インターネットという世界の中の私

2000年のお正月、初売りで賑わう家電店。
パソコン買う予定ではなく行ったのに、本当に衝動的に我が家にやってきた富士通 BIBLO。
義兄一家が海外に赴任したのもあり、メールでやり取り出来れば、というのが一番の口実だった。

最初に夫が私に言ったのは「少々の事では壊れないから大丈夫」という呪文。
おそるおそる開かれたこの世界は、私にとってなくてはならない世界になった。

結婚して数年経ったとは言え、住み慣れた故郷から離れ、
家業を継いだ夫と、その義両親と、同居ではないにしても一日のほとんど同じ時間を過ごし、親の年齢と近いおばちゃん達を相手に
何をしても怒られ文句を言われ当り散らされ、
「私の人生はこのままもう暗いトンネルの中で過ごすように生きていくんだな」とすら思っていた。

朝、仕事に行こうとすると出る蕁麻疹。
帰宅してから動こうとしても動かない身体、電気もつけず真っ暗な部屋で音もなく過ごす時間もあった。
子供が生まれ、仕事を離れてはいたけど、ずっとアウェーな場所にいる気持ちだった。

そんな中与えられたPCは、普通に生活していたら絶対に知り合えない友達を山ほど与えてくれた。
本音を言うと頭ごなしに叱られ否定される日々の中、ネットの中なら思うまま自由にいいたい事が言えた。
そして、そんな素の私を見て、去っていく人もいたけど、多くの友達が受け入れて励ましてそばにいてくれた。

もちろん、いい事ばかりではなく傷つく言葉を言われた事も
逆に誰かを言葉で激しく責めて傷つけた事もある。
それも含めて、私にとってネットの世界は、ふたつめの生きる場所と言ってもいいと思ってる。

これ以上ない程辛かった日々も、ネットがあったから支えられてきた。
笑ったり泣いたり怒ったり、ここでは生き生きと正直に気持ちを晒して生きられた。

なんだか大げさになってしまったけど、「はじめてのインターネット」というお題を見て、いてもたってもいられず、つらつらと書いてみました。
ネットの中で出会ったいろんな人たちと起った出来事などは、またいつかの機会に…。

せっかくのnoteなので、私が死んでも後に残る文章として
軽いものから重いものまで、色々書いていこうかなと思ってます。

#はじめてのインターネット


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