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【CL横浜Day1 6-1!】クワガノンドクケイル【Day2 0-6?】

10/3、10/4のCL横浜2日間お疲れ様でした、まっぷるです。久々の公式大型大会でしたが、コロナ対策がしっかりされながらも、大会に参加している身としては特にストレスなくプレイでき、むしろいつもより快適な環境を用意していただいたように思います。

さて、今回使用したデッキはクワガノンドクケイルになります。このデッキを端的にわかりやすく説明すると、

①ドクケイルの特性〈ハザードしんか〉で毎ターン3倍毒+マヒにする
②クワガノンVの〈パラライズボルト〉で毎ターングッズロックする
③相手は逃げることも攻撃することもできず毒ダメージできぜつする
④次のポケモンに対しても①~③の繰り返し

というハメ殺しデッキです。デッキ選択の時点で性格が出ていますね(過去にショックロックLO、DAMAGEアンノーン、毒殺アカギニンフ等の使用歴あり)。相手は基本的に為す術がなく番を返すだけで楽しくないですが、使っている側としてはとても楽しいデッキです。まさにポケモンカードって感じです。対戦していると、スタンの感覚よりもエクストラで戦っているような気分になり、エクストラの民の私にとっては非常に手に馴染む構築でした。(「ハザードしんか3倍毒マヒで、退化スプレーZで山に戻してターフで回収します」の呪文がショックロックの呪文を唱えているときと同じ感覚でした。)
元を辿れば海外有名プレイヤーのTord氏によるフリージオドクケイルというデッキが起源であり、クワガノンVの登場によってフリージオと置き換わって調整されたデッキということになります。既に日本でもクワガノンドクケイルというデッキタイプ自体は出回っており、検索をかけたらすぐ見つかると思いますが、私なりに改良と調整を加えたのが今回使用したデッキになります。

1.デッキレシピと簡単な説明

当日使用したデッキはこちらになります。

CLクワドク Ngignn-n4CiYB-LgigQN

まず、このデッキを握った理由ですが、ほとんどのデッキに有利だからです。これ以外に理由はありません。どのデッキタイプに有利不利があるわけではなく、状態異常に対して耐性があるかどうかで勝敗がほぼ決まるため、この多種多様の難しい環境でわかりやすい強さを持っていると思いました。特に3強と言われる三神ザシアン、ムゲンダイナ、小ズガに対しては完全に有利です。その他有象無象に対しても理不尽なゲームを押し付けることができ、不利マッチはほとんどないと考えていました。
さて、各カードについても簡単に説明します。細かい採用理由や枚数設定等については有料部分にて説明させていただきます。

・クワガノンV
原案のフリージオの代わりにメインとなるグッズロッカー。フリージオと異なるのは耐久・火力の高さ、そしてスピード雷エネルギー、キャプチャーエネルギーという超優秀特殊エネルギーやエレキパワーやサンダーマウンテン◇等の雷優遇トレーナーズに対応しているタイプであること。反面、サイド2枚のリスクは当然として、フリージオのように1エネでワザが使えないため、工夫が必要である。

・ケムッソ - マユルド - クワガノン
ドクケイルの特性〈ハザードしんか〉が確定で3倍毒+マヒにする超強力な効果を持つ。3倍毒はクワガノンVの火力補強にもなり、そのまま番が返ってくれば30+30=60ダメージを上乗せできる。つまり、実質エレキパワー2枚分の〈パラライズボルト〉を撃ち続けることができる
マユルドは〈まゆがあつまる〉を使うことも視野。一度にマユルドを最大4体並べることができ、その後の盤面が安定する。

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・メタモン◇ - アリアドス
ケムッソ1枚をメタモン◇にすることでアリアドスへの分岐進化を可能にした。アリアドスはマヒ+グッズロックの抜け道であるマオ&スイレンやとりつかいといったサポートを封じる効果を持つ〈トラップスレッド〉が強力。ほとんど死角はないが、火力が低く処理速度に難があり、クワガノンVに比べて柔軟性に劣る。セキタンザンVmaxに対しては一応弱点が突けるため、クワガノンVよりも若干火力が高い。セキタンザン対策枠。

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・デデンネGX、クロバットV
それぞれ採用することで1ターンでより多く回すことが可能になる。特に、デデンネGXに関してはスピード雷エネルギー対応であり、このデッキのGXワザ枠としての側面でも優秀。また、デデンネGXだけを採用する場合に比べて無人発電所への耐性も生まれる。単純に切れないカードを抱えながらドローする選択肢としてクロバットVは入れ得。

・マーシャドー
混沌のうねりがそれなりに採用されている環境であり、スタジアム権はなんとしても奪取したい構築であるため必要。

・クイックボール
汎用基本パーツ。

・ポケモン通信
ポケモンを呼ぶ手段は多く採用されているが、さらに安定性を上げるため採用。

・退化スプレーZ、回収ネット
ドクケイルの特性を使い回すために必要なカード。回収ネットは他にも採用した理由があるが、それは後述の詳細解説にて。

・エレキパワー
単なる打点増強カードではなく、このデッキにおいては打点調整カードと言った方が正しい。相手の番の終了時のポケモンチェックでちょうど毒ダメージできぜつするように調整する。

・ふうせん
ボスの指令でマユルド等が呼び出されて逃げられないとロックが継続できないため必要。

・シロナ
トラッシュできないカードが多過ぎるため、博士の研究ではなくこちらをメインのドロサポに選んだ。

・マリィ
単なるドロサポかつ相手の手札を流す手段として採用。

・エリカのおもてなし
手札が5枚以下になることがほとんどなので使いやすい。相手によって効果が強くも弱くもなるので多投は難しい。

・とりつかい
手札を抱えながら3ドローできるだけでなく、逃がす手段としての側面もあり優秀なドロサポ。仮にシロナ&カトレアでシロナ&カトレアを回収することができたならば採用しなかったかもしれない。

・シロナ&カトレア
追加3ドローと切ってしまったサポートを使い回すことができる優秀なドロサポ。ピン挿しのサポートが多いので、状況に応じて必要なサポートを回収できるのは非常に心強い。

・グズマ&ハラ
サンダーマウンテン◇、スピード雷エネルギー、ふうせんをサーチできるため、クワガノンVを即起動させることができる相性抜群なサポート。基本的に入れ得。

・ボスの指令
積極的にベンチを呼び出して倒す構築ではないが、呼び出す手段は持っておきたいため採用。

・オリーヴ
グッズロック下でサポートを流されたら何もできないので強い。

・ギーマ
エレキパワーと同様に打点調整用のカード。エレキパワーは実質HP減らすが、こちらは実質HPを増やすという唯一無二の役割がある。

・サンダーマウンテン◇
雷タイプがメインなので採用。

・ターフスタジアム
最重要カード。これのおかげで盤面が完成しやすく、その後も安定したロックが継続できる。相手に基本的に悪用されることもないが、せっかくマリィやオリーヴで流したサポートを混ぜられてしまうのが玉に瑕。

・基本雷エネルギー
相手のトキワの森を利用させてもらうため採用。

・スピード雷エネルギー
手貼りだけで2ドローはぶっ壊れ性能であり、採用しない理由がない。

・キャプチャーエネルギー
手貼りだけで任意のたねポケモン呼び出しはぶっ壊れ性能であり、採用しない理由がない。

2.CL横浜における戦績と各対戦振り返り

Day1 6-1
1戦目 vsミミゲンオロヨノ 6-0 先攻
じゃんけんは負けましたが、相手は後攻を選択。オーロット&ヨノワールGXにサイコリチャージでエネを集めていたので、ペイルムーンGXを狙ってくるのは見えていました。なので、トラッシュしていたとりつかいをシロナ&カトレアで回収しておき、さらに2体目のクワガノンVを準備しておくことで、ペイルムーンGXを回避。そのままロック継続でサイドを1枚も取らせず勝利。

2戦目 vs超ミュウミュウ 6-0 先攻
ケムッソスタートで初手にボール系がなく後1で終わったかに思えましたが、トップがキャプチャーエネルギーで辛くも生存。前のケムッソにキャプチャーエネルギーを貼ったので、先2で〈まゆがあつまる〉でマユルドを4体展開。
グッズロックを仕掛ける前にクラッシュハンマーを2回使われ、エネルギーが割られるも一旦ロックが決まればこちらのもの。ギーマで上手くダメージ調整し、うねりの大海をマーシャドーの〈リセットホール〉でしっかりケアして、終始ロックを継続することができました。

3戦目 vs化学ダイナ 0-6 先攻
現環境唯一と言っても過言ではない特性ロックの特性〈かがくへんかガス〉を持つガラルマタドカス入りのムゲンダイナでした。特性ロックだけでも無理ですが、ガラルマタドカスの〈バッドポイズン〉が往復で計80ダメージと無視できないダメージが入るため、手の打ちようがありませんでした。想定外の無理マッチなので、この負けは仕方ないです。マッチ運がありませんでした。

4戦目 vs三神ザシアン 6-3 先攻
じゃんけんは負けましたが、相手は後攻を選択。三神GXスタートだったので、後攻選択されたことに戦慄しました。結果、そんなに都合良く後1追加オルタージェネシスGXが使えるわけもなく、特に問題はありませんでした。念のため、とりつかいが入っていることを警戒し、アリアドスを用意することを考えていましたが、相手がエネルギースピナーではなく、エネルギー転送を採用していることからとりつかいは採用されていないと推測(正直舐めた)。プレイング方針を変更し、セオリー通りの攻め方で勝つことができました。
サイドを取られていますが、今思えば多分ダメージ計算ミスがありました。正しく計算されていれば、復路の毒ダメージで倒せているので、クワガノンVが倒されることはありませんでした。結果的に勝ちだったので問題ありませんでしたが、致命的になりかねないので反省です。

5戦目 vs三神ザシアン 3-0(たね切れ勝ち) 先攻 (あいうえおさん)
てっきりマッドパーティーかと思いましたが、三神GXスタートで少し驚きました。後1手貼りで終了したため、事故っていることがわかり、先2でグッズロックをしっかり仕掛けました。そのまま後続が出ず、三神GXを倒して勝ち。余談ですが、こちらのターフスタジアムを利用して山札を確認したところ、次のトップが博士の研究だったらしく、ターフスタジアムが大活躍でした(?)。

6戦目 vs三神ザシアン 6-4 先攻
連続で三神戦です。こちらの動きは変わりませんが、初手でおおきなおまもりを2枚付けられました。これを後々のターンで忘れ、復路の毒ダメージで倒せない状況を作ってしまいました。おおきなおまもりを見逃した言い訳をしておくと、相手のデッキが高レアリティでキラキラしており、目がチカチカしてもはや痛かったです。コロナ対策で相手のカードに触れないため確認が疎かになったのもあり、見逃してしまいました。
そして、2体目のクワガノンがすぐ用意できず非常にまずい状況になり、苦肉の策でメタモン◇から進化したドクケイルを回収ネットで回収し、メタモン◇を再びベンチに出してメタモン◇にエネルギーを付けました。そして、サイドから拾ったアリアドスに進化して、辛くもロック継続。時間切れが迫っていたようで、相手の方が降参してくれました。全く残り時間が見えていないほど焦っていたので、相手の方に助けられました。

7戦目 vs無人ダイナ 6-2 先攻
Day2がほぼ確定し、Day1の成績は持ち越さないと思い込んでいたため、かなり気を抜いて対戦してしまいました。
序盤のボスの指令でクワガノンVが倒されるも、2体目でロックが決まり、そのままロックし続けて勝ちました。無人発電所をキャプチャーエネルギーからマーシャドーで割り、デデンネGXを使えたのが良い動きでした。

とまぁDay1はそんなに厳しい試合もなく、順調に6-1と好成績でした。これはDay2ももらったなと確信していました。

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Day2 0-6 (何が起こった…)
1戦目 vsピカゼク 3-6 先攻
後1エレキパワー〈タッグボルトGX〉でクワガノンVを潰されました。それだけなら捲るチャンスはあるのですが、ボスの指令を連打されてケムッソを狩られ続け、さらにはマユルドに一度もアクセスすらできず、ケムッソがマユルドにも全く進化できず終わりました。

2戦目 vsセキタンザン 0-6 先攻
アリアドスがサイド落ちして何もできませんでした。

3戦目 vs三神ザシアン 5-6 先攻
相手が手貼りエンド2連続だったので、グッズロックを仕掛け、やっとイージーウィンさせてもらえるかと思いきや、油断したところに2体目のエネなしクワガノンVをボスの指令で呼び出され、グッズロックが一旦解除されたターンにぶん回り、グレートキャッチャーでデデンネGXを〈アルティメットレイ〉で倒されてしまいました。これで後がなくなり、ジラーチを壁にされる等厳しい状況でしたが、まだオリーヴやギーマで勝ち筋を考えていました。しかし、それもマリィで流され、最後の希望のボスの指令はサイド6枚目に埋まっており、万事休すでした。

4戦目 vsセキタンザン 0-6 後攻
メタモン◇がサイド落ちして何もできませんでした。

5戦目 vsムゲンダイナ 4-6 先攻
序盤にクワガノンVがなかなか立たず、グッズロックが遅かった展開でした。後1アローラニャースの〈でばなをくじく〉でケムッソが倒され、エネの付いたメタモン◇単騎になりました。手札にキャプチャーエネルギーとアリアドスがあったので進化して弱点で倒すことも考えましたが(なお、弱点は草ではなく闘)、踏み止まりマユルドに進化して〈まゆがあつまる〉で展開することができました。なんとか勝てそうな状況には持っていったものの、ボスの指令で逃げられずグッズロックが解除されてしまうのが唯一の負け筋でした。それは理解していたので、手札にエネルギーを温存してあり、デデンネGXが呼ばれたら手貼りで逃げる、ドクケイルが呼ばれたら回収ネットで逃げるという想定もしていました。そしてやはりボスの指令を使われ、相手が少し悩んで選んだのはデデンネGX。マリィもリセットスタンプも使えないので、勝ちを確信しました(手札に回収ネットはなかった)。意気揚々とエネルギーを貼って逃げるを宣言しましたが、

「アブソルいるので逃げられませんよ」

完全に見落としていました。前のターンに手貼りしていれば、このターンのトップで引いたエネルギーも貼って勝ちでした。前のターンに手貼りしていなかったのは手札に回収ネットがなく、ドクケイルを呼ばれた方が都合が悪いと思ったからです。案の定、それが致命的になり負けてしまいました。

6戦目 vsクワガノンピカゼク 5-6 先攻
序盤からクワガノンVのエレキパワー〈パラライズボルト〉でケムッソ狩りをされ、マユルドに進化できてもボスの指令を連続で使われ、〈ハザードしんか〉を妨害され続けました。ボスの指令連打は非常に厳しく、仕方なく相手のサンダーマウンテン◇を利用した〈ちょうでんじほう〉でクワガノンVを倒しましたが、返しでサンダーマウンテン◇をマーシャドーの特性〈リセットホール〉でしっかり割り、こちらの即反撃を許してくれませんでした。最終的にリセットスタンプ等も撃たれ、最後の1枚のボスの指令にアクセスされて終わりました。

3.反省文

Day1はガラルマタドガスとマッチングした以外はほぼ完璧でした。自分の想定通りに勝ちを重ねることができました。
Day2は始めから悪い流れがあり、なかなか払拭できずに負け続け、負けを引き摺って切り替えもできずに、プレミも重ねてしまうという負の連鎖に陥りました。何か一つでも噛み合っていれば違ったのかなと今回の大敗はしっかり分析して無駄にしないようにしたいです。こんな負け方はある意味なかなか経験できませんからね。

今回使用したデッキは本番3日前の9/30(水)から構築を始めました。そこまでに候補デッキはいくつかあったのですが(クワガノン軸を含む)、その日にSkypeで意見交換をとある神とさせてもらっていたのですが、その中でこのデッキタイプの話題になりました。私も存在自体は知っていたものの試したことはなかったので、真剣に考察してみると思った以上に高いポテンシャルを秘めていることに気付きました。不利デッキが環境にほとんどいないだろうと思えたため、3日前ではあったもののそこから本気でデッキを考察し始めました。結局いつも通り、行きの夜行バスの中でも一人回しを重ね、デッキレシピ提出時間ギリギリまで悩んで完成させました。完成度については、結果を踏まえるとやはりイマイチだったと言わざるを得ません。Day2の大敗後にどうすれば勝ち試合に変えることができたかをずっと考えていましたが、考えれば改善案のいくつかは出てくるもので、もっと早くこのデッキに着目して考察できていればなぁと後悔しています。
そもそもやはりコロナの影響で公式大会が軒並みなくなり、私自身のポケカモチベが極端に下がってしまったのが今回の結果の根底にあると思います。情報収集もほとんど行わず、どのようなデッキが活躍しているのかもよくわからなかったので、ひたすらTwitterでの検索とYouTubeの動画で学習しました。文明の利器がなければ結果はもっと凄惨たるものだったでしょう。
今年度のCLはチャンスが限られており、抽選次第ではもう出られない可能性もあります。もしまたチャンスを掴むことができたなら、今回のように考察不足という事態には陥らないようにします。そのためにモチベを高く維持する必要がありますが、それについては案がありますので、後日改めて実施できればと考えております。

4.参考文献

本デッキを作成する上で先駆者の記事をいくつか参考にさせていただきました。参考にしたのにそのことを黙っているのも申し訳ないので、ここで紹介させていただきます。もしリンク貼付に問題があれば即削除させていただきますので、その場合はご連絡ください。

~ここから先は有料記事になります~

先程紹介させていただいた記事と本記事をここまで読んで満足された方はここで終わりになります。ご覧いただきありがとうございました。

さて、クワガノンドクケイルについてまだ満足できない方、6-1から0-6を叩き出すプレイヤーに興味のある方、まっぷるの記事がただ読みたい好事家の方、1パック分のお金をドブに捨てる覚悟で有料部分にお進みください。無料部分は簡素にまとめてしまいましたが、有料部分はいつも通り丁寧に真心込めて執筆させていただいております。内容については目次にてご確認ください。

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