見出し画像

見る前に跳べ

物事を考え過ぎて、次の一歩を躊躇する癖があります。きっと怖がりなんでしょうね。
こんなことが起こるかもしれない、あんなことを言われるかもしれない。そんなことを考え出したら、足が竦んで動けなくなってしまいます。
「する」よりも「しない」方がずっと楽ですし。

ふと思いついて何かを始められる、そんな身軽な人に憧れます。

プールの飛び込み台に立つ

何かを始めるかどうか迷うとき、よく思い出す映像があります。

バラエティ番組のQさま!!で昔やっていた企画「チキンNo.1決定戦」。その中に、10mの高さの飛び込み台から下のプールに何秒で飛び込めるか、というものがありました。

10mといえば、マンションの3、4階に相当する高さ。
テレビの前で見ていた時は、1時間経っても飛び込めない挑戦者たちに、「時間が経てば経つほど怖くなるんだから早く飛び込めばいいのに……」なんて無責任な視聴者の顔をしていられました。

そんな、ようよう覚悟を決めて飛び込む人たちの多い中、ひとり圧倒的な強者がいました。アンタッチャブルの柴田さん。今でもそのシーンだけはよく覚えています。
彼は、飛び込み台の端まですたすた歩いていくと、そのまま何の躊躇もなくプールに飛び込みました。正直、「すごい!」というよりも「え!?」という驚きの方が大きかったように思います。
だって、ほとんどの大人たちがギリギリまで躊躇してへっぴり腰で飛んでいるのに、本当にその辺の道を歩いているのと同じテンションで、そのままプールに吸い込まれていったんです。その姿からは、恐怖心というものがまるで感じられませんでした。

今思えば、他の挑戦者たちだってわかっていたはずなんです。時間が経つほど足が重くなることくらい。わかっていても、恐怖が先立って身動きが取れなくなってしまったんでしょう。それでも最後にはほとんどの人が飛び込んだのだから、すごいですよね。(この企画自体は怪我人が出て中止になっています)

何かに挑戦したいと思うときにこの映像を思い出すということは、きっとわたしの心境的には飛び込み台に立っているような気持ちなんだと思います。

そこでうじうじ悩んで、飛び込み台の端まで行ってプールを覗き込んで、あまりの高さに目がくらんで、また後戻りしてその場をうろうろして。
そんなことを繰り返しているんです。見る前に飛んでしまった方が絶対に楽なのに。

とりあえず始めてから考える

始めるまでには散々悩んだことも、実際に動き出してしまえば大したことじゃなかった、なんてことは意外と多いです。やってみて初めて見えてくる問題もあれば、そもそも思っていたのと全然違った、なんてこともあります。でもそれは、やってみないとわからない。一歩を踏み出した人にしか見えない世界なんです。

どうせやることになるのなら、もっと早く始めておけばよかったなときっと後で思うんでしょうね。わかっていて、どうしていつまでもプールを覗き込んでいるんでしょう。
覚悟は後からついてくるし、必要なものは走りながら身に付けたらいい。

いつまでもうじうじ悩んでないで、言い訳していないで。悩んでいる間には、何も生まれないんだから。大切なのは行動することだって、痛いほどわかっている。

さあさあ、悩むのはおしまい。

恐怖に追いつかれる前に。


Leap before you look.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?