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新人漫画家育成に3年

 MANZEM運営事務局の中の人、毎週水曜日に記事アップしよう運動中です。

オンライン講座開始から2ヶ月弱

 MANZEMIのオンライン講座が始まって2ヶ月弱ほどが経過しました。何度か書いていますが、オンラインならではの可能性に手応えを感じています。

 ただ対面は対面の良さがやっぱりあるんですよね。例えば受講生同士の横のつながりは、教室でやる方がやりやすいなと。

 また現在開催しているMANZEMIのオンライン講座は、ネーム系の講座のみです。作画系(背景・パース講座や人体作画講座)は、授業中に実際に作画をしてもらい、講師の先生方に一人ひとり丁寧に見てもらっていたため、なかなかオンラインへの移行に苦慮しているというのが現状です。

 将来的にはオンラインと対面を組み合わせたカリキュラムには、スタッフとしてはしたいのですが……。

新人漫画家育成に3年

 ここ10年ほど漫画家志望者を見てきた経験則ですが、新人漫画家がデビューして2〜3年で連載が取れたら、割とスムーズな方だと思います。(繰り返しますがあくまで経験則です。もっと早い人も当然います)

 またデビューする前に新人賞を取るだけでも大変なものですが、受賞後に担当編集者とネームなどやり取りするもののそこから年単位で進まない(≠成長していない)ケースもよくあります。

 MANZEMIは、近年は3ヶ月ほどで終わる講座が中心ですが、面白い作品をたくさん描ける新人漫画家育成には3年くらいは掛けたいというのが本音です。教えること自体は、詰め込めば半年くらいで結構なことができそうではあるのですが、学んだことが定着して成長していくにはどうしても時間が掛かります。これはマンガに限ったことではないと思いますが。

 MANZEMIは趣味でマンガを描きたいという方もウェルカムですが、作品をたくさん描いていく力をつけて欲しいという点は、プロだろうと趣味だろうと変わりません。

 講師の喜多野土竜先生や斉藤むねお先生の意見は違うかもしれませんが、プロ志望者だろうと趣味でやりたい人だろうと最初に教えることはそう変わらないんじゃないかなというが私の考えです。というのも、2人の先生に、これまでの講座の中で、学ぶことを体系的に作っていただいたからです。体系的に作ったのなら、その順番でやるのが一番いいでしょう。

 またマンガ(に限ったことは出ないようですが)について、少なくとも日本では表現や創作の技術的なことをほとんど教えないため、すでにデビューしているような新人漫画家でもほぼ我流になっているケースが多く、結局、一から体系的にMANZEMIでは学んでもらうことになります。

 少し話がそれました。

 私も新人漫画家の育成や支援に関わって10年以上経ちましたが、長い時間を掛けて人材を輩出するような教育を創りたいと常々考えています。前述の通り、これまでのMANZEMIは3ヶ月程度で終わる講座が中心でしたが、数年単位のプログラムの実施を今後予定しています。(と自分を奮起させる意味でも書いておきます)。

余談1:
MANZEMIは、社会人向けの講座(とはいえ学生も受講できます)ですので、学校教育とは違った難しさも感じています。これについては別記事にできればと。

余談2:
いろいろ異論は出そうですが、大真面目に漫画家育成を考えると、文献購読はやった方がいいなと思いますが、まったく需要がなさそうなのと誰に講師お願いしようか問題で数年間保留しております……。

MANZEMIの講座紹介

漫画ネーム講座:https://manzemi.net/name
ネーム添削会:https://manzemi.net/name-ic2
背景・パース講座:https://manzemi.net/sakuga
人体作画講座:https://manzemi.net/jintai

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