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月と六文銭・第十四章(43)

 田口たぐち静香しずかの話は続いていた。厚労省での新薬承認を巡る不思議な事件の話に武田は引き込まれ、その先の展開に興味を示していた。
 高島たかしまみやこは、パイザーのネイサン・ウェインスタインとのベッドインの前に告白ごっこをしながら彼の秘密の力の根源に迫ろうとしていた。やはり、幼少期や誕生前後の話を聞かないといけないと思い、彼の人生をさかのぼる感じで質問を続けた。

~ファラデーの揺り籠~(43)

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「ミヤコ、もう質問はいいの?」
「アタシの男性遍歴を教えたから、ネイサンの女性遍歴を教えてくれる?
 例えば、誰が初めての女性だったの?」
「うーん、初めての女性は高校の同級生のスージー、スーザン・クレインだったよ。
 彼女の部屋で。
 チアリーディング部にいたから足を開くと180度までガッとできたんだ。スレンダーではなかったな、太腿は結構あったし、お尻も大きかった。
 胸も結構あったよ」
「やっぱり胸の大きさは大事?」
「大きさ、と言うか形がきれいだと魅力的だし、服を着た時にドレスとかの見栄えがいいし。
 ミヤコの昨日と今日のドレスはとても素敵だよ」
「ありがとう。
 昨日と色違いのにしたのよ、今日」
「気が付いていたよ。
 まぁ、スーツもいいけどね。
 ねぇ、一昨日もバーにいたでしょ?」
「ええ、いたわ。
 東京初日だったので、ナイト・アクションがどんな感じかちょっと知りたくて、行ってみたの。
 男性二人が私と別の女性に声を掛けてきて、4人で話をしたの。
 東京の人ってすぐに仲良くなって盛り上がれることにびっくりしたわ」

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 ウェインスタインはニッコリして立ち上がり、都に手を伸ばして立ち上がらせ、抱きしめた。キスをされ、都はうっとりしたが、自分だけ男性遍歴をオープンにしてしまったのが公平とは言えないと思ったらしく、追加質問をした。
「ネイサン、まだ一人しか教えてくれてないけど?私は3人も教えたんだから、最低あと2人は教えてよ」
「それはまた今度」
 ウェインスタインはキスをしながら都のワンピースの背中にあるファスナーを下ろし始めた。
「うふん、キス、上手ね。
 アタシも下ろすよ」
 都はウェインスタインのベルトをはずし、ズボンのチャックを下ろし始めた。
 ウェインスタインは都のファスナーを下ろし終えると肩からワンピースをはずし、上半身がブラジャーのみの姿にして、胸を包んでいるカップの色と柄をじっくり見つめた。
「今夜はグリーンなんだね」
「見たことないでしょ、この色の組み合わせ?」
「ない、素敵だ。
 当然、下もお揃いだよね?」
「もちろんよ。
 ワンピース、もっと下ろしていいよ」
 都は既にペニスを掴んでいた手を放し、ワンピースが床に落ちるよう、腕を真っ直ぐにした。スルスルッと音もなくワンピースが床に落ち、ミントグリーンの上下が白い肌に映えていた。
「わお、ラブリー!
 今夜はシャワーから、いいかな?」
「うふ、いいわよ」
 都はわざとウェインスタインをズボンの前を開けたままバスルームに向かった。

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 ウェインスタインは急いでシャツ、次に靴下を脱ぎ、ズボンとパンツを一緒に下ろして、全部テレビの横の台の上に丸めた。
「ネイサン、いつまで私を待たせるの?
 来ないなら、先に入って、先に出ちゃうわよ」
 都はバスルームのドアの向こうから腕を突き出して、人差指をクイクイと動かして、誘った。前回は一緒にシャワーを浴びることができなくて悔しい思いをしたので、ネイサンは脱ぐスピードも手際も良くして、すぐにバスルームに進んだ。
「どう?」
 都はシナを作り、右手でウェインスタインを招き、左手で豊かな胸を隠していた。股間は脚を前後にして隠した。昨晩の記憶が正しければ、都のパブリック・ヘア(=アンダー・ヘア)は、きれいに手入れされた二等辺三角形をしていて、VIOのうち、IとOは脱毛しているのか、何もなかった。
「こっちに来て」
 シャワーを出し、温度を確認して、都はウェインスタインをタブ内に招き入れ、体を濡らし、次にボディソープで首から胸、腹から腰までを手で丁寧に洗った。左脚をタブの縁に乗せさせ、内腿から脹脛、足までを洗い、右脚は反対側の縁の乗せさせ、同じように洗った。後ろを向かせて背中側を首から尻まで手で丁寧に洗った。
「こっちを向いて」
 都はウェインスタインにキスして、手に付けたボディソープを彼の目の前で泡立てた。
「ここで出しちゃったら、ベッドインは無しよ、分かってるね?」
 ウェインスタインはごくりと喉を鳴らして、どうなるのか、展開を心配した。昨日は寸止め地獄を味わったばかりだ。でも、あれは出そうなところで止めてくれていたので、一応、ベッドで気持ち良く出せた。
 今回は止められることなく、さっさと出させられちゃうかもしれない。それで、ゲームオーバーを宣言されたら、彼女に入れることも、彼女の中に出すこともなく、服を着て帰られちゃうかもしれない。

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