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公式戦初登板、1歩踏み出す! “現在地”から這い上がり夢実現へ

VOL29 投手 佐々木大和(ささき・やまと)背番号30 2年目

Profile
2004/5/17 19歳 176㎝/83㎏ 右投/右打 広島県出身 盈進高

5月19日の高知FD戦(愛南町)、3番手としてマウンドに上がり、1イニングを投げて失点ゼロに抑えた。打者5人に対し2安打・1四球を与え21球を要するなど、「決していい内容ではありませんでした」と苦笑するが、彼は後期に向け確かな一歩を踏み出した。

高1でエース、スカウトも視察

広島県福山市の盈進高(えいしん―)卒業後、パイレーツに入団し2年目だ。同校では1年の夏ベンチに入り、1年秋からエース番号を付けた。3年夏には甲子園のマウンドも経験した。「高校時代はあまり挫折がありませんでした。上手くいくことの方が多かったです」と率直に話す。すでにストレートの球速は140㌔超をマークしており、1年の時からNPBのスカウトが視察に来ていたという。3年秋のドラフトでは在阪球団から指名に向けた調査書が届けられてもいた。だが、残念ながら指名はなかった。そして、当時の野球部監督の助言もあり、彼は独立野球の世界に飛び込んだ。

ひめぎんグラウンドで黙々と投げ込む佐々木選手

彼はこう振り返る。「独立リーグのレベルは知りませんでしたが、普通にやっておれば試合には出られるだろうと考えていました。でも自分の実力が足らなかった。追い付けませんでした」。経験したことのない挫折だった。1年目、彼の公式戦登板はシーズン最後まで見送られたのだ。18歳の若者にはつらい現実だった。「甘くはなかったです」、この言葉が全てを物語っている。

「僕はもっともっと投げたい」

彼は1年目終了後のオフ、地道にトレーニングに励んだ。コンディションも慎重に整えた。悩みながらも野球と真正面から向き合った。幸いにケガ等の故障はなかった。そして迎えた2年目の今年前期、彼は入団以来初の公式戦登板を果たす。それが5月19日だった。わずか1イニングのみであり、相手を牛耳るようなピッチングでもなかったが、独立リーグの世界で歩を進めたのは事実だ。また、ソフトバンク3軍・4軍との交流戦では3試合合わせて3イニングを投げ、失点ゼロを継続している。

主な持ち球は最速140㌔台前半のストレートとスライダー、フォークだ。ストレートは伸びのある球質が特徴で、「ソフトバンク相手に空振りがとれています」と、球速以上の威力をアピールする。「球種は少ないですが、増やすよりも1つ1つの質、曲がり、精度を上げることに力を入れています」と力説。後期が始まるまでのミニキャンプでは、ピッチングそのものよりも「(チームの)他の投手に比べて劣っている」と自ら認めるサインプレーや牽制、クイックモーション、ベースカバーなどピッチングに付随する基本プレーのレベルアップを優先課題に据える。「今後基本を徹底するとともに球の力を伸ばし、チームの投手陣の中に入っていきたい」と心情を素直に吐露していて、「自分の大きな目標はドラフト指名ですが、試合で投げられないとどうしようもありません。後期こそ公式戦でもっともっと投げたいです」と、自分の現在地をシビアに見つめながら2年目の今夏、飛躍を誓っている。

ひとくちメモ
趣味:ユーチューブ
血液型:O型
愛称:「やま」
好きなタレント:特になし
好きな食べ物:特になし
苦手な食べ物:特になし

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