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忘れがちな経営戦略

なぜ、この企画が没なの?

商品企画で新商品のネタ探しをしていると、
おっ、と思う商品ネタを見つけることは時々あります。

あわせて販売戦略も思いつき、結構な売上見込みがあるのでは
と妄想することがあります。

その後、販売面および技術面の調査をしていくと、
課題はありつつも、いけそうだなという自信がわいてきます。

そこで、企画をまとめ、
会社として取り上げていくための稟議にあげたとき、
否決になることがあります。

売上予測は上場、その根拠もはっきりしています。
販路も既存と同じで、販売効率もよさそう。
技術的にも大きな課題はなさそう。

それなのに、企画としては否決

なぜか?

それは事業戦略に課題があるから。

商品企画は、その商品のことだけを考えたらだめ

新しい商品ネタはないかと探していると、
どうしても、その商品のことばかり考えてしまいます。
ここで、忘れてはいけないのは、その商品を販売する会社のこと。

会社には経営理念があります。
経営理念は、経営に対する普遍性を持つ信念や価値観で、
変更されることはほぼないです。

その経営理念に基づいてビジョンがあります。
ビジョンは環境変動を考慮にいれながらも
会社のあるべき姿を維持するためのものです。

そして、ビジョンに基づき、
全社戦略、事業戦略と続きます。

事業部の商品企画ならば、事業戦略にそった商品企画が、
全社の商品企画ならば、全社戦略にそった商品企画が求められます。

なので、いくら素晴らしい企画であっても、
その上位戦略にそってなければ没となります。

もちろん、全社戦略や事業戦略も絶対ではありません。
新しい商品で、事業を立ち上げ、それに基づいて、
全社戦略を見直し、ビジョンが達成できるのであれば企画すべきです。

なので、ド新規の場合は、そこまで考えて商品を企画しないといけません。

経営戦略、全社戦略、事業戦略

会社戦略の位置づけを整理します。
会社のベースは経営理念があり、その下にビジョンがあります。
経営理念とビジョンを実現する方針が、経営戦略です。
ちなみに、ミッションは経営理念です。

経営理念は、2つの階層に分かれ、
一つが全社戦略で、もう一つが事業戦略です。

事業戦略は、各事業部がたてる戦略です。
個々の事業の収益や成長を追求します。

全社戦略は、複数の事業を横断して、立案する戦略です。
事業の集合体を、いかに効率的に運営して、企業価値を高めるかを追求します。

戦略の肝

各階層の戦略を考えるための4つのポイントを最後にまとめます。
①    持続的な優位性を築くことを主眼におくこと
②    経営資源に限りがあることを忘れないこと
③    戦わずに勝てる方法が望ましい
④    経営理念・ビジョン達成が目的であることを忘れないこと

以上の4点に注意しながら、
今、自分がどの階層の戦略を考えているか意識していきましょう。

一緒に頑張っていきましょう!

さあ、出航だ!

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