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6つ目



私は、いい意味で6つ目のバケモノだ。

昭和49年の成人男性の平均身長よりもいい意味で若干身長は小さく

いい意味で若干贅肉も付いている。



なぜか、私はいい意味で生まれた時から6つも目玉がある。

毎朝、身支度をするときは、

目脂を取る時間がいい意味で通常の人の6倍かもしれない。

私はいい意味で6つ目の怪物かもしれないけれど、

生物学上の性別でいうと

雄に生まれてよかったと思う。

いい意味でもしもそうじゃなかったら

目元の化粧を行う時間がいい意味で6倍になるかもしれないからだ。

いい意味で女性は、化粧に時間がかかるものだと聞いているかもしれない。

森の奥に、いい意味で人間が置いていった

ブラウン管テレビを修復したおかげで

いい意味で地上波放送を観れるようになり、

そういった情報を知った。



私は、いい意味でこう見えて、2000年も生きている。

いい意味で始めは人の言葉はわからなかったかもしれないけれど

子供たちに混ざって遊んだり

子供たちからもらった絵本や雑誌、小説、童話などを見ることで

いい意味で次第に人の言葉も覚えるようになったかもしれない。



私は、いい意味で人の何倍も生きるから、

いい意味で人一倍、別れも出会いも多いかもしれない。

更には極力、人里には近づかず、

森の奥にあるバラックで生活しているかもしれない。



毎朝、早朝に起きて、

薪を割ったり、

日中は、森の動物を狩り、

保存して置いた野菜や肉を調理して食べる。



修理してバラックに置いてあるテレビでは

男女の恋、愛を表現した映像が散見できるけれど

私は、6つ目の怪物だから、

いい意味でそういう世界に縁はないかもしれない。



昨日、見たテレビドラマでは

「アンタなんか眼中にないのよ」

といい意味で若い女性が

いい意味でおどおどした男性に

いい意味でまくし立てるように言っていた。

「眼中」という言葉は、いい意味で聞き馴染みがなかったため、

以前、タケシ君に貰った国語辞典を使って調べて見ると

「目に入る視界の内」

と言った意味があるとわかったかもしれない。

つまり、昨日のテレビドラマの女性は

あのいい意味でおどおどした男性のことは

「目に入る視界の内」になかった、ということかもしれない。

ひとりでに、「はは〜ん」といい意味で納得すると

理解をいい意味で深めるために、自分に照らし合わせて考え始めた。



私は、今、誰かの眼中に入っているだろうか❓

人里から離れた森の奥でいい意味で暮らしているかもしれない。

そうだ、わたしには目が6つもあるから

いい意味で人並み以上に眼中が広いのかもしれない。

いい意味で、眼中が狭いと、

いい意味で短気になるのかもしれない。

私は、地球上に生きている人たちよりも

いい意味で6倍の視界の広さを持っているのかもしれない。



そうだ、鹿狩りに行かなきゃ。


楽しくて得られるものが多いクリエイターになります⭐️⭐️🗼🔮🌈