見出し画像

温泉日記


最近どうも肩こりが酷く温泉で凝りをほぐすことに。

なんとなく古い温泉に行きたかったため、道中いかにも古めかし〜い、歴史を感じる佇まいの建物が目の前に現れた時には「そうそう、これこれ」と興奮した。

番頭のおばちゃんがやけに無口で「一見さんお断り的なやつ…?!」と思ったがビビりつつ会計を済ませ女湯へ。

ロッカーの鍵がなく心配になったがおそらく盗まれることはないだろうといった雰囲気がある。

浴場には既に10名ほどのおばちゃんたちが。その中に20代の私が一人入っても、平均年齢70代といったところだろうか。
全員が顔見知りのようであちらこちらで井戸端会議に花が咲いている。次々と入ってくるおばちゃんたちが「お疲れさま〜」「久々ねぇ」、先に出るおばちゃんは「それではお先に」「ごゆっくり〜」と声をかけ合う温かい雰囲気。
「何時に集合」とかは決めてなくともそれぞれだいたいこの時間帯に来て、1日の疲れを癒しながらおしゃべりする日課を楽しみにしている様子だ。
こういう老後もいいなぁと思いつつ、このアウェー感に肩身の狭い思いをしながら洗い場の端の方でせかせかと体を洗う。

温泉の種類は
おそらく熱さ違いのお湯が2種類、水風呂、お湯が出てこず機能していない打たせ湯、サウナのラインナップ。
私はお湯①→お湯②→打たせ湯で直立で構えるがお湯出てこず→サウナ→水風呂→お湯②→お湯①の順で楽しんだ。

心地よくサウナに入っている時、
後から入ってきたおばちゃんが即「うわっ、今日はサウナの温度が低いねえ」と言い放ち、先に入っていたおばちゃんに「こんな時はサウナの温度を上げていいからね、上げてください。お願いしますね、ほんとにお願い。」と懇願した。私と同じタイミングで先に入っていたおばちゃんは「はぁ…ええ…」とオロオロ。私も(私たちは心地よく入ってたし、サウナの熱さは個人の好みの問題では…?)と思いながらオドオド。
サウナ温度物申しおばちゃんはサウナを出てからも、浴場中のおばちゃんたちに懇願をして回っていた。換気のために開けてあっただろう浴場の窓も「窓開けてるからサウナの温度も低くなるのよ」と閉めて回る徹底っぷり。
スクールカースト的階級は、老後でも存在し得るものなんだとやんわり思った。


何はともあれ一人でゆっくり、歴史ある温泉に浸かり時間を贅沢に潰すことの幸せ!そして、土地勘のない土地の知らない温泉にわざわざ行く行為もとても良い。体も軽くなったしお肌もツヤプルに。最高だったのでまたやろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?