホを使っていますが、やがて新しい電子機器が現れたら 果たして今と同じように使いこなせるか…
「使いこなせる人」と「使いこなせない(あきらめる)人」とのギャップは、コ・ロナが踏み絵のような気がしてなりません。そうです、デジタル移行できたかどうか。
どの時代でも、一定数は存在する「かたくなに守り続ける人」のために、最後の砦はあるでしょうが、いつまで残っているでしょうか。
端っこのレジ的な場所やサービスはいろんなところで取り残されているだろうな。
ミドルを過ぎてから、新しい部署へ異動したり、転職したり、新たな職場で苦労するケースも聞くようになりました。
「エクセルって、いろんなことができるって初めて知ったよ」
知って、ついていければ、まだOK。勝ち残りのチャンスはあります。
子どもの頃、お兄さんお姉さんたちの輪に加わったとき、
同じ遊びをやっているんだけど、実は数にカウントされない
「みそっかす」だったことを思い出しました。
世の中って、個人の意思なんかおかまいなし、容赦なく変化していきます。
みそっかすにされないよう、己に緊張感を与えていかねばなぁ。
まずは、スーパーでは専用カードでの支払いからだな。
沖縄出身のお笑い芸人さんが命名してくれたペンネーム/テレビ番組の企画構成5000本以上/日本脚本家連盟所属/あなたの経験・知見がパワーの源です