苦い春

4月2日に初出勤をして2週間。
次男、たぶん、そこを辞めます。

私たちを心配させたくなくて、話してくれてなかったのですが、かなり悪質なパワハラ受けていました。

その店は開店してやっと丸2年になるメンズ美容室。
次男が髪を切りに行ったのが最初の出会い。
その時髪を切ってくれた人と話をしたら、自分の美容学校の数年先輩で、担任も同じで、次男をすごく気に入ってくれて、相談に乗ったりアドバイスくれたり、ラインとインスタ交換してとても頼りにしていました。

先輩の方から「うちで一緒に働こう」と言ってくれて、担任の所にわざわざ来て「この子、うちの店にください」と頭まで下げてくれて、
次男は感無量で、この人に絶対ついていく!と惚れ込む先輩でした。

ところが、次男と入れ違いに、その店を退社してしまった先輩。
オーナーと揉めたらしい、としか、事情はわかりません。
その時点で、次男はとても落ち込んでいましたが、いつかその先輩が店を出すことになった時、呼んでもらえた時のために、最大限の努力をして技術とセンスと接客力人間力をあげていよう。
と、遅くまで残って努力しました。

そのおかげか、もうひとりの同期よりかなり早く、シャンプーを任され、ドライも任され、毎晩深夜まで居残りしてひとつ上の先輩たちから技術を教わり、2日に一個のペースでパーマを覚え、
とにかく、できることを努力してました。

でも、オーナーは、辞めていった人のお気に入りの次男が癪にさわって仕方ない。
そつなく仕事するから、怒るところも見つからない。

なので、ありえないような事でパワハラを始めました。
飲んでて、いきなり自分のアソコを出して「これでボケてみろ」とか。
とっさにそんなの思いつかないし、ドン引きしてる次男に「こいつ面白いくないやつ」と言ったと思うと
「脱げ」と服を脱がして「おもしろくないからだ」と笑い物にしたり。

お客様に
「こいつ面白くないんですよ。さっさと辞めてくれたらいいんですけどね。
こっちから首にしたら3ヶ月分の給料払わないといけなくなるから、やめてくれるの待ってるんですけど、辞めないんですよ」と
毎日必ず言って、お客様もドン引き状態。

そもそも次男は、子供の頃からあまり「途中でやめる」という選択肢を持たない子です。
サッカーも幼稚園の頃にイナズマイレブンに憧れて中学卒業まで続けました。
高校3年間はお寿司屋さん。
熱出して学校休んでも、バイトの穴を開けると迷惑かける、と無理して出たりしました。
専門時代はコンビニ。美容室のインターンで丸一日働いたあと、バイトがコロナで穴が空いたからとSOSきたら、飛んで出ていく情の厚い子です。

頑固でおべんちゃらもお世辞も言えないけど、そこそこいい人材に当たったと思ってもらえるように育てたつもりです。


昨日は、休みの中、親睦を兼ねたバーベキューがあり、そこで酔った同期が
「こいつ面白くないですよねぇ」とオーナーをけしかけ、そこで調子に乗ったオーナーが、ずーっと飲みの席で、次男をバカにし続けました。
オーナーの弟さんだけが、
「次男くんは、周りをよくみて動けてる。接客も態度がすごくいいし、いい人材に恵まれたと思うよ。大事にしてあげんといけんで」と
フォローしてくれるけど、他の人は、怖くて言えない。

耐えて、耐えて、トボトボの帰り道。
いつも仲良くしてくれる一個上の先輩が追いかけてきてくれて
「ありえないパワハラ受けてるけど、大丈夫?」と言われた瞬間、次男の中でダムが崩壊しました。

只事じゃないラインが来て
電話したら、子供の時以来、嗚咽をあげて泣いてる次男。
「引越しで、たくさんお金使わせて、いっぱい迷惑かけたから父さんと母さんに悪いから、我慢しないといけないと思ってたけど
もう、続けられないかもしれない」

長男も私も、この子の、この状態はギリギリだと判断し、
昔気質の夫を説得にかかりました。

「昔はそんなの当たり前にあった、逃げたら負けだ、冷静になって考えろ。2週間でやめたなんて履歴書に傷しかはいらない。ふんばれ」という夫を3時間かかって説得し、
最後は、電話で次男と夫が話して、声を聞いて初めて、尋常じゃないレベルに追い込まれてると察知して怒り心頭になり
「もう、辞めて帰ってきたらいい」と言いました。

美容学校の恩師にも相談したら「もう、明日やめなさい。そんなところいたらいけん」と激怒。


オーナーには2度と会いたくない、
でも、あんなにおごってくれたり親切にしてくれた一個上の先輩たちになんにも恩返しできてないから、せめてちゃんと辞めることになるまでは我が家にいったん帰ることもしない、との事です。

次男が今後、どういう選択をするかわかりませんが、決めたことを全力で応援サポートをしていこうと思ってます。

長文、ながなが失礼いたしました。
応援してくださってるみなさま、ほんとうにありがとう。


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