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二月の勝者

二月の勝者っていう、マンガの話。

今年の1月だったか、中学受験が間近である生徒Kから借りた。
っていうより、Kが塾にこれを持ってきて、

「先生、これ読んでください!」

「お父さんが全巻大人買いしたんですよーだから明日から1冊ずつ持ってきますよー」

と昨日は1巻のみを強制的に手渡されたってほうが正しい表現かと。


ウチよりも規模が大きめな塾の話。
生徒たちを“顧客”と“お客”に分けている。
顧客とは、力を入れるべき生徒すなわち合格実績を作ってくれそうな生徒。
お客とは、塾に来ても何の成果も出ていないがとりあえず塾をやめないようにつなぎとめ、月謝だけは落とさせるためだけにいる生徒。
まあテナント料は高いだろうし、講師の人数だけ給料も払わなければいけないという事情を考えるとそういう方針でやらなければ仕方がないというのもわからんでもない。

ただウチには“お客”はいない。
成果も出ずにとりあえずいるだけの人、こちらの方針に従ってくれない人は場合によっては出て行ってもらうことがある。
お互いにとって時間の無駄遣いになるのであれば、切ることも大事。
まあウチは小さい塾だからそんな理想論が言えるのかもしれないが。
ワタクシからすれば生徒はみんな顧客。
いや、顧客という表現も正しくない。
いわば、ワタクシ、講師、生徒、保護者みんなが運命共同体。
共同体感覚で結びついた関係って言った方がしっくりくるかも。

このマンガを貸してくれたKに、

オマエは絶対にお客になるな!!

って説教しておいた。



そして翌日、Kは2巻を持ってこなかった・・・
というより、中学受験に成功し、2巻以降を持ってこないまま塾を去ってしまった・・・
(続き楽しみにしとったのに・・・)




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