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【週刊】ドル円相場分析と今後のシナリオ【2019/10/27】サンデーレポートvol.11

今週のドル円相場は108.750~108.250内でのレンジ相場となりました。方向感もなく、やりづらい一週間でした。また、週明け警戒されていたブレグジッド関連での窓開けもほとんどありませんでした。多くの人が警戒していたためかもしれませんね。

25日(金)深夜には米中通商協議の進展に関する材料が出たため若干の上昇が見られましたが、週末ということもありレンジ内で終了。

しかし、来週30日~1日にかけて、経済指標やFOMC政策金利発表があるのでドル円はやっと動きを見せそうな予感です。

それでは、2019年10月27日時点のドル円相場分析と今後のシナリオ(月足→日足→4時間足→1時間足)を考えていきます。

月足:日足以下の予想の前提条件

サンデーレポートでは、月足以上の分析を前提として日足以下の予想・分析を立てています。

月足のドル円相場は、エリオット波動理論の「トライアングル」が終了していることが考えられます。8月下旬の反発の上昇を機会に今後は上昇トレンドが作られていくことが予想されます。

直近では110円まで価格を上げていくかが注目ポイントです。

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10月4週目は108.500前後の動きの少ないレンジ相場となりました。

現状から考えると来週以降に109円~110円台に価格を乗せていくのかが争点になりそうです。「米中通商協議の進展」「利下げ期待の後退」の材料が出てくれば、効いてくるのではないかと考えます。

日足:来週、上昇の推進3波を伸ばしていくかに注目

25日(金)深夜には米中通商協議の進展に関する好材料が出てわずかに上昇しました。また、30日以降には経済指標やFOMC金利発表が控えています。各ファンダメンタルがドル高に作用するか否かが注目ですね。

テクニカル面で見ると、現在は上昇の推進3波中であるという認識をしています。推進1波のフィボナッチから考えると3波終点の目安は161.8%である110.700ラインになります。

上昇トレンドをメインシナリオとして以下、分析・予想をしていきます。

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週明けの値動きが上昇トレンドと仮定して意識されるレートは以下の3つが考えられます。

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・108.900ライン:上図の赤丸のようにレジスタンスとして働いている

→ここを明確に抜ければ109円台に価格を伸ばせ、サポート転換にも注目。

・109.300ライン上図の黄丸のようにレジサポ(下ひげ、上ひげ)として働いている

→直近で上昇をした場合に、上値の目安として意識されそうである。

・109.700~110.000ライン:上図の青丸のようなレジサポとして働いている

→特に110円というキリ番は意識されて売りが強く入りそうである。この帯で一度、上昇の勢いが削がれやすい予想。

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これらのラインをサポート・レジスタンスとしながら、推進3波は5波動で価格を伸ばしていくシナリオを考えています。(上図)

既に副次波(1)は終了しており、今週のレンジ相場が副次波(2)であったと想定し、来週から副次波(3)~(5)を作っていくシナリオをメインとして考えています。

一方で、直近安値の108.250~.300を明確に割るようであれば、この上昇シナリオは怪しくなります。108.000から107円後半まで修正する可能性が考えられます。(緑のフィボナッチ61.8%~38.2%まで修正幅はある)

4時間足:副次波(3)のシナリオ予想

これまでに副次波(1)は①~⑤の5波動で上昇(推進)してきており、副次波(2)はa~cの3波動で下落(修正)してきたと考えることができます。

副次波(1)が5波動であることから、日足で見た推進3波はインパルスか5-3-5-3-5ダイアゴナルであると推測します。

よって、副次波(3)も5波動(①~⑤)で価格を伸ばすことが期待できます。

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副次波(2)が108.250をつけた時点で終了したと仮定すると

現在は副次波(3)の②まで波形が進んでいると考えられ、週明けから③~⑤のような動きで副次波(3)を作っていくのではないかと推測できます。

現時点の予想では、③の終点は109.300~.500、④の終点は108.900~109.000、⑤の終点は109.700あたりと考えています。


一方で、108.300~.500を明確に割るとこの上昇シナリオはいったん考え直す必要が出てきます。また、週明けに下落したとしても108.300あたりで止まるなら、副次波(2)が継続していたと考えます。

1時間足:今週のレンジ相場を分析(複合修正波)

前回のnote(vol.10)では、今週の相場は下落(修正)相場であると予想しており、「ジグザグ」と「フラット」のパターンのシナリオを考察しました。

結果としては、「ジグザグ」とも「フラット」も言えない値幅の小さなレンジ相場となりました。(ちなみに「トライアングル」とも言えない。)

今週のレンジ相場の波形をカウント・分析したのが以下の図になります。

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結論から述べると、今週のレンジ相場は複合修正波だった可能性が考えられます。以下の理由から各修正波形は否定され、複合修正波の可能性が疑われます。

・a1~c1の3波動であることから「ジグザグ」は否定される

・cxがa1の始点(108.900ライン)に達していない時点で「フラット」は否定される

・c2以降の波が赤いチャネルラインを明確に割っている時点で「トライアングル」が否定される

複合修正波とは「ジグザグ」「フラット」「トライアングル」の修正波が「X波」という"つなぎの波動"によって2~3つ連結して複雑化しやすい修正波です。


今回は「a1~c1のジグザグ」+「ax~cxのX波」+「a2~c2のジグザグ」の複合修正波であると考えられます。

このようなジグザグが2つ複合したものは「ダブルジグザグ」と呼ばれ、しばしば価格修正が大きな複合修正波として紹介されます。

しかし、今回は横ばいの修正波として現れているのが1つ気がかりな点ではあります。

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横ばいの複合修正波はその終点を判断するのが難しい場合があります。(今回のように)

週明けの値動きで109円を目指す動きをするのであれば、c2の時点で複合修正波は終了しており、上昇トレンドに期待ができます。一方で、再び108.300~.500に戻されるのであれば、複合修正波が継続していると判断します。

まとめ

来週は上昇トレンドを作り109円台に価格を伸ばすか否かに注目しています。「米中通商協議の材料」や「経済指標」「FOMC金利発表」などでドル高orドル安のどちらに反応するかですね。

注目しているレートは以下の通りです。

☆月足:特になし。

☆日足:108.900、109.300のレジサポ、109.700~110.000の上値目安

☆4・1時間足:108.900~109.000、109.300~.500、109.700の上値の反応、 108.300~500の下値を割らないかどうか

また、引き続きブレグジッドの影響で「ポンド買い円売り」「ポンド売り円買い」の影響にも注意をしていきたいですね。今週のようにポンド系に出来高を取られて、「ドル円相場が動かない」とならないと良いのですが...

個人的には週明けから上目線でありますが、高値つかみには注意してトレードをしていこうと思います。一方向への期待感があるときこそ油断は禁物ですね。


以上、2019年10月27日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

週明けからも頑張っていきましょう!!


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