見出し画像

模様替え

私はうつ病を患った友人と同居生活を送っているアラサーの会社員です。
友人との関係や日常について、「#日記」のタグで備忘録や頭の整理を目的にnoteを書いています。

年が明けました。
友人と一緒に暮らし始めてから、3回目となる年越しでした。
友人との生活は相変わらずです。日中は各々が活動するので顔を合わせることはほぼなく、夜ご飯を済ませた頃にようやく少し話したりします。
私たちの一日の挨拶は、夜の「おかえり」、「お疲れ様」と「おやすみ」で終わります。
そんな生活も心地よくて特に今は不安などもなくリラックスして生活しています。

少し前までは、友人側での悩みがありました。
友人は遠距離恋愛の恋人がいるのですが、
「一緒に住もう」
という話を彼が度々するらしく、その度に本気なのか冗談なのかモヤモヤとストレスになっていたようです。
友人は現在私と一緒に住んでいるので、同棲を解消するとなると、ただ実家を出る友人の彼氏とは全く違う手続きや面倒があります。
そもそも遠距離なのにどこで一緒に住むのか、同棲を現実的に考えられるくらいに経済的貯えや余裕があるのか、、、。

実際のところは、今は手の届かない願望を口にしたかっただけのようです。

友人には実家と呼べる場所がありません。
彼との同棲が上手くいかなかった時、友人は恋人のように実家にまた戻ればいい、とはなりません。
いつでも帰ることのできる場所がない友人にとって、落ち着くことのできる今の生活を手放すことがどれほど重大なことなのか、恋人は考えが及んでいなかったようです。

けれど、愛する恋人との明るい未来を夢見てはいけないというのは酷だと思います。
学生カップルが想像の子どもに名前をつけて遊んだりするように、”一緒に住みたい”という願望を夢のように語っていたのだと思うと、恋人の心情に納得できる部分もあります。

ただ、友人も恋人も、そして私も、そんな年齢ではないのです。
同棲も、結婚も、出産も、全て未来の話なんかではありません。
その点、恋人は心が幼すぎたのかもしれません。
それでも愛だけ無鉄砲に「一緒に住もう」と行動するなら、それもありなのでは、と私は思っていました。
友人は自身の過去や境遇から、将来については非常に慎重で、どちらかというとネガティブな考えに囚われがちです。
強い愛でそこから少し強引にでも連れ出してくれたら、案外うまくいくんじゃないかと思ったのです。

ですが恋人は友人に対して、決して責任やリスクを負おうとはしない姿勢だったのです。
友人が、
「私と一緒に住むって、それだけのお金の余裕があるの?」
「もしうまくいかなかったら、私は帰る場所なんてないのにどうするの?」
と聞くと、恋人はただ、
「ごめん…」
としか言わないのだそうです。

それは確かに情けないなぁと私も思いました。
将来像も、計画も、固い意思もないのに夢だけ押し付けるのはなぁ...。

友人はそんな恋人の中途半端な態度にストレスが溜まっているそうです。
私は、そんな恋人との恋愛に見切りをつけることもできず、ただ恋愛だけを楽しむんだと割り切ることもできずに、ずっと2人のあやふやな将来について悩んでいる友人がストレスの種です。

勝手にやってくれい。
大変なことがあってもそれでも友人自身が幸せだったら何でもいいのよ。

そんなこんなで何の進展もしない友人と恋人の同棲話は終わりました。

今の恋人の状態ではとても一緒に住む気にはならないという結果に落ち着いたため、友人と私との同棲は続いていく予定です。
「じゃあこれからもっと住みやすいように模様替えしたいね」
とより良い生活のための雑談を今は楽しんでいます。

一緒に住んでいながら、いつ同棲が解消されるか分からない、そんな気持ちが私と友人の間にも少なからずあったことに間違いはありません。
だからこそ、今の部屋に住み始めて1年半以上たつのに、部屋のインテリアはずっと仮置きのような、馴染まない状態のままでした。

でも私達2人の願望は実現できます。

「2人とも小説や漫画が好きだから、リビングに本棚を置きたい」
「キッチンの前にカウンターテーブルを置きたいな」
「そのカウンターにお酒のボトル並べたい」
「家具の色は何で揃える?統一感があった方がいいよね」

そんな話をしているのが楽しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?