納得する音を出すには「平和」を感じながら弾く
ピアノを習っている楽器店のピアノコンクールに出ることにした。
申し込んだのは6月のこと。
今年から一般の部とは別に60歳以上の「シニア部門」ができたので、そちらでエントリーしてみた。
課題曲は3曲の中からブルグミュラー25番に入っている「アヴェ・マリア」を選んだ。
ブルグミュラー25番は小学生の頃弾いていた。
楽譜としてはそれほど難しいものではない。
「音を出すこと」は簡単にできるが、
「きれいに弾く」「表現力」を問われる。
「指、手首。腕、肩を柔らかく動かす」
「姿勢と呼吸を整える」
当たり前のことを当たり前にやって音を出すけれども、
どうしても自分のイメージしている音にならない。
「柔らかく広がりのある音」
「讃美歌を歌っているような荘厳なイメージ」
弾き方に注意したりイメージを膨らませても、
どうしても納得がいかない。
何かが欠けている。
そんな時にふと目にしたYouTube。
アヴェ・マリアの弾き方をピアニストがわかりやすく解説していた。
私は解説を聴くよりも
「どういう弾き方をしているのか」
に興味があったので、次の動画に移ろうとした時、
「イ長調の曲には、安定した平和、明るいイメージがある」
という言葉が聞こえてきた。
確かに聴いていると
「荘厳、平和、穏やか」
そんな言葉が思い浮かんでくる。
それをイメージしながら弾いてみると、
今までよりずっと穏やかで広がりのある音が出るようになった。
びっくりした。
ピアノを弾く時、思ったような音が出い時がある。
「どこがまずいんだろう?」
考えはじめると、指や手の形は正しいか、柔らかさは出ているか。
余分な力が入っていないかなど技術的なことを考えてしまう。
しかし、それとは別に曲に対するイメージやどんな音を出していきたいかも考えていくことが大事なんだと思った。
コンクールまであとひと月。
もし、予選通過したら次に弾く曲はチャイコフスキーの「舟歌」に決めている。
平和を感じながら、私の夏の挑戦はまだまだ続く。
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