マイコプラズマ苦味
マイコプラズマの薬『マクロライド系抗菌薬の苦み』
マクロライドというマイコプラズマに対する特効薬と言える、細菌を退治するための抗菌薬の一種
マクロは「大きな」という意味、ライドは「ラクトン環」という意味です。この2つの言葉を組み合わせてマクロライドという名前がついているのです。
マクロライドは、細菌の『リボソーム』というタンパク質を合成する装置に結合することで、細菌のタンパク質を作る力を邪魔して、細菌が増殖するのを抑える薬
ペニシリンは、βラクタム系という大きな括りの抗菌薬で、広く使われています。これらは細胞壁という細胞の周りの壁を合成するのを邪魔したり、壊したりする薬です。
その細胞壁を持たない微生物の一つが、マイコプラズマなのです。 細菌に対して効果がある一方で、苦みも持つという特殊な構造
マクロライド系抗菌薬の苦味を減らすために、様々な工夫が今まで行われてきました。その一つが、薬の粒子をコーティングするという方法です。 このコーティングには課題があります 酸性のものと接触すると、コーティングが溶けてしまいやすいのです。
マクロライド系抗菌薬のコーティングを外してしまうような、苦味を強くする飲み物があります。
例えば、柑橘系のジュース、スポーツ飲料、乳酸菌飲料、ヨーグルトなどです[10[11]。ポイントは酸性度です。酸性度の高いものとは混ぜない方がよいということですね。
一方で、コーティングを外しにくいもの、つまり酸性度が高くないものもあります。たとえば、牛乳、プリン、練乳、アイス(特にチョコレートアイスがよく使われます)、ココアなどです
もちろん、牛乳アレルギーのある方には使いにくいという点はありますが、こういったものを使うと苦みを感じにくくなります。
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