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スペインは一味違う話【居住許可証更新編】

居住許可の期限が今月下旬に迫っています。
何かにつけて予想以上に時間がかかるこの国のこと、前もって準備しようと4月下旬にネットで警察(の日本の入国管理局に当たる部署)を予約しました。
4月下旬に予約して、取れたのが6月26日ですから、ギリギリに予約取ってたら大変なことになるところでした。

実は、私は名字を変えた関係で、居住許可の名前を変更してもらう手続きをしていました。4月下旬に予約したのは、まず新しい名前の居住許可の受け取りのため。ただし、新しい居住許可証は、名前は変わっても期限は前のまま変わらないので、引き続き更新手続きが必要なのです。

本当は「名前変更の手続きしてもすぐ更新だから、もうちょっと待ったら?」と警察でも言われたんですが、引っ越し荷物の受け取りの時に、名字が原因でトラブったので(引っ越し荷物の続きはまた別の機会に…)「いや、どうしても変えたいんです!」と押しに押して手続きしたのでした。

その受け取りの時期と更新の時期が重なったので、ひとまず両方の予約を同じ日に取っておいて、受け取りした時に「更新の予約も取ってるんですが」と言えばやってもらえるかなぁ?くらいの感じで、前日を迎えました。

そこでとんでもない過ちに気づいてしまいました。

同じ日に取ったと思っていた予約が、なんと1日違いだったのです!!!
ええーーー!!!

夫に相談したら
「ここはスペイン、事情を話したらその場でやってくれるよ。むしろ、仕事が1日で済んで感謝されるくらいだ」
というのでちょっと期待していたのですが、実際に行ってみたら普通に断られてしまい、翌日同じ書類を持って警察署に再び出向く羽目になりました。
まぁ、これは私の確認不足なんですが、どちらも一番早い日を取ったので、どちらにしても同じ日に片付けてしまおうという私の計画は成立しなかったことになります。

無事に名前が変わったカードを受け取った翌日、再び警察署へ。
必要書類は全部揃っているはず!
「はず」というのも、何が必要なのかWebページで調べろという割には、Webページのリンクを開いても Not Found の文字…。
内務省や警察のページをあちこち探しまくってようやく必要書類のリストに辿り着いたのですが、本当にこれで合っているのか、もはや疑いの心しかない。

名前を呼ばれ、書類を出すと、担当者が「ちょっと待ってて」と席をはずす。
待てど暮らせど帰ってこない…。
あぁ、今度は何だろう?また来ないといけないのやだなぁ、と思っていたその時、「あぁ、やっと分かったよ!」とスッキリした顔で担当者が戻ってきました。

私のデータにアクセスしても、まだ更新手続きができなかったので、おかしいと思って同僚に尋ねたらしいのですが、そこでまた衝撃の事実が発覚します。

「普通は許可証の有効期限の60日前から90日後の間に更新できるんだけど、法律が変わって、EU市民の配偶者の場合は30日前からなんだよね。だから来月、オビエド(私が住んでいるアストゥリアス州の州都)の入管に、最初に許可証を申請したときと同じように、書類を提出してから、改めてここに予約を取ってきてくれる?」

え…つまり完全に無駄足ってこと!?
いやいや、手数料も既に銀行で払い済みですけど?

「あ、この支払い証明は年内ならずっと有効だから大丈夫。今日持ってきてくれた書類は完璧だから、オビエドの入管に連絡して、必要書類を教えてもらって提出してからまた戻ってきてね。」

と言うと、オビエドの入管の住所、電話番号、メルアド、ウェブアドレスが書かれた小さな紙が渡されました。

ということは、今は6月下旬だから、7月下旬までは何もできないということ。
なんやそりゃー!!そういうことはもっと早く言ってくれー!!

こうして、何もできない1ヶ月を過ごし、ついに許可証有効期限30日前がやってきました。
ただ、何事も簡単には終わらせてくれないのがスペイン。

最近、義姉が教えてくれたフレーズ。
"Spain is different."

なんでも、昔スペインを観光地としてアピールする際に使われたフレーズ(だから英語)らしいのですが、現地の人たちはそれを色々パロディにして、こういうカオスが起こるたびに "Spain is different." と皮肉を込めて言うんだそうです。

日本ではあり得ない、びっくりするようなことが起こるのがスペイン。
この後、さらに "Spain is different." を実感させられることになるのです…。

Maqui

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