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予算作りで大切なこと③ いいタイミングで作り始める

予算作りにおいて心構え的な部分を①、②でまとめましたが、今回は実際の予算策定プロセスの起点となる開始タイミングについて、お話ししていきます。

「いいタイミングで作り始める」ことの重要性

予算策定は、この「いいタイミングで作り始める」ことができるかどうかで勝敗が決します。

「あのタイミングで作り始めておいてよかった。」
「もっと早くから検討し始めないといけなかった。」

これは予算策定PJに対しての総評ともいうべきフィードバックで、上なら成功、下なら要改善ということです。つまり、

「いいタイミングで予算を作り始めることができれば予算策定PJは成功する!!」

ということになります。

いいタイミングって何ですか?

どういうタイミングがいいタイミングなのか。

それは、予算に最も求めるものが成し遂げられるスケジュールをひけるタイミング!

なにがいいたいかというと、それぞれの会社によっても異なるとともに、同じ会社でさえも毎年変わってくるということです。

なので、いいタイミングというものは一度見つけてしまえばいいものではなく、毎年見つけないといけないものなのです。

では、どうやって見つけていけばいいのでしょうか。

いいタイミングの見つけ方 ー その1

いいタイミングを見つけるためにまず必要なのは、予算プロセスに最も求められるものを考えることです。何事も、最も求めているものが達成できないと成功とは言えないですよね。

最も求められてるものは、結構明確な会社もあれば、取締役によってばらつきがあったりして不明瞭な会社もありますが、明確だからいいタイミングを測るのが簡単、そうじゃないから難しい、という単純なものではありません。

求められているものが予算にとって本当に必要なものなのか、を予算担当者が自分の中でしっかり腹落ちさせて、その目的にフルコミットできるかを考えきって初めて求められているものがわかった状態になったと言えます。

予算は経営企画や経営管理など、日々会社の中枢で仕事をしている部署が担当していることが多いと思いますので、そういった部署が会社の状況をしっかり把握できている、今の会社には何が求められているのかに強い想いがある、状態だといいタイミングを見つけやすいです。

いいタイミングの見つけ方 ー その2

最も求められていることがわかったところで、それを達成するのに必要なタスクを洗い出し、スケジューリングしてみます。

ここで重要なのが、必要なタスクの中で予算プロセスに適さないタスクがないか、をちゃんと分類分けして勇気を持って予算プロセスから外すと共に、適切に対応できる場や部署につなぐことです。

予算策定というプロジェクト自体、プロジェクト範囲が不明確なものだったりするので、コントロールしないと芋づる式に謎のタスクがくっついてきてしまいます。

上記を意識しながら、実現可能なスケジューリングを検討していくことで少しずついいタイミングがわかってきます。

いいタイミングの見つけ方 ー その3(最後)

そして最後の仕上げが、関係者にコミットさせることです。

スケジューリングを検討したら、下の二つのことを意識して行ってください。
・それを関係者としっかり共有し、理解してもらうこと
・そのスケジュールに責任を持ってもらうこと

これをしないと、どれだけ自分の中でいいスケジューリングだと思っていても意味をなしません。予算でもなんでもそうですが、プロジェクトマネージャーの主な役割は適切なファシリテートです。具体的な検討や決定を行っていくのはあくまでも役員や他部門長となってきますので、その人たちの合意なくしていいスケジュール、いいタイミングにはなり得ないのです。

まとめ

毎年いいタイミングを見つけて、そのタイミングで予算作りを始めることは案外難しいことです。でも、毎年これをちゃんとできる会社はできない会社よりもきっと早く、着実に成長していけると思っています。

・予算プロセスに最も求められていることを明確にすること
・不可欠なタスクに絞り込み、スケジューリングすること
・関係者からのコミットメントを得ること

終わりよければ全てよし、という言葉もありますが、そうは言っても始まり方も大切です。大変ですが、毎年一番いい頃合いを見つける努力をしていきましょう。





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