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Le Tabouというレコード屋さん

皆さんこんにちは。
さて今日は先日のECMの記事でちょっとだけ登場したレコード屋さんについての記事になります。残念ながら現在はありませんが、あの記事を書いていて久しぶりに思い出したので備忘録も兼ねて記しておこうと思います。


・Le Tabouとの出会い
10年程前、秋葉原にあった「Le Tabou」(ル・タブー)というレコード屋さんと出会いました。
※残念ながら現在はございません。

出会ったきっかけは、たまたま仕事中にお店の前を通りかかったことでした。
「へー、こんなところにアナログ扱うお店あったんだ」と気になり仕事を終えてから改めて店内へ入ると、アナログレコードを中心にCDも扱う、そして中古も新品も多く揃える個性的なお店でした。

当時の写真を見付けました
左奥にムジークのモニタースピーカーが見えます

お店の経営はスイスのレコードプレーヤー/Thorens(トーレンス)やドイツのスタジオモニター/musik(ムジーク)の日本代理店だった会社です。
驚いたのは揃えているレコードやCDのセレクトの良さ。ハードロックからクラシック、ジャズやソウルまで。面白い物ばかり置いていました。
そして店員さんは当時、音大生だった2人の女の子。彼女たちのオススメがまたハイレベルで”当たり”ばかりでした。日曜日の朝にはワークショップ的な試聴会なども開催していました。そんなこともありその頃は毎週、土日どちらかには顔を出して買い漁っていたほどです。
残念ながら数年で訳あって閉店してしまいましたが、常連さんや店員さんとの忘年会やコンサートへ行ったりもしました。閉店後は音楽難民になり暫く苦労しました。

・ブラジル音楽
有名なアルバムを除いてはそれまでボサノバやブラジル音楽を集中的に聴くことがありまなかった当時、彼女たちのおかげで聴くものの幅が広がりました。
BlueNoteへライブを見に行ったJOYCEはじめエグベルト・ジスモンチやセルジオ・メンデスなど古いものから最新盤までいろいろと聴きました。

・クラシックの将来
閉店が決まり最終日に常連さんが集まった時、店員さんが「クラシックに未来はあるんでしょうか?」といった会話をしました。
ぼくは「心配いりません、日本は昔から根強いファンがたくさんいますから」といったことを話しました。
多分、そんなことは言われずとも彼女の方がよく知っているはずですが、人生のほぼ全てを捧げてきた音楽の状況を見て不安だったのでしょう。
正直、音楽産業全体のパイからするとクラシックファンの比率は残念ながらごく僅か。それでも戦前から日本の文化に溶け込み親しまれてきた音楽。
ルタブーは無くなってしまいましたが、これからも日本のクラシック愛好家が増え続けることを願ってやみません。


今日はかつてあった個性的なレコード屋さんのお話でした。
ないものねだりしていても仕方がありませんので久しぶりにレコード屋巡りでもしてみようかと考えています。

それではまたお会いしましょう。

#レコード #アナログレコード


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