見出し画像

名字を変えた話 〜その1〜

私は、妊娠5ヶ月ごろまで、父方の姓を名乗っていました。

結婚するとき区役所で、名字を夫のものに変えるかどうか聞かれましたが、配偶者が外国人の場合、変えるとなると手続きが煩雑だと言われた上、当時まだ離れて住んでいたので、特に変える必要もないだろうということで、そのままにしていたのです。

妊娠して、娘の名字がどうなるのか調べたところ、外国人は戸籍が作れないこと、戸籍は私と娘の2人のみで、夫の名前は、私の婚姻欄と娘の父親欄にしか記載されないことを知りました。

え、じゃあスペインはどうなるんや?

スペインは、基本的に父方と母方の姓を両方名乗ります。
順番は、「名前+父方の姓+母方の姓」が一般的で、例えば、山田花子さんと鈴木一郎さんの子どもの二郎さんは、「二郎 鈴木 山田」となります。
国際結婚であろうが何であろうがこのルールは変わらず、娘は Libro de familia(家族手帳:日本の戸籍のようなもの)に、夫の姓と私の姓の両方を記載されることになります。

私は、娘に父方の姓が残ることに抵抗があったので、夫の姓に変えようと思っていました。
でも、ここで疑問が2つ。

  1. 私が夫の姓に合わせた場合、娘の名前は「名前+夫の姓+夫の姓」になってしまうのか!?

  2. 私は結婚時に既にスペインの居住許可を取得済み。居住許可証やら証明書の姓は変えれるのか!?

そこで、スペイン大使館に問い合わせることに。
大使館のスペイン人のおっさんは、物分かりがあまり良くなくて(日本語で話していました)「何か手続きは必要ですか?」と聞いているだけなのに、

「今は大使がいないから聞かないとわからない。」
「私たちはコンサル会社じゃないんですから、個別の案件についてアドバイスはできません。」

いやいや、求めてるのはアドバイスじゃない。手続きの有無だけ。
大使館でどんな手続きしてるかわからない大使館の人との、無駄な長電話にイライラさせられつつ、ひとまずわかったのは、

たとえ私が名字を夫の姓に変えようと、スペインでは私の姓はあくまで父方の姓のまま。私の姓を夫の姓に変えることはできない。
したがって、娘の名前も「名前+夫の姓+私の父方の姓」になる、ということ。

ということは、私の姓を夫の姓に変えたのでは意味がない。
そこで、父方の姓から母方の姓に変えることにしました。

父方から母方の姓に変えるには、家庭裁判所に「氏の変更許可」を得なくてはいけないとのこと。
思ったより大ごとやな、とちょっと怯みそうに💦でも、娘に父の姓を残したくない…。

調べてみると、氏の変更には、氏の変更と子の氏の変更の2種類があるそうで、直接家裁で相談したところ、母方の姓に変更するので子の氏の変更許可で問題ないとのこと。

ちなみに、通称名を本名として使用したい、などの場合に申し立てる「氏の変更許可」は、結構複雑で許可が降りる確率も、よほど必要性を訴える書類が揃っていないと難しいのだとか。
ネットで見ていると、弁護士さんに代理でやってもらう人もいるくらいで、私もその方がいいのかなぁと悩みましたが、子の氏の変更はある程度正当な理由があればさほど難しくないと聞いて、結局自分で手続きすることにしました。

こうして、いよいよ私の氏変更の冒険が始まったのでした…。

Maqui

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?