うつ病持ちが大学で心理学を学んだらうつは寛解するか?
結論 寛解しませんでした。
ただ、学ばなければもっと悪化していたかもしれません。
まず寛解しなかった理由について考えてみました。
1.心理学で寛解への具体例を学べるわけではない
学ぶのはあくまで心理学の基本となる概論についてです。精神疾患がいかに改善されるのか具体例を学べるわけではありません。
科目によっては、支援機関や心理職の援助方法、また病名ごとの症状や処方されやすい薬の名前を学ぶことがありました。
ただ、実際にうつ病患者がどのような過程で寛解をしたのか(薬物治療以外で)多くの症例を元に学ぶことはありませんでした。
最近では、Kindle出版されている本の中に、実際の患者がうつの克服法や適職について綴ったものが多数あります。自分と同じ境遇の人が見つかる可能性があります。
寛解の具体例を知りたければこのような類の本を読むことをまずはオススメします。
2. 寛解までには時間とタイミングが必要
たしかに、教科書に書いてあった「うつ病の症状やうつになりやすい人の傾向、またうつ病と発達特性の関係」については自分にも当てはまることが多く深く納得しました。
しかし、現状を再確認したところで希死念慮(死にたいと思うこと)は消えませんでした。
やはり、思考面でも体力面でも改善するには時間が必要です。そしてタイミングも重要です。
次に学ばなければもっと悪化していたかもしれない理由についてお伝えします。
1.やることがあるため悩む時間が減る
レポートやテストにスクーリングがあるため、その時は目の前の課題に集中しなければいけません。結果としてネガティブなぐるぐる思考が減りました。
2.スケジュール管理能力が鍛えられる
そもそも通信制大学は、成績不振による留年という概念が基本的にありません。仕事をしながら通っている方もいるため、元々4年で卒業しない予定の方(1年次入学の場合)もたくさんいます。8年までならいくらでもいて平気ですし、誰からも卒業を急かされません。
つまり、レポート提出やテスト受験、スクーリングの時期を自分で決められます。自身の1年間のスケジュールを考えて計画する必要があります。
私は通学生の大学にも通っていましたが、比ではないほど手帳が締め切りや期限の文字でいっぱいになりました。レポート提出の締め切り、スクーリングや科目修了試験の申込み期限、スクーリング費用の払込期限などです。
友達もいなかったので、自分で管理するしかありませんでした。疑問があったときは大学の事務に直接電話をしました。最初は期限を気にして疲れてましたが、だんだんと慣れてきました。
働いていないと、スケジュール管理をする必要がなくなり、先読みして行動することがなくなります。その防止に一役買っていたと思います。
3.学生という肩書ができる
やはり周りに聞かれた時、学生と言えるのはよかったです。人生で無職である期間があるのも全然いいと思います。
でも、一応世の中のコミュニティに属している感覚(所属意識)を感じられたのは自分にとっては大きかったです。アルバイトを探すときも学生、と名乗れました。
4、単位取得できると自己肯定感が上がる
私はうつの影響で在学中仕事をできなかったため、自分を客観的に評価してくれるのが大学だけでした。レポートで高評価を得たり、単位取得ができると社会から認められた感覚になりました。「やればできる、自分はまだ大丈夫」という感覚が芽生えました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
うつ病持ち元通信制大学心理学科生のぼやき程度に受け止めていただけると幸いです。
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