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D&AD賞 2021 イエローペンシル獲得の注目作 最終回

引き続きD&AD2021受賞作から、イエローペンシル(他広告賞ではGoldに相当)を受賞したものの中から気になったものを紹介しています。

Press&Outdoorカテゴリーから、ブラジルの新聞、Forha de S.Pauloの"The Most Valuable News"。アマゾンの森林破壊問題に対して政府が行動を取らない状況に、この問題はお金と同じくらい価値のあるものと、マイクロ印刷、UVインク、シリアルナンバー、ホログラムシールといった紙幣の印刷と全く同じ特殊技術を用いて新聞の特集号やポスターを制作し、訴えた。

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Experiencialカテゴリーから、Adidasの"GMR - Play Connected"。ビデオゲームの人気により、ティーンの運動不足は切実。そこでアディダスは、GMRというスポーツシューズのインソールにグーグルのJacquardチップを埋め込んだゲーム連動デバイスを開発。サッカーゲームのFIFA21と連動、地域ごとのスキルの競技会を設けるなどティーンの競争心を煽り、ゲームとフィジカル体験を連動させた。

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PRカテゴリーから、メキシコのジャーナリストの人権擁護団体、Propuesta Civicaの"#StillSpeakingUp"。メキシコでは、政治と麻薬の関わりを暴こうとした120人以上のジャーナリストたちが殺害されている。その運動のリーダー的存在であり、自身も2016年に殺害されたJavier Valdezを突如、国営TVの生放送でAIで蘇らせ、メキシコ大統領に向けジャーナリストの安全の保護を呼びかけた。

Writing for designカテゴリーから、アメリカのフードデリバリーサービスPostmatesの"Don't Cookbook(料理しない料理本)"。料理本の体をしているが、読んでみると各料理の最後にはQRコードがあり、そこから各料理を直接デリバリーをすることができる。配達を待つまでの間の読み物としても楽しい作りに。

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Spacial Designカテゴリーから、フランスの児童虐待を防止する団体、Innocence en Dangerの"Just a Wall"。家庭内の児童虐待は、壁を隔てた数センチ先の隣で起こっているという事実を可視化するインスタレーション(3人の児童が亡くなった家庭内を再現)をパリ中心部の広場に設置。隣人に無関心であることに警鐘を鳴らした。

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