お客さまにとっての「価値」とは?
この週末はこの本を読んでいました。
「なぜか売れる」の公式
https://nikkeibook.nikkeibp.co.jp/item-detail/19831
身近なサービスやヒット事例を元にマーケティング理論がとても分かりやすく解説されていて疲れ切っていた脳にちょうどいい刺激になりました。
改めて私が提供している「ネイルサービス」の「価値」について考えてみました。
「どうすればお客様に通ってもらい、売り上げが上がると思いますか?」
そう聞くと多くのネイリストさんが
「新しいデザインや材料を入れること」
「技術や接客のクオリティをあげること」
と答えると思います。
もちろん間違っていないし、それはプロとして当たり前のこと。
「私たちのライバルはどこですか?」
そう聞くと大体の人が
「同じエリアにあるネイルサロン」
「フォロワー数が多いネイリスト」
そう答えると思います。
でもそうではないと私は思っています。
今月マニネイルに行こうかな?と比較されているのは隣のネイルサロンではなくて、まつげサロン、エステサロン、かたやお友達と贅沢をするアフタヌーンティ、かたや好きなアイドルのイベント・・。
お客様の可処分時間・所得(自由に使える時間とお金)の中でネイルというコンテンツを選んでもらえるかが勝負です。
サービスやコンテンツが飽和しきっているこの社会。
現代で生きる女性は、時間とお金の用途の選択肢が多岐に溢れていて、その中で選んでもらい、初めて私たちのお商売が成り立ちます。
ネイルサービスという「自分でもできること」「なくても困らないもの」を商売としている難しさ、お金をもらう難しさ。
「なぜこのお客様は毎月通ってくださってるのかな?」
いつも考えています。
「英語話せるネイリストさんがいたら最高!」
日々忙しく過ごす50代の女性経営者が以前、私に言いました。
彼女は美容に興味がないわけでも、使えるお金がないわけでもない。
でもネイル「だけ」をする時間が勿体ない、と感じてネイルサロンにはあまり行かないとのことでした。
爪先をキレイに彩る、それだけで価値がある時代は終わったと思います。
ネイルサロンに行くという行動をどう、来ていただきたいお客様の生活に入り込めるか、そして足を運んで「このネイリストさんと毎月話せてよかった!」「このサロンに来れてよかった!」と思ってもらえる価値を作れるか、サービス作りの肝だと感じています。
いかにインスタ映えするような美しいネイルの写真を撮っていいね!を増やすことが私たちの仕事ではなく、時間、お金を使ってご来店頂いた目の前のお客様が満足し、「今月も来てよかった」と思って頂けるお店作り。
そして生活の中にネイルが浸透する「ちょうどいいサービス」。
これからも作り続けていきたいです。
久賀田有紀(くがたゆき)
教員を経てネイリストに転職。
ネイルサロン4店舗経営、海外ネイル協会運営、シニアネイル事業の監修を行っている。
ネイルサロンが社会に浸透すること、ネイリストと海外を繋ぐことが目標。
株式会社mani creation代表取締役
一般社団法人海外ネイル協会 代表理事
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