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【アオペラ】メンバー名から考えるVadLip―補いと執着(ネタバレ)

「アオペラ -aoppella!?-」、前から曲は好きだったのだ。

しかしあまりドラマパートにハマれず、フラフラしていた。
なんでかといえば、みんないい子過ぎて、青春ど真ん中すぎて、考察の余地がなかったのだ。罪悪感すらあった。
ところが、新グループであるVadLipの参戦で、にわかにドラマパートにも沼の匂いがしてきた。

よし、今こそ沼を掘り進めなくては!(やめておけ)

ということで、以下の材料からVadLipについて考えたい。必然的にネタバレもする。妄想もする。申し訳ない。

【材料】
・アオペラ5(VadLip版ドラマパート、エムカード)
・結成秘話1~7
・自己紹介動画(YouTube)
・「King of Voxxx」
(~4ドラマパートは未聴。すみません)

注目したいのは、6人の名前表記。ローマ字の一部に色がついている。そこを考えたい。
(実際の色付き場所は、キャラクター紹介ページを見てほしい)

VadLipはとにかく「二人組×3」の構造が強固なのだが、それが名前からもいろいろわかるんじゃないか、という試みである。すべてのコンテンツを網羅していないので、既出の内容だったらスルーしてほしい。
かなり強引な考察になりそうだが、お付き合いいただけたらありがたい。

1.永臣&侃

HAとF……苗字にポイントが設定されている。

春宮と柊迫

ああ……そうか、「春」と「冬」ではないか。
正反対設定がきちんと反映されている。

そして、春と冬は隣合う季節。
侃が「臣さんはずっと先を歩いているすごい人」という認定をしているのも、彼が「冬の先にある春」の人だからなのであろう。その憧憬とも諦めともいえる侃の眼差しに永臣は気がついていない。
そりゃそうだろう、永臣は唯一侃を「すげぇやつ」と認めていて、自分より後ろにいるなんて思ってないのである。

永臣としては同じ景色を見たいのだろうから、「あいつは俺を見もしねぇ…」という嘆きになるのだろうが、いやはや、見てますよ。
うしろから、じ~~~~っとね。

もうひとつ忘れてはならないのは、永臣の苗字が「春宮」だということ。
これを「とうぐう」と読むなら、皇太子のことである(次の帝ということ)
KINGを自称する(呼称される)永臣だが、実は名前は「KING未満」なのだ。これは生涯変わらない。
彼が苗字を名乗りたがらない(名乗ってもファーストネームだけ)のは、そのあたりに理由があるのではないか。
(参考:永臣自己紹介動画)


彼が本気でKINGなら、5のドラマパート冒頭のように「侃が出場しない」という場面で、「じゃあやめる」なんて言わないと思うのだ。
いやそもそも、Wリードなんてことも、「KING」ならしないはずであろう。

そこが彼の欠けている部分…おそらく「春宮」でしかない部分なのだと思う。
言い換えれば、侃がそれを補うことで、永臣はKINGになれるのだと思う。だからあんなに侃を求めるのだ。

「侃」という文字、「強くて正しい」という意味がある。そのまんま受け取るとしたら、侃とは、永臣が「KINGである」ことの正統性を保証する存在なのかもしれない。

なぜ永臣がそう思うに至ったのか、彼らの中学時代のエピソードが気になるところである。(もうどこかにある?)
「一生の恩を感じて」「これからもお前を求める」…ワードが強すぎて!
侃が何らかの形で永臣の救済をしたのだろうと思うが…どういう類のものか、大変気になる。


2.粋&帆波

GとHOがポイントになっている…「郷」と「帆」、つまり陸と海か。(重力と水素酸素…?だとしたら↓↑か)
イメージとしては、粋が内政を、帆波が外交を、というところかもしれない。
あ、でも帆波は力持ちで粋は手先器用というのも、対比か…?まあとにかく、対になっている。

この二人に関しては、別の漢字に注目したい。「郷」と「里」である。(結成秘話でも触れられていたが、どちらも「さと」と読む)
帆波が「大きなサト」であるのに対し、粋は「アンチ、サト」であることは重要であろう。

今回は「サト」を「ふるさと」と読み替えたい。その上で、粋の自己紹介を振り返ろう。

父親が家業を継ぐために、高2の時に蓮雀の区域に「戻ってきた」という。
つまり、粋は「ふるさとに戻ってきた」のである。
そしてその、ふるさとに「反」だというのだ。
家業を継ぐ気はないものの、作品は棚に置きたいというところからも、どうも複雑な反発心が見え隠れする。

ではここで、少し見方を変えよう。粋と帆波の「アイテム」を確認したい。
リンク先のキャラ紹介ページをみてもらいたいのだが
粋は「トンボ玉のついたミサンガ?
帆波は「トンボ玉がついた髪飾り

いわずもがな、トンボ玉とは粋が趣味で作っているというアレだろう。
そして、まっすぐに捉えるなら、帆波の髪飾りは「粋のお手製」ということになるだろう。

転校してきた粋が帆波に強引にプレゼントしたのか?…いや、ありうる、ありうるが、もう少しロマンを求めたい。

粋は自分の作品をネットストアに出品していると言っていた。
彼が転校してくる前に、帆波は既にネットで粋の作品を購入していたのでは…?
そして、転校初日に、自分の作品を髪につけている帆波を発見した粋は、まさに「秒で陥落」したのではないのか。
(粋は一方的に「運命を感じている」らしいので…)

だとすると、呉服屋をやっている家族からは、彼の趣味は「仕事にはならんだろ、くだらん」的な扱いをされている可能性があると思う。
「とるにたらない」とされたものを、帆波が身に着けてくれていた
だからこその、あの執着。大好きになってしまったというわけなのでは…?追っかけてアカペラやっちゃうくらいに。

つまり、粋にとっては、実家も家業も「ふるさと」(≒居場所)とは思えない…と。
唯一彼の作品を認め、身に着けてくれている帆波が、粋の「ふるさと」(≒居場所)だと思えているのではないか。(考えすぎ?)
つまり、粋に欠けている「サト」を補完するのが、帆波なのである。

これはかなり穿った見方かもしれないのだが、粋は4thでありながら、ベースパートも時折担当している(と思う。聞き違いでなければ)
かなり遊撃手的なポジションで、八代さんすごすぎるだろ、という話なのだが、
これも、「粋には安住の地(ふるさと)がない」ということの表れのような気がしている…

いずれにしても、粋の家庭事情が大変気になるところである。今後のドラマパートで明かされるだろうか…


3.良和&秀


林コンビとされるリズム隊二人だが、これは難しい…
着色文字は、YOSHIとSHU…「良」「秀」である。

単純に考えれば、「優良」と「優秀」…つまり「良和<秀」ということになる。
これは、結成秘話6で良和の口から語られていることと一致する。

「持ってる人ってオーラが違う…(中略)…僕が思うに、秀ちゃんも本来そっち側の人間だと思うんです」

この発言である。
結成秘話5では、良和が「天才」の部類であることは教師も認めるところだと明かされていた。
そんな彼が「持ってる」認定しているのが、雛乃秀なのである。

動画配信をしている良和のことだ、おそらくその過程で、結成秘話3で粋が検索した動画も目にしていただろう。
良和は自己紹介でも「金ならある!!(さすがに動画配信の収入だけではないだろう)」と言っているし、良家出身である可能性も高い。幼少期から定期的にミュージカル鑑賞もしており、実際に秀の舞台を「ずっと見ていた」可能性も大いにある。

良和はいったい秀のどんなところに、自分との圧倒的な差のようなものを感じているというのか。

ここでも、彼らの持ち物を確認しておこう。(キャラ紹介ページ)
良和は「ヘッドホン
秀は双眼鏡…に見えるが、おそらく「オペラグラス」だろう

才能の「出し方」が違うということなのではないか。
良和は身バレしないように、動画配信しているという(結成秘話4、たぶん…ぞうさん?)。
つまり、容姿や名前を隠しているということだ。「声だけでやっている」と言い換えてもいい。その才能は、人の耳から入っていく(=ヘッドホン)

それに対して、秀はどうだろう。今でこそ舞台を降りてしまっているが、ミュージカル俳優をしていたのだ。
もちろん「歌う」のだから、人の耳に作用する才能ではあるのだが、大前提として「全身をくまなく見られる」のである(=オペラグラス)

もう一度良和のビジュアルを確認しよう。黒マスクをしている。
やはり「顔は隠したい」のでは?
剥き身で才能を世に打ち出すことはしないのだ。
そりゃあ、秀が体ひとつで、剥き身で舞台に立っているのを目の当たりにすれば、「持ってる」と思ったのも頷ける。

結成秘話でも、良和はひたすら秀に寄り添い、秀の気持ちを慮りながら、背中を押し、最終的にバンドに入れた。
それはきっと、秀を「よく見ている」からできたことで、「音楽が今でも好き、演じるのも好き」のオーラが健在であることを、良和が誰よりもわかっていたからであろう。
おそらく、秀以上に、秀のことをわかっているのは良和だ。それを「言葉」にできるのも良和だ(歌詞も書いている)

…なるほど、良和は「聞かれる、喋る」ひと、秀は「見られる、見せる」のひと、ということかもしれない。

良和は秀と共にアカペラをやることで、「秀のオーラを見る」立場から、「秀と共に舞台に立つ」立場となる。
それこそ、初めて衆目に晒されるのである。天才でありながら、それを見られることを避けてきた良和が覚醒する。
「良」に甘んじていた良和が、「秀」になるのかもしれない。

もちろん、良和が秀を補っている部分が大きいのだが、一周回って、良和も秀によって補われている。それがこの二人の関係性だろう。
相関図にも「正反対だがお互いに寄りかかり合う仲」とある。
いやはや、なんとも深そうな沼。

奇しくも、良和は「配信者を演じ」、秀は「役柄を演じ」るというところも、重なる。
秀が「演じる」ことにもう一度挑戦する決意をするとき、二人の関係が、、、執着が、どう形を変えるのか楽しみである。
(深海ふかみとの関りも、気になる…もしふかみの影響で良和がHBB始めたとかだったらどうしよう…)



と、いうことで、少ない情報からまた強引な考察をしてしまった。
我ながら考えすぎだと思うが、考えたくなってしまうほどの底知れぬ魅力があるのだ、VadLip!!!

ちなみに、VadLipにはオリジナル楽曲「King of Voxxx」より前に、J-popカバーの「踊/怪物」がある。

「King of Voxxx」と聞き比べて気が付いたのだが、明らかに「踊/怪物」のベースパート(秀)は、オリジナル曲より激しい。

私は時系列的には、「King of Voxxx」が先で、「踊/怪物」が後なのではないかと思っている。

秀の「別に…(音楽も演技も好きじゃないんだ)」の姿勢からすれば、「踊/怪物」は動きすぎである。そして良和のHBBとも複雑に重なっている。

と、いうことは、これからどんどん雛乃秀の変化を目撃できるってことである。楽しみだ。
同じように、侃と永臣の歌い分けや、粋の可動域の変化にも注目していきたい。

いや、そもそも歌がうますぎるということもあるので、キャラクターに興味がない方も、ぜひ一度聴いていただきたい。
これをライブパフォーマンスとかで聴けるなんてことになったら、耳がどうにかなってしまいそうである。

ひとまずは、「6」の発売を心待ちにしたい。
ところで、5月に発売されるVadLipのドラマCDの予約を忘れてしまった…(痛恨のミス)
心優しい方、感想などお聞かせいただきたい…いや、事後通販を…なにとぞ…

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!

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