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更年期その2


アスリートにとっての更年期


今年に入ってたまたま産婦人科医でスポーツドクターでもある高尾美穂先生のお話を聞く機会が2回あった。どちらも産婦人科医ならではの視点で、女性という性がどのようにライフステージの影響を受けるかをまずお話ししてくださって、2回目に伺ったセッションは特にトライアスロン協会の講演だったので、妊娠、出産、加齢とトライアスリートがどのように向き合うかという視点。先生ご自身も40代中盤でヨガ、バイクをされるということで、更年期のお話もとってもリアルで納得感があった。

何より目から鱗だったのは、閉経に伴って女性ホルモン、エストロゲンが減少していくことで、コレステロールの消費が減る=脂肪が増える、太りやすくなる。骨が弱まっていくという明らかに体に大きな変調を来していくということ。なんだかんだ言ってトレーニング頑張ればパフォーマンス上がるんだ、と単純に考えていたところがあったのが、去年の体調不良、梨状筋から来た腰の不調で歩けなくなる、その後もランのスピードが上がらない、といったパフォーマンスダウンを、なんだ、ある意味生理的には普通のことが起こってるだけなんだ=今までのやり方でパフォーマンスを上げるのは無理なんだ、というのがストンと腹落ちした感じ。

ケアの重要性


たまたま去年の年末にランニングチームの忘年会で、サブコーチのパーソナルケアの詳細を伺う機会があって、これいいんじゃないか?ということでスタート。ピラティスも施術と運動なのだけれど、このパーソナルはストレッチポールを使ってさらに地味に自分の体の部位を整え、その後にコアや筋肉を鍛えていくというすごく丁寧なプロセス。やってみてまず背筋が伸びたこと、太ももの前がグッと細くなったこと(つまりパンパンに腫れていた)、ストレッチポールによる自分でのケアがめちゃくちゃ痛くて、いかに自分の筋肉が解れないままボロボロになっているかがよくわかって、これからはトレーニング以上にケアが重要、というのを肝に命じた。

ちょうど今月号のランナーが100歳でも走る、という高齢者ランニング特集をやっていて、そこでも「30分のストレッチと筋トレを一日3回毎日やっている」というシニアランナーの証言もあり、ああ、やっぱりそこまでやらないとダメなのね、とこれまた納得。

母が年末に人工股関節を入れる手術をしてリハビリ入院からやっと2ヶ月後自宅に帰ってきた、ということもあり、高齢化の中で自分の体をどこまでメンテしてパフォーマンスを維持していけるかは本当に日頃の自分のケアの積み重ねであることを思う。

更年期からの生涯スポーツ


まずはエストロゲン治療をスタートしている安心感もあり(副作用なし)基本的なことはできているので、後は地道に毎日少しでもケアをやること(ストレッチポールを必ず一日一回は触る。走る前はできるだけストレッチポールをやってから走る)を続けていってどこまでパフォーマンスを戻せるかを試していきたいと思う。過去5年、どうしても伸び代がなくて落ちていくのに必死に争っていたせいで成長の楽しさのなかったランが、ある意味一回地に落ちたことで伸び代が出てきたのが皮肉ではあるけれど、楽しみでもある。

高尾先生からシニアアスリートへの助言は、1. とにかくこけない(母も退院時にめちゃくちゃ先生から注意を受けたそう。シニアの転倒リスクはすごく高いらしい)2. 楽しんでやる。
生涯スポーツ、まだまだ諦めない!

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