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コロナ禍の東京の不全

GWの緊急事態宣言により、ほとんど喋ることなんてしない美術館閉鎖。会期が中断されていたライゾマ展をどうしても見たくて、再開した知らせを聞いてすぐ鑑賞をしてきた。

朝一番だったので、限られた人数での鑑賞はそんな中でもラッキーなことだった。

私は今愛知県に住んでおり、某車王国によるある意味での統制の取れた地域であり、地方でもあり、色んな意味で緩やかな規制であったため、東京の強い規制に驚いたのであった。まず、新幹線の名古屋ホームからお酒が買えない事に気づくのが序章…。

この1年以上エンタメや文化から遠ざかざるを得なかったが、食(営業時間短縮)やお酒も禁止されているのを体感すると、とても息苦しくなってしまった。それを生業としている人以上の苦痛では無いにしろ、これらが無くなった東京にはもう居たくない…。いつでも行けたビアパブがお酒を提供しないと言う光景は見たくない。

とにかく見たい展示を見た後、何もできないというか、することもないので、早々に帰宅した。この体験で初めてのなんとも言えない感情が生まれ、鬱々とした気持ちにさせられた。旅行に美味しいもの、お酒、エンタメ・アートがセットだったのが、全く違う体験となったのだから。

しばらくはそうだとして、1〜2年後には戻るのかもしれないけれども、全ては元通りにならず、旅行の概念が変わってくるのか…とも思った1泊2日だった。

文句が言いたくて書いたのではなく、なんというか今まであったものが無くなった喪失感というべきか、そこにあったものが・あるのに得られないという現象を体感したということである。地方在住者だけが感じる、東京のインスタレーションかもしれないな。


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