323/来年のこの日のために そしてわたしのために
ちょっとすべったところはご愛嬌で、夫のピアノ発表会は無事に終わった。
場内が薄暗かったのでソロの出番前に舞台袖まで送りそのまま聞いていたら、
いつも先生をお手伝いしてくれている他教室のピアノの先生が、
「昨年より上手くなったね」
と褒めてくれた。
昨年はつまづいてしまったら修正が全く効かず、
頭の中が真っ白になってしまったらしい。
今年は間違うことはあってもそのまま進んで、最後はきれいに収まった。
「さくらさくら」の連弾も、ちょっとすべってはいたけれど、
これもうまく修正できて無事に演奏できた。
「息が合っていてよかったですよ」
と褒めてもらって二人とも照れながら満足。
先生に勧められて連弾の本を購入することにした。
夫の来年の目標は
「星に願いを」
夫婦の連弾もトライする
…予定。
夫婦で息を合わせて何かをするということ。
日常生活の中では一緒に考えなくてはならないことはあるけれど、
それなりの年齢になれば対応しなければならないことも少なくなってくる。
それが趣味となれば、その機会はますます少なくなる。
今回の連弾は、夫に対して言いたいことをなんでもいうのではなく、言わなければならないことを選んで伝える。
ついつい無防備に言葉を発してしまうが、
それが相手に不快な思いをさせて言いたいことがうまく伝わらない。
自分を振り返りどこが悪かったのか反省し、
謝るところは謝り、言い方を直すところはなるべく直して言いたいことを伝える。
わたしにとっては自分と向き合わなければならない時間だった。
これからどれだけ一緒にいられるかはわからないけれど、
一緒にいるなら楽しく可笑しく暮らしていきたい。
そのためのヒントを得たような時間だった。
また一緒に練習しよう。
来年のこの日のために。
そしてわたしのために。
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