卵子凍結をしました
突然ですが、少し前に卵子凍結をしました。(本当に突然)
5年ほど前から考えてはいたものの、ずっと後回しにしていたことで、ふとしたきっかけから、テンポよく決まり実施となりました。
きっと私にとってベストタイミングだったんだと思います。
このブログは母や叔母たちも私の観察手段として見れくれいるので、自分の身体やプライベートなことを世界中に発信しなくとも!!とクレームがきそうですが、私の人生のテーマが「誰か(特に女性)の勇気になる存在でいること」なので、この経験が誰かの何かのきっかけになるといいなと思い、かなりオープン気味に記録を残しておこうと思います。
男性の方々もよろしければ参考までに・・!
後押しはランチでの一言
子供を産まない、と決めたわけでもないけど、妊娠、出産、というイベントを長らく後回しにしてきました。
28歳で起業し30歳でパリに行って、世で言う出産適齢期の20代後半~30代前半は自分のやりたこと、行きたいこと、叶えたい目標が次から次に出てきて言葉を選ばずにいうと「いま妊娠したら本当に悲しい!」と思いながら過ごしてきました。
パリに住んでいた時に、未婚であっても若い卵子を凍結しておける「卵子凍結」という手段があることを知り、女性は妊娠出産にリミットもあるし、将来の選択肢を増やすためにいいなあ・・と漠然と思っていました。
でも子供を産み育てることが自分ができるかもまだ分からないし、というか妊娠できる身体かも分からないし?と思いながらあっという間に30代後半に突入。
35歳でコロナ禍がやってきて、正直、妊娠どころではない3年間を過ごし、ようやくプライベートや妊娠のこと考えようかな・・と思ったのが38歳。
定期的に検診に行っていて、36歳くらいの時に「卵子の数は37歳で激減するから妊娠考えてるならお早めに」という驚きの事実を先生から聞き(これ中学生の時に知りたかったあああーーー)でも、あなたは28歳くらいのポテンシャルがありますね!とも言われ(ほんとうに親に感謝な健康体)、まあその気になればいつでも妊娠するかな、彼氏もいるし。と思って過ごしていました。
そんな時、昨年秋に発表された東京都の卵子凍結助成金制度。
39歳までの都内在住の女性で、めっちゃギリギリやん!!
やるかやらないかは後で考えるとして、とりあえず応募してみよう!!と応募し、制度を受けれることになりました。
今まで卵子凍結をためらっていた理由としては
1位)痛そう(そんなことしてホントに大丈夫なんか?と、疑心暗鬼でした)
2位)とはいえ、自然にできるかもしれないしなあ・・と楽観的思考
3位)費用。(ブランド鞄一個買えると思うと、たっか!!!)
といった理由だったので、最大30万円も助成してもらえるこの制度は、一つのきっかけにもなりました。
しかし昨年10月に制度の説明を受け、権利を得たものの、また放置すること数カ月・・笑
40歳になるまでに実施しないと制度を受けることができないので、カウントダウンが始まってるなあ・・と思いながら、頭の片隅にタスクとしてあるだけでした。
そんな時、めちゃくちゃ面倒見の良い、某社長(男性)と恵比寿のウェスティンホテルでランチしていた時、プライベートの話になり「え!!ゆきちゃん、卵子凍結してないの?うそでしょ、女性起業家の常識だよーー!!産むか産まないかは凍結してから決めればいいことであって、まじで1日でも早くしておくべき。」とバッサリ言われ、その30分後には卵子凍結できる病院を検索していました。
トントン拍子に採卵が進む
私、39歳の女性の中でも経営の知識や決算書を読むスキルはある方だと思いますが、妊活や女性の身体のことに関して本当に無知、でして・・。
恥ずかしながら、予約したその日に「卵子凍結ができる」と思っておりました。
今日、ネイル予約できますか?なノリで、今日卵子凍結できますか?と予約して初めての不妊専門クリニックに足を運び、そこで先生と話してビックリ。
卵子って・・・1か月に1回しか・・取れないんですね・・
(白目)
え、じゃ私、40歳の誕生日まで数えるほどしか卵子を取るチャンスはないんだ・・とその時初めて知り愕然としました。
話が反れますが、月1回しか採卵できない女性に比べて、男性はタイミング関係なく取れるので、この時点でやっぱり男女平等ではないですよね。(何の話)
ですが、さすが私、もっている女です!
生理の周期的に、その日から準備を始めれることになり、最短月で採卵できることになったんです。
男性社長とのランチから1週間後。
意を決して速攻クリニックに足を運んだ私、グッジョブ!!です。
そんなこんなでこの日から、採卵に向けての道のりが始まります。
採卵するって大変
病院によって手法は違うようですが、私が行ったクリニックは、通常1~2個しか作られない卵子を薬や注射で刺激し、増やした状態で採卵をする、という手法でした。
採血や内診で残された卵子の数を先に測れるそうで、私はやっぱり若めな卵巣で数は年齢の割に大めにとれそう、と言われました。
沢山採卵しても、パートナーが決まっていざ受精する場合に失敗することも多く、更にうまく育たないことも多いようで、採卵の時点で良い卵子を多く採るには越したことはないとも聞きました。
「よし!!がんばって50個くらいとるぞーー!」
と気合をいれつつ、この日から6日ほど採卵に向けての準備が始まりました。
準備、といっても、薬を飲むことと1日1回だけ自己注射をするくらい。
してはいけないことを聞くと「ストレスをためること以外なんでもOK」と
お酒も運動もサウナもサーフィンも(よかったのかは今思えば謎)なかなか不良に過ごし、なんならその期間、旅行が入っていたので注射を持ち歩きながら旅行をしていました。
とんでもない痛さ
いざ採卵の日。局所麻酔か静脈麻酔かを選べ、私の周りにいる妊活先輩方々にアンケートを取ると「局所でも全然平気」や「静脈麻酔でも痛すぎて目が覚めた(怖)」など様々な意見があり、ふむふむ・・やっぱり人や病院によるんやなー、ま、私、結構痛みに強いし?差額の3万円で美味しいもの食べよー!!と局所麻酔を選択。
この選択をのちに大後悔するほど、正直、めちゃくちゃ痛かった・・です。
今まで人生の痛みランキング、イチニを争うほど・・いや、2位が思いつかないからダントツ1位ですね・・。
叫んだり涙が出るほどではなかったけど、トラウマになるほどの痛みで、採卵後はかなりぐったりしてクリニックのベットでしばらく寝込みました。
後でわかったことは、私はやはり多くの卵子が取れ(50コではないですが)その分、時間が長かったようです。
健康体であることは有難いけど、それに適応できる年齢ではない、肉体はウソツカナイ・・!と実感しました。
採卵でこんなに痛いのに、仮に今後、妊娠、出産って悶絶イベントがあった場合、大丈夫そ??死ぬんじゃないか・・と思っています。
意外な学びがありました
今回、想定外に経営者としての学びがありました。
それは今後、誰かが不妊治療や妊活を始めたときの理解を得れる経験ができたこと。
採卵だけではありますが、先に書いたように、卵子ができるタイミングは月に1回なので、容赦なくガンガン予定を妊活優先で入れられること。
注射を打つ時間も指定されている病院があるとも聞くし、クリニックに行けば検査などの時間もあると1回3時間ほどは拘束されます。
経済的な負担はもちろん、時間もフレキシブルに動ける、若しくは会社側の理解がないと中々続けられないことだなというのは身をもって分かったし、これを組織の代表として経験できてよかったなと思っています。
まだ未婚のスタッフも多いし、卵子凍結に関心をもっている30代スタッフもいるし、また一つ、みんなに伝えられることができてよかった!!と思っています。
メリットデメリットまとめ
メリットは何といっても選択肢をもてること。
パートナーが決まっていない女性は、出産リミットに怯えて焦って相手を決めなくてもいいし、女性も自分の人生の軸を握ることができる、良い制度だとは思います。
39歳の卵子、凍結しても意味あるんかな~・・とずっと思っていたけど、もう5年~10年以内には自分の身体からなくなってしまうものを取れるうちに凍結しておいて使うか使わないかは後で決める、選択肢をもつためには私はやってよかったなと思います。
ただ今回の採卵だけでも、予定のリスケと労力と金銭的負担と・・・自分の裁量だけで動けないって、ふううう・・と思った瞬間に、「そもそも子育ってってそういうことやぞ?自己中心的に生きてるあなたが子育てなんてできるんか?」と母になる前のフィルターを掛けられている気分にもなりました。
デメリットはただ一つ。
めちゃくちゃ痛かった・・!!(しつこい)
充分な数の卵子を取っておけたと思うので、もう二度としたくないとは思っています。笑
久賀田有紀
株式会社マニクリエーション代表取締役
一般社団法人海外ネイル協会代表理事
教員からネイリストに転職。
ネイルサロン勤務・NYインターンを経て2013年ネイルサロン「maninail」開業。
2015年より一年間、フランスパリにて活動のち2016年再開。
ネイルサロン9店舗経営、海外ネイル協会運営、シニアネイル事業の監修を行っている。
女性支援の事業を通してジェンダー格差のない社会を作ることが目標
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