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ずっとティーンエイジャーものが好き

劇場で見逃して後悔しまくっていた「コーダあいのうた」をようやく見た。

青春、夢、家族、恋愛、音楽、社会問題、その他諸々がバランスよく丁寧に描かれている本作品。

主人公コーダの住むのいい感じに田舎っぽい漁師町、自然の美しさ、家族のあたたかさが綺麗な画として終始画面で埋め尽くされていた。

大したことが起きるわけではないけどいい映画の条件の1つに、ずっと画面を見ていられるような映像力があると思う。そして、コーダはそれがあった。(ギルバートグレイプや海街diaryは個人的にそれ系の映画代表)

また、聾唖の世界をほんの少しでも体験できる演出や、実際に聾唖者をキャスティングすることで、あらゆる要素がダイレクトに伝わってきて
耳が聞こえないという健常者にとってストレンジな世界がほんの少しでも身近になった気がする。

映画で描かれるいろんな愛の形に純粋に感動できたし、人の心を動かす点でエンターテイメントってこういうことだなって改めて感じた。

その中でもやっぱり、コーダがティーンエイジャーだったという要素は私の中で大きかったと思う。

大体物語というと、自分と同世代のものを好む傾向がある気がする。

小学生の時は小学生が活躍する「名探偵コナン」や「ズッコケ三人組シリーズ」、「こどものおもちゃ」が好きだった。中高生の時は、「ちはやふる」とか「僕等がいた」だとか中高生が主人公の漫画とかドラマが好きだった。

大学生、社会人となってそれぞれの年代の作品にハマるのかなと思いきや
意外といつまでも学園ものを求めている自分がいる。そして、20代後半の今もティーンエイジャーが主人公の物語が大好きだ。

全部Netflixの作品になるけれど、「SEX EDUCATION」「このサイテーな世界の終わり」「DARK」は社会人になってみたドラマのベスト3。どれも高校生が主人公だ。

当時を懐かしんでみてるという感覚はあまりない。

思春期の少年少女が、真正面から自分のアイデンティティや家族に向き合う姿が好きなのかもしれない。

大人になると、この辺でいいかとか、大体この結果はこうでしょとそこまである訳でもない自分の経験値で色々決めつけちゃうところがある。

でも、間違いなく中高生の時の自分はそんな妥協は知らず、今より全速力で自分のことを信じてた。それが過信だったとしても、信じられるからこそできることもある気がする。

そういう自分に憧れて、もしかしたらずっとティーンエイジャーものが好きなのかもしれない。

作品で得たエネルギーを自分の力にしていきたい。そんな作品を届けられる人になりたい。

ひとまずそれが今の自分の妥協なき目標だ。

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