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日本の子供の教育格差と貧困は当分は止まらないと思う理由

日本の子供の貧困と教育格差に興味を持ったので、noteで関連する記事をあらかた読んでみました。

結論から言うと、

”日本の子供の教育格差はこれからも拡大し続けるだろうし、子供の貧困もどんどん増えていくんだろうなぁ”

というのが自分の中で出た結論です。

子供の教育格差や、親子に渡る貧困の連鎖と言うのは既に語り尽くされた感があるほど、その原因は自明の事になりつつあります。

親が教育の価値をみじんも感じていない、子供が勉強する環境や習慣が家に全くない、子供が子供の世話をしなくてはいけない劣悪な環境にいる、家が貧困なため塾や大学進学への余裕がないなど、家庭の貧困→教育の貧困はダイレクトに直結します。

そこを何とか、どんな子供でも教育にアクセスできるようなアプリを作ったり、大学生ボランティアが貧しい家の子供に勉強を教えたり、町や市が無料で子供に英語教育を教えたり、色んな取り組みをしています。素晴らしい事ですがほとんど焼け石に水の気がします。

ある記事で印象的だったのが、筆者の周りにいる貧困家庭の子供に共通する特徴が 1.シングルマザー世帯の子供 2.自営業者の親が倒産や廃業したケース、この2つが多かったそうです。一見関係ないこの2つのケースですが、その原因はどちらも日本と言う国の貧困から来ている気がします。つまり、日本と言う国が貧しくなるほど、子供の教育格差と貧困もどんどん進行していくというのが私の持論です。

シングルマザー世帯の子供が容易に貧困に陥るのは、別れた夫のほとんどが子供に毎月ちゃんと養育費を入れずに逃げてしまうからです。夫側のモラルのなさにも理由があるかもしれませんが、大部分は夫側の経済状態も決して芳しいものではないためでしょう。

自営業者だった親が廃業や倒産はそのままの意味です。日本が不況になれば、当然自営業者は苦しくなります。今回のコロナで廃業に追い込まれた自営業者はたくさんいたでしょう。そしてその影響はもろに子供の教育に襲い掛かります。

日本の子供の貧困や教育格差がどんどん如実になったのは、これもそれも日本と言う国がここ10年でどんどん貧しくなったからに他ありません。日本が他の先進国並みに成長していれば、シングルマザーとして離婚したとしても、別れた夫の給与も上がり、しっかりとその後の子供の養育費を支払えるでしょうし、日本と言う国の経済がしっかり上昇していれば、どんな自営業者も安定した売り上げを上げる事ができ、例え何らかの事情で廃業しても、再就職先を見つけ、新しい人生を苦も無く踏み出せるはずです。しかし現実はそうなってはいません。日本人の平均年収は上がるどころか下がり続け、非正規社員の数は労働人口の半分に迫ります。国内の産業は一向に育たずにデフレで物の値段も低いままに抑えられているので、社員の給与やボーナスも上がらずじまいで、それなのに税金はがっつり取られていきます。この負のループにより日本人の経済力は更に削がれていき、景気は低空飛行を何十年も続けている状況が今の日本でしょう。

こんな国の状況で、子供が貧困になったり子供の教育格差が広がるのは、当たり前の事が当たり前に起こっているだけなのです。もし日本の経済が上向きになれば、これらの問題は自然に改善するでしょう。しかし一向にその気配がこの国にはありません。あまりにも政治家が無能なためです。何でもかんでも国に甘えるな!人生を切り開くのは国ではなくお前の責任だ!という人が良くいますが、国の経済を安定させその環境を向上させるのは政治の仕事であり、国民の仕事ではありません。その仕事をして貰うために私達は税金というお金を彼らに託しているのですから。

つまり子供の貧困や教育格差を解決するのはたった1つ。国自体を貧しさから脱却させる事です。一部の金持ちや企業だけを優遇させて、その他大勢の日本人からは税金で搾取すればいい、労働力として働いて貰えばと良いという今のような政治の発想では、ますますこれからも子供の教育格差は拡大し、貧困は増えていくでしょう。そしてその1度開いた教育の格差や貧困は子供たちのまた次の子供たちの代に引き継がれて固定化されていきます。それが何十年も続けば、日本もフランスのパリのように住むエリアによって、完全に階層が分かれてしまうような国になっていきます。あそこは犯罪者しかいないから近づいちゃだめだというような街です。

日本の子供の貧困を止めるのは、残念ながら無料で子供が学べる教育アプリでも、無償ボランティアによる子供塾でもなく、日本自体が貧しさから脱却できるかどうかです。それが1番確実により多くの子供を救える方法でしょう。

ぶっちゃけて言えば、貧困家庭にあり文化資本のない家庭で育った子供に、”これで英語を勉強しろよ!”と言ってスマートフォンを渡しても、見るのはYoutubeの馬鹿動画が関の山です。それか1日中、オンラインゲームをして日が暮れるだけでしょう。現実はそんなものです。彼らが急に勉強に目覚めて、貧困から脱出すべく努力出来る人間に変身していく・・というストーリーは漫画ではあるかもしれませんが、現実には起こりづらいです。何故なら彼らが育ってきた環境が、彼ら貧困世帯にいる子供に勉強する価値や習慣を全く教えずに、努力するとか人生に希望を持つとか、そういうベーシックな心構えすら身に着けるのが困難な状況にさせているためです。彼らはほぼこのnoteに書かれているような記事を読もうとはしないでしょう。ベースがそもそも違い、毎日生きるのに必死な彼らに高尚な教育論を振りかざしても何の薬にもなりません。彼らの状況を根本的に変えてくれるのは、何十年も見ていない日本の景気回復これだけです。

最後におなじみのESPNコメンテーター、私が好きなおっさんであるスティーブンAの英語を聞いて終わりにします。

今回の話は”大阪なおみのうつ病の告白と取材拒否は完全に理にかなっている”です。

簡単におっさんの言っている内容を言うと

私だって今日このスタジオで仕事なんてしなくなかった。今日は母親が死んでちょうど4年目の日だ。正直言えば仕事なんかしたくない。しかしNBAのプレーオフも始まり、みんなが私にここで喋る事を期待しているから、私はここで自分の仕事を全うする。大阪なおみ、彼女は取材を拒否した理由を説明した。うつ病は自分も経験したから分かるが簡単なことじゃない。彼女は何故メディアの取材に応じたくないかを説明した。これがもし、何の理由も言わずに”私は全米オープン、全英オープンの取材んなんて受けたくないわ”とか言っていたら問題だ。私達にはその理由が分からない。ただ今回、彼女はちゃんと説明した。私達は彼女をサポートしなくちゃならない。

なかなか大阪なおみに寄り添ったハートフルなコメントをスティーブンAには珍しく言っています。おっさん、たまには良い事いうやん!私はそう思っていました。しかし同じ日のツイッターでこのようなコメントもしていました。やっぱりスポーツ=ビジネスと捉えているスティーブンAだ!そう思いなおしました。

内容はこんな感じです。

私達は勇気ある告白をした大阪なおみをサポートしなくてはならない。しかし、これはプロフェッショナルなスポーツビジネスの世界だ。再びコートに戻ってきたら、君にはメディアに対応する義務がある。何故ならそういったメディアがあるから君は莫大な収入を得る事ができている。これが君がプロテニスプレーヤーとしてサインした契約だ。この選手とメディアの関係は歪められてはならない。

やっぱりスティーブンAなコメントでした。

大谷翔平は通訳なしで英語を話すべきだ!問題と同じでしっかりとコメント欄では炎上している安定のスティーブンAです。


今日は以上です。







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