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【週刊】ドル円相場分析と今後のシナリオ【2019/12/08】FXサンデーレポートvol.17

今週のドル円相場は、週明け早々に新高値109.720台まで上がったもののそこからは上値が重い展開となりました。
月曜深夜以降には、「ISM製造業景況指数が予想よりも悪かったこと」+「トランプ大統領の発言」に反応して下落相場となりました。下値は108.420台まで拡大しました。結構、強烈な下落でしたね。

嫌気された「米中通商協議は来年の大統領選まで持ち越しても良いかもしれない」的な発言は”単なる思いつき発言”と後にフォローされ、また雇用統計の結果も良かったものの、ドル円の戻りはかなり重い展開です。

個人的には、「自分のシナリオに自信を持ちすぎ」+「トレードルールを破る」のコンボで大きくやらかした週でした。反省です。

今週の下落によって、先週のメインシナリオ「ダイアゴナル未完成説」は崩れました。メインが崩れると少し悔しくなりますね笑。
来週の予測はなかなか難しいなと思っているのですが、めげずにやっていきましょう。

それでは、2019年12月8日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。

月足:12月1週目は陰線をつけて終了

引き続き、「月足レベルのトライアングル完成」→「月足レベルの上昇トレンドが始まりつつある」というメインシナリオに変更はありません。
106円台まで落ちない限りは月足レベルでは上昇であると考えています。また、104.400を割るとこのメインシナリオはOUTです。

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12月1週目は新高値を更新したものの、その後1週間通して下落相場となったので陰線で終わりました。

相場の雰囲気、ファンダメンタルの反応を見るに110円への道はいっそうに厳しいものになったと感じています。
・高値を更新すると下落圧力が強まり、108円前半まで押し返される
・米中通商協議への発言、ニュースに対して反応が小さくなっている(飽きられている)

米中通商協議の決定的な解決や確定的な好情報でない限りは、110円まで押し上げる材料になり得なそうです。一部報道や発言では、限定的な値幅になりそうですね。

とはいえ、「15日の関税発動」に関するニュースはものによっては大きく反応するかもしれないので軽視はできません。

週明けはさらに下落幅を広げるのか、また109円台を目指すのかに注目です。個人的には「108~109円台を行ったり来たり」になりそうな予感がしています。

ダイアゴナル未完成説は崩れ去った→修正2波を考える

今週の下落によって、ダイアゴナル未完成説は崩れ去りました。ダイアゴナルの下限チャネルラインを明確に割ったためです。

つまり、ダイアゴナルは既に完成している or 完成したと考えられます。
来週は修正波(ジグザグ、フラット、トライアングル)にまつわる値動きを想定した方が良いと考えています。

Aシナリオ:ダイアゴナル既に完成→拡大型フラットC波目を形成
Bシナリオ:ダイアゴナルは完成したばかり→修正2波が開始

今回はこのA・Bシナリオについて述べていきます。AとBシナリオのどちらに優位性があるかは判断がつかないため、メイン・サブという呼び方はしないことにします。
以前までのシナリオとの明確な違いは110円が視野に入っていないことです。

Aシナリオ:拡大フラットC波の可能性

Aシナリオは先週のサブシナリオの続きとなります。
図の白点線は日足ダイアゴナルのフィボナッチラインとなります。
上から61.8%(107.866)、50%(107.301)、38.2%(106.736)

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上図のように波形カウントをするとダイアゴナルは既に完成しており、今週の下落は拡大型フラットC波の途中であると考えられます。
フラットC波はA波終点を割ることもあるため、下値の目安は108.000~107.850あたりと考えられます。

C波完成後は、緑矢印のように推進3波(副次波は1~5)が始まると考えることができます。110円台は推進3波の副次1波あるいは副次3波で更新すると考えています。

次に4時間足でもう少し細かな値動きを考えていきます。

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拡大型フラットの副次波は「3-3-5波動」で構成されますが、上の図のようにカウントするとC波のb波目までは形成されていると考えることができます。

週明けからは、c~eまでを作りに下落する可能性が考えらます。まずはc波で108.500~108.300を割るかに注目が集まりそうです。ここを割るとe波では108.000を割るかどうかが争点になるでしょう。

下値候補としては、108.000からフィボナッチ61.8%の107.866付近が考えられます。

また、e波完成後は緑矢印のように推進3波の副次1波を形成しに上昇することが考えられます。そのタイミングとしては、やはり「米中通商協議に関する好材料」がきっかけとなるのではないかと思います。
つまり、上げる材料が出ない限りはジリ下げ、下で揉み合いもありえます。

Bシナリオ:修正2波は始まったばかり

波形カウントをずらすと下図のように解釈することも可能です。
いずれにしてもダイアゴナル下限チャネルラインを割っているので、ダイアゴナルは完成していると判断します。

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この解釈では、今週の下落は修正2波の始まり(A波)に過ぎず、来週以降も修正2波が継続する可能性が考えられます。

ただ、A波がまだ完成しているとは言えないので、修正2波が「ジグザグ」「フラット」「トライアングル」のいずれのどれになるのかは現時点で予想することは不可能です。

ざっくりとした予想になりますが修正2波が「ジグザグ」だった場合、下落目安はフィボナッチ50%(107.300)~38.2%(106.736)付近までは可能性在りです。
一方で、「フラット」「トライアングル」だった場合、下落目安は108.000~フィボナッチ61.8%(107.866)付近である可能性が考えられます。

4時間足で「ジグザグ」or 「フラット」「トライアングル」の判別条件を考えていきます。

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「ジグザグ」の副次波は「5-3-5波動」形成なので、上図のように下落がa~eの5波動でカウントできる場合に優位性が高くなります。

最大の問題は「Aシナリオの拡大フラットC波」の可能性とどう区別するかですね。Aシナリオで述べたとおり、拡大型フラットCも副次波が5波動です。そのため、そもそもAシナリオかBシナリオかの判別難易度が高いですね。

判別基準としては、
・次の上昇波が5波動形成であれば、推進波→Aシナリオ
・次の上昇波が3波動形成であれば、修正波→Bシナリオ

が考えられます。また、Aシナリオである場合はファンダメンタルで好材料が出ている可能性が高いでしょう。

週明けに下落5波動でカウントが完成した場合、見極めがかなり難しくなりそうです。

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「フラット」の副次波は「3-3-5波動」、「トライアングル」の副次波は「3-3-3-3-3波動」で形成されます。
つまり、「ジグザグ」とは異なりA波が3波動で形成されることが判別条件になります。

上図のように下落A波はc波で終了し、上昇B波も3波動a~cが予想できます。
①B波終点がA波始点まで戻るc(f)であれば、フラットに優位性
②B波終点がA波始点まで戻らないc(t)であれば、トライアングルに優位性

も考えられるでしょう。
もちろん、「アセンディングトライアングル」の可能性もあるので上の①②は絶対ではないので注意です。

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修正2波がフラットだった場合はC波は5波動であり、トライアングルだった場合はC~E波がすべて3波動で作られるでしょう。

まとめ

今週の下落で「ダイアゴナルは完成した」という見方の優位性が大きく上がったので、同時に「110円台へ」という希望も厳しいものとなりました。
週明けからは下値をどこまで拡大させるのか上値への戻り方に注意したいところですね。

個人的に、来週は小幅に利益確定をしていく予定です。選択肢が多いので、3波動確認したら利確→様子見が吉かなと考えています。
また、ファンダメンタルに関しては「15日の関税発動の有無」と「今後の展開」について注意したいところですね。


以上、2019年12月8日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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