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バーティカルSaaSのマーケティングではWebマーケ中心ではうまくいかない

またまた、久しぶりの更新になってしまいました。。

まずは自己紹介をさせていただくと、私は株式会社Housmartという不動産テックでマーケティング全体を見ております近澤と申します。

ここで、2019年3月にリリースした「プロポクラウド」という不動産仲介業に特化したバーティカルSaaSのマーケティングの立ち上げを行っておりました。

私自身、前職まで一貫してBtoCマーケティングの領域で経験を積んできておりましたので、BtoB領域でのマーケティングは初めてで非常に四苦八苦した記憶があります。なんせ、BtoCマーケとBtoBマーケではやり方が大きく異なるからです。今までBtoCマーケでうまく行ったことをそのまま持ち込んでも中々成果が出づらい領域だなと感じました。

今回は、バーティカルSaaSのマーケティングの立ち上げ経験から感じたことを書いていきたいと思います。以前に書いた記事と重複してしまう部分もあると思いますが、ご愛嬌ください。笑

Webマーケ中心の考え方から一旦外れる

タイトルに書いておりますが、バーティカルSaaSのマーケティング施策を考える上では一旦Webマーケ中心の考え方からずらすことが重要になります。

僕自身、Webマーケには専門性を持ってやってきたこともあり当初はリスティング広告やTwitter広告などWebマーケティング中心で設計していました。

いざWeb広告中心で回してみると想定よりも全然問い合わせが来ない。。いくつかあった問い合わせについても営業同行をして、お客様に問い合わせの経緯もヒアリングしてみましたが、Web広告の印象もあまり残せておらず。

広告費だけ積み重なって問い合わせ数は当初引いた目標から大きく下回るという結果に陥ってしまいました。。
(各Web広告媒体でどれくらいのCPAで何件の問い合わせを獲得するかという目標を立てていたので)

オフラインマーケへの切り替え

そこで、不動産業界出身者の方に詳しく話を聞いていると不動産仲介(特に大手)では新聞を取って回し読みするという文化が結構根付いているらしく。Googleで検索するよりは人づてに情報を収集したり、紙媒体から情報を収集することが圧倒的に多いということがわかってきました。

この業界特有の行動特性を理解した上でマーケティング施策を練っていく必要があるなと感じました。特に不動産業界はレガシーな業界だと言われているので、他のBtoBマーケよりもWebマーケが効きづらいかもしれないなと思います。

この経験もあり、一旦Webマーケ中心の施策設計は止めて、新聞広告やセミナー施策、手紙施策などオフラインマーケに全振りしていきました。

オフラインマーケはどれも手掛けたことのない施策で最初はうまくいくかどうか不安で仕方無かったですが、「とりあえずやってみよう」の精神で飛び込んでいきました。(この考え方はベンチャーでは非常に重要かなとつくづく思います。)

特にセミナー企画は今までやったことがなく、最初は気に掛けることが多すぎて本当に大変でした。特に大変だったのがセミナー資料の作成で、初めてのセミナー企画のため、0からコンテンツを作っていくのが非常に難易度が高かったです。

コンテンツの元となる情報収集から始まって、話の流れの作成、うまく伝わるようにデザイン付けまで行う必要があるので、最初の頃は一度のセミナー資料作成に20時間くらいはかかっていたと思います。

ただ、苦労したこともあり、きちんとセミナー開催まで漕ぎ着けることができた時は本当に嬉しかったです。
特にセミナーは色んな部署の方にご協力いただいて成り立つので、成果が出た時の喜びはダントツでした。デザイナーさんに集客用クリエイティブを作成してもらったり、インサイドセールスの方にはセミナー参加後のアポ獲得にご協力いただいたりと色んな部署の方と一緒になって進める必要があるので受注につながった時はみんなで喜びを共有できるのが良いですね。

最初のセミナーで結構うまくいって、30名の方を集客でき、その中から2件の受注が生まれた時は企画してよかったなと思いました。

今ではセミナー施策がうちのマーケティング施策の中心になっていて、月2回くらいのペースで開催するようになっています。(コロナ以前はオフラインセミナーでしたが、コロナ感染拡大後はウェビナーに切り替えて開催しています)

ちなみに、BtoBマーケティングにおけるセミナー施策の重要性については別の記事でも書いておりますので、よかったら見てみてください!

BtoBマーケではマーケ施策の全体設計の意識が大事

不動産業界ではWebマーケは効きづらいと書きましたが、全く効果が無いわけでなく、見てくれている人にはきちんと届いていると思います。ただ、すぐの問い合わせには繋がりづらいだけで。

例えば、コンシューマー向けのサービス(化粧品など)だと決済者は個人になるのでその人個人の決断で問い合わせ(または決済)に至りやすいですが、これが法人向けのサービスだと社内で共通認識を測ったりする必要があるので、すぐの決断には至りづらいですよね。

BtoBマーケにおいてはすぐの反響を得られるなど短期的な効果を追い求めるのではなく、きちんと間接効果まで見てあげて長期的な評価をしてあげることがかなり重要なのかなと思っています。
Web広告だけでなくセミナー施策やブランディングなど施策の目的を明確に切り分けて、いかに全体でマーケティング体験を設計してあげるかがBtoBマーケの難しいところかなと思いました。

例えば、認知獲得のために業界紙での紙面広告を出稿したり、広報で取り上げてもらったり、リード獲得のためのセミナーを企画したり、リードナーチャリングのためにeBookコンテンツを作成したりなど。

ハウスマートはIT業界、SaaS、不動産業界など色んなバックグランドを持った人が集結しているので、色んな角度から施策が出てくるのも面白いところかなと思います。

最後に弊社では、絶賛メンバーを募集しております。
まだまだ発展途上のサービスなので、「自分の力でサービスを成長させたい」などベンチャー志向の強い方はぜひ応募お待ちしております!!


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