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老犬と散歩道

くるみさんは来月には14歳になる。

両眼とも見えないが
お散歩には行くのである。
何せ家のシートには極偶にしかトイレをしない。

見えない不安からかうまく歩き出せず
元々散歩嫌いも相まって
家の周囲が続いていたが

犬友達の方から
わんちゃんカーをお貸し頂いたので、
少しずつ家から離れた所に行くようになった。

見分?中

と。言っても匂いなのか
なんなのか。

ココ!となる場所にて
本人(犬?)より御達しがあり。
わんちゃんカーから下ろし。
くるみさんくるくるまわり。
(「く」ばっかりやな)
少し周囲を確認後、座り込むのである。

座って風を感じ。
見えない両目を真っ直ぐに向け。
鼻はふんふん。
舌はへろへろふりふり。
耳ぴーん。

いや…終わりかい…

トイレはー?と言うと
言葉がわかるのか?と言うタイミングで
トイレを済まし。
無理やりもう少し歩いて頂きつつ。

コレはトイレ中では無い。


座る→寝転ぶ。起こす→少し歩く。
を数回ののち

ゆったりと帰路に着くのである。

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