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彩心

自分の中で至高と呼べるもののひとつ。学生時代にひとりで、友人と、恋人と、幾度となく足を運んだ店だ。定休日が恨めしいくらいに、腹が減ったら"ココ"か定食屋『ハイライト』であった。

久しぶりだ。最後に食べたときから、一年半以上は空いているだろう。昔と同じように豚骨ベースの醤油拉麺を。スープを啜ると、その深みのあるコクが口から全身に根を張ってゆく。そして炙られたチャーシューの香りに酩酊。

後引く旨味に満たされる。この日は職場の上司も一緒だった。普段は少食気味且つ比較的グルメな。そんな上司がスープを飲み干す様は堪らなく嬉しかった。自ら店を開いて一人目のお客を眺める心地だ。

そう、忘れてはならないのが壺ニラの存在。単なる味変要員の域は優に超えている。拉麺鉢に二つまみほど沈めると、麺/スープ/葱/チャーシュー/もやしにそれぞれ絡まり合い、より重層的な旨さを演出する。溶け出した程よい辛味もまた至高。

文字通り、心までをも彩る場所。何度でも訪れたい店。

追記:職場の上司に借りてきた『最強殺し屋伝説国岡 国岡ツアーズ 大阪編 蘇る金のドラゴン なにわアサシンの逆襲』(情報量過多)を観た。金龍ラーメンを食べたくて仕方がない身体になった。

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