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宮川漁港

マグロで有名な三崎港から2キロほど東に宮川漁港がある。ここは釣りの穴場らしいのだが、主要道路からのアクセス方法が分かりにくく、秘境のような雰囲気がある。実際人影もあまりなく、ここが神奈川県だと言ったら驚く人があるかもしれない。この日は未明の嵐が去った直後で波が激しかった。「砕ける波のあの激しさであなたをもっと愛したかった」という「岬めぐり」の一節を思いうかべてしまった。

さて、今日ここへ来たのは釣りのためではない。こういう辺鄙な場所にも食堂があって、他ではなかなか食べられないものを出しているらしい。名前はまるよし食堂、朝の10時頃訪ねて行ったときには初老の女性が一人で店を切り盛りしていた。壁のメニューを見るとひときわ目立つのが「カマトロ漬け丼」と「海かけ丼」。「海かけ丼」とは何か。これはご飯にマグロをのせて、その上に芽かぶをおろしてトロトロにしたものがかかっているらしい。山芋が山かけなので芽かぶは海かけなのだろう。ただ今回はカマトロを食べたかったので、海かけは次の楽しみにとっておくことにした。カマトロ、おいしかったです。スジが多く歯ざわりは魚ではなく肉の様でした。他にもはばのりなども食べられるようです。実は私は食べたことがない。これも今度です。

カマトロ漬け丼、右上は大根の煮つけ

1時間程でしたがいい時間を過ごしました。時を忘れた宮川漁港から坂を上って宮川町の街並みに入るとそこは見慣れた三浦半島の佇まい。タイムスリップは意外と簡単でした。

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