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SkyDuo 眺望 V.S. PTK 利便性

1.眺望の価値

 スカイデュオの第一期一次の販売が相変わらずの高倍率で終わったようだ。一般のサラリーマン階級の人達が都心で買える唯一のタワーマンションだから当然の人気だろう。しかし、このタワーマンションの価格付は普通のタワーマンションよりもより眺望を評価されていた様だ。これは理に適っていると思われる。と言うのはスカイデュオでは豊洲市場からお台場、レインボーブリッジにかけての眺望が他のマンションの建設により遮られることがなく、半永久的に保証されているからだ。
 しかし、他の湾岸地区ではタワーマンションの建設ラッシュで竣工時に眺望が十分確保できているマンションでも周りの空き地や建物を見ると将来的には近くにタワーマンションが建設され眺望を塞がれる可能性がある。湾岸地区では運河、海沿いに建設されたマンションの眺望は保証されている面もあるが、それは一部方角に過ぎない。だから今、眺望に恵まれた部屋でも思い切った価格付ができないのだろう。
 有明地区でレインボーブリッジ、東京タワー、富士山の3点セットが何の障害もなく見渡せるタワーマンションがある。しかし、これらの眺望が確保された北西面の部屋には販売時にはプレミアムは付いていなかった。理由は
西から北方面が大きな空き地になっており、将来的に別のタワーマンションが立つ可能性があったからである。しかし、幸い低層の物流倉庫や保育園、幼稚園が建設され、中高層階では東京の眺望の3点セットが確保され、中古ではそれを反映したプレミアム価格で取引されている。

2. 利便性の価値

 パークタワー勝どきは全く逆で、建設前の段階ですでに眺望は殆ど取れないほどタワーマンションに囲まれている。わずかに隙間がある南西側から西方はスカイデュオや豊海のタワーマンションに塞がれてしまう。東から北東方面も今後タワーマンションが建設される可能性のある土地に囲まれている。つまり、全く眺望が期待できないタワーマンションである。一方、地下鉄勝どき駅とは地下道で1分の立地で利便性には大変優れたマンションだ。PTK以上に駅近で利便性にすくれたマンションは湾岸地区には無い。だから眺望プレミアムが無いにも関わらず高額で販売されている。
 当然ながら他の駅近の好立地のマンションでも近くに別のマンションが建つ可能性は高く、利便性の高い立地ほど将来的に眺望が悪くなる可能性は高い。

3.眺望 V.S. 利便性

  Sky DuoとPTKは眺望と利便性を象徴する両極のマンションだ。販売価格は別にしてどちらのマンションの評価が高いだろう。 
 現在の市場ではPTKの方が価格が高いように思えるが、将来的には評価が変わる可能性がある。なぜなら、今後、さらにタワーマンションの建設ラッシュが続けば、互いの建物が眺望を遮り、抜ける眺望はより希少価値になるからだ。海外のタワーマンションが乱立している光景を思い浮かべればタワーマンションと眺望は全く結びつかない。

 もし、私が金に糸目をつけずに気に入った物件を買える富裕層の人間なら間違いなく、スカイデュオを選ぶだろう。何故なら富裕層は通勤に地下鉄を使うことがないから駅近であることに意味はなく、眺望の方を優先するからだ。もし、私が一般的なサラリーマンなら、パークタワー勝どきを選ぶかもしれない。駅近は通勤時間の短縮になり、より自由な時間を持てるからだ。現実の私はこのどちらでもない。現役を引退した年金生活者だ。通勤の必要なく、移動もBRTが使えれば全く問題ない。しかし、資金的には問題があるので選べるのはSky Duoの眺望のとれない低階層の住戸ぐらいだろう。この様に購買層に違いが出てくれば自ずと物件の価格に変化が起こるだろう。ただし、この変化はマンション市場が投機市場から脱却し、実需筋に支えられる正常な市場になって初めて実現する事だろう。現在の様に投機家の市場では評価対象が違うかも知れない。

以上

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