東北芸術工科大学漫画研究同好会

略称は「芸工大漫研」。漫画批評誌『Melt』を発行している大学非公式サークルです。no…

東北芸術工科大学漫画研究同好会

略称は「芸工大漫研」。漫画批評誌『Melt』を発行している大学非公式サークルです。noteは『Melt』編集部が運営しています。既刊:Vol.1・新刊:Vol.2

マガジン

最近の記事

  • 固定された記事

漫画批評誌『Melt』Vol.2が完成しました

東北芸術工科大学漫画研究同好会が発行する漫画批評誌『Melt』Vol.2が完成しました。 目次 特別寄稿 五井健太郎 神[エリ]にさよなら——藤本タツキ『さよなら絵梨』試論 栗原康 がんばらなくっちゃ——谷口タカオとヴ・ナロードの精神 批評 佐藤タキタロウ ジャンプ+読切概論 足立大志朗 自他に対して有責であること——『プラネテス』と『時間と存在』を手立てに 滝口真実 ジェンダー意識の変遷から誕生した新たなヒロイン像 合衆喰羽 団地魔女覚え書 植木真 『タコピーの原罪』

    • 芸工大漫研2024年度説明資料

      こんにちは!東北芸術工科大学漫画研究同好会です。 この記事では芸工大漫研への入部を検討している方に向けて漫研のことを紹介したいと思います。 芸工大漫研について ・2021年に設立された公認サークルです(公認化は2023年から) ・活動内容:漫画批評誌の制作・販売、漫画・映画の鑑賞会、作業会など ・美術科各コース、文芸学科、映像学科、プロダクトデザイン学科など様々な学科  の学生が所属しています ・JUMP新世界漫画賞、モーニング月例賞など、漫画コンクール入賞者が複数人  

      • 収支報告(芸工祭2022)

        10月15日(土)・16日(日)の2日間開催された芸工祭2022が無事終了しました。『Melt』Vol.1/Vol.2ともに全ての在庫が捌け、完売することができました。ご購入いただいたみなさま、本当にありがとうございます。 また、制作に協力してくださった学生や教員、そして何より、大きな事故もなく3年ぶりの学祭を成功させた芸工祭実行委員会の学生のみなさんには感謝しています。お疲れさまでした。 さて、今回の制作(漫研新体制下での活動:Vol.1改訂版発行、Vol.2初版第一刷

        • [石川忠司インタビュー]漫画と言葉と藤本タツキと(後編)

          聞き手:佐藤タキタロウ(洋画コース4年)、和田裕哉(文芸学科4年)、足立大志朗(文芸学科4年) 構成:編集部 〈前編はこちら〉 芸工大漫研の困難和田:当時、藤本タツキたちが漫研として集まっていた時っていうのは、石川さんがずっと声をかけていたのか、その後は自主的に学生同士が集まっていたのか、どっちですか? 石川:自主的にやるようなやつらじゃなかったかな(笑)。ちょうど学科がめちゃめちゃ忙しくなってきて自然消滅したと思うんだけど、サークルの会合があるときは必ず俺がいたような

        • 固定された記事

        漫画批評誌『Melt』Vol.2が完成しました

        マガジン

        • 座談会・インタビュー
          4本
        • 続・編集後記(『Melt』Vol.2)
          9本

        記事

          [石川忠司インタビュー]漫画と言葉と藤本タツキと(前編)

          聞き手:佐藤タキタロウ(洋画コース4年)、和田裕哉(文芸学科4年)、足立大志朗(文芸学科4年) 構成:編集部 芸工大と漫画石川忠司(以下、石川):あ、始まった。 足立大志朗(以下、足立):よろしくお願いします。「文芸学科と漫画」といえばなんですけど、オープンキャンパスとかで「漫画の授業やってます」って書いてある看板出してるじゃないですか。でも、いわゆる「漫画の授業」を受けた記憶はなくて。実際、文芸学科で漫画の授業はやってはいるんですか? 石川:ようするに、授業という形で

          [石川忠司インタビュー]漫画と言葉と藤本タツキと(前編)

          [編集者座談会]『Melt』Vol.2の振り返りと漫研の行方(後編)

          参加メンバー:佐藤タキタロウ(洋画コース4年)、和田裕哉(文芸学科4年)、足立大志朗(文芸学科4年)、鈴木龍之介(文芸学科4年)、佐藤雪名(文芸学科3年)、中居望々香(プロダクトデザイン学科2年)、山田風人(日本画コース1年) 構成:編集部 〈前編はこちら〉 違和感を良いものとして捉える 鈴木:ここからはサークルとしての漫研というか、そういう話をしていきたいと思うんだけど。どうでした? 実際入ってみて。 山田:編集後記にも書いたんですけど、最初は漫画を描きたいと思って

          [編集者座談会]『Melt』Vol.2の振り返りと漫研の行方(後編)

          [編集者座談会]『Melt』Vol.2の振り返りと漫研の行方(前編)

          参加メンバー:佐藤タキタロウ(洋画コース4年)、和田裕哉(文芸学科4年)、足立大志朗(文芸学科4年)、鈴木龍之介(文芸学科4年)、佐藤雪名(文芸学科3年)、中居望々香(プロダクトデザイン学科2年)、山田風人(日本画コース1年) 構成:編集部 制作を終えて 和田裕哉(以下、和田):現段階としては、入稿までが終わって一段落という感じです。だいたい5か月間くらいありましたけど、みなさん、体感的にはどうでしたか?  佐藤タキタロウ(以下、タキ):Vol.1を経験してるから、それ

          [編集者座談会]『Melt』Vol.2の振り返りと漫研の行方(前編)

          漫画と「文学」の差——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(W.Y) 『Melt』Vol.2に掲載した五井健太郎「神[エリ]にさよなら——藤本タツキ『さよなら絵梨』試論」では、『さよなら絵梨』という作品が、藤本タツキによる「虚構性礼賛の宣言」となっていると論じられています。詳細はもちろんVol.2を購入して読んでほしいのですが、私の文章を先へ進めるため、ここでは五井さんの論を簡単に紹介したいと思います。 五井さんは『さよなら絵梨』の構造に、「虚構的なものに賭けようとする作者、藤本タツキの倫理と呼べるようなも

          漫画と「文学」の差——続・編集後記

          手を動かすな——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(佐藤タキタロウ) 正直言って「編集後記」として何かを記すほど、『Melt』Vol.2の編集作業に積極的に関わることができなかった。9月19日に『ジャンプ+』で公開された「地球リモコン」の執筆や教育実習など、色々な要因はあったのだが……ようするに、今回のVol.2刊行に際しては漫研立ち上げメンバー、和田、足立両名の尽力によるものが非常に大きい。無論Vol.2刊行は二人だけでなく、執筆者並びに編集メンバーの協力があって初めて実現したものだ。皆さんには感謝

          手を動かすな——続・編集後記

          対価を払うという態度——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(A.D) 『Melt』Vol.2は1,000円で売る。 この結論に至るまで、編集部内で何度も話し合いを重ねた。芸工祭での販売にあたり、価格の設定は重大な問題点として浮上した。果たして、私たちはこの雑誌をいくらで売るのか。 学生はお金がない。私自身も学生だから当然分かっている。アルバイトで必死で稼いだお金も、生活費や制作費ですぐになくなる。娯楽に使えるのはほんの一部だ。 現在の山形県の最低賃金は(値上げしたとはいえ)1,000円に届かない。1,0

          対価を払うという態度——続・編集後記

          編集と批評って面白い!——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(S.A) 私が漫研に入ったきっかけは、漫画を描きたいな〜と思っていたからです。サークルの説明会では、批評メインの雑誌を作ることや「漫画を描く人が書く批評(って気になるね)」という話をされました。漫研と聞くと漫画を描く印象が強かったので、驚いた記憶があります。漫画を描く人や創作する人がどんなことを考えているか気になっていたため、批評に興味を持ち、編集に参加させていただきました。 編集メンバーとして、担当の著者さんも決まり、やっていくぞとなったときに、

          編集と批評って面白い!——続・編集後記

          『続く』——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(S.R) まずは宣伝。わが東北芸術工科大学芸術学部文芸学科では『文芸ラジオ』という文芸誌を制作して全国の書店やAmazonなどで販売している。これは企画立案、各種依頼や記事の執筆、校正作業などの雑誌編集にかかる作業のおよそほとんどを学生が主体となって行うプロジェクトである。 東北芸術工科大学文芸学科|文芸ラジオの紹介 (tuad.ac.jp) 毎週水曜の17時10分に編集会議が始まり、忙しい時期は19時くらいに終わる。だというのにもらえる単位は1つ

          『続く』——続・編集後記

          はじめての編集〜完走した感想〜——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(Y.K) 最初に漫研の存在を知ったのは五月だったはずだ。ポスターが貼られているのを見つけて、漫画好きとしては入らない理由がなかった。しかし、美術大学の漫研なだけあって、どうやら漫画を読んで語り合うだけの会ではないらしく、自ら漫画を描く人が集まっているようだ。自分はよく漫画を読むだけの素人である。一度も執筆した経験のない自分に何ができるのだろうか。とりあえず、説明会だけでも参加してみることにした。サークルの大きな活動として、部員から漫画や文章の原稿を募

          はじめての編集〜完走した感想〜——続・編集後記

          夏休みを代償に得られた経験——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(S.Y) 漫研の存在は、友人の一人から教えてもらいました。編集をメインとする文芸学科のゼミに所属する私としては、参加するしかないと即決でした。 と言っても、実のところ私は3年にもなっていながら自分の編集技術や文章力についてあまり自信が持てていませんでした。入学当時はなんとなく文章系の進路がいいかなあと中途半端な気持ちで文芸学科へ入学し、具体的にどうしたいかもよくわからないまま月日が流れていきました。課題の中で文章を書いたり編集作業をこなしたりしてい

          夏休みを代償に得られた経験——続・編集後記

          漫画描き、編集者になってみた——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(O.H) 漫画批評誌『Melt』に関わる活動は学生が中心ですが、なかなかに本格的な仕組みで作られているんですよ。批評にも漫画にも書き手に担当編集がついていたり、掲載する作品についての会議を開いていたり。今回私は、漫画の担当編集をしました。 編集部の一員として良いものを作りたい。そんな気持ちで制作に参加しました。色々な人の作品や意見に触れて、あわよくば自分の力にしたい! という気持ちもありました。 実は私も漫画家志望です。ちょうど漫研に入って各々の

          漫画描き、編集者になってみた——続・編集後記

          文芸棟の椅子に座りながら活動を振り返る——続・編集後記

          文:『Melt』編集部(N.N) 漫研のポスターが学内に貼られはじめた頃、その存在にはすぐに気づいたのですが、そこから参加を決めるまでに結構時間がかかりました。学科棟の入り口に貼られているポスターを見るたびに悩んで、参加希望フォームを送るギリギリまで迷っていました。 漫画も小説も好きだけど、かといってたくさんの作品について深く語れるわけでもなく、編集について本格的に勉強しているわけでもなかったからです。迷いに迷って、最後は「でもやっぱ編集やってみたい!」と、勢いでフォーム

          文芸棟の椅子に座りながら活動を振り返る——続・編集後記