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プロセスエコノミー

“プロセスエコノミー”というのがわかりにくいかもしれないので、まずはその反対である“アウトプットエコノミー”について説明。

アウトプットエコノミーとは、プロセスで課金せず、アウトプットで課金するビジネスモデル。

(例) 音楽、映画、料理

それに対して、プロセスエコノミーとは、プロセスで課金するビジネスモデル。


アウトプットエコノミーにおいて重要なのは、
・いいものを作る
・安く提供する
・適切に知ってもらう
・適切に届ける
なのだが、今アウトプットエコノミーで起こっていることは、全ての生成物の水準が上がってきていること。
そのため、差別化が難しくなっている。
だから価値を追究するならプロセスエコノミーに注目すべきではなかろうか。

プロセスエコノミー

“あなたの物語が価値になる”ここの見出しだけで中身を読みたくなった。
プロセスエコノミーの利点、弊害など、なるほどなと思わされることが多かった。
ちなみにワタクシが塾をやっている上で、いつも実践していること。
これが本書で「Me We Now」理論として言語化されて紹介されていた。
・自分の話をして距離を縮める Me
・共通点を見いだして連帯感を作る We
・自分のやりたいことを説明する Now
厳密に言うとここまで考えてやっているわけではなかったのだが、結果的にそうなっていたパターン。


にしても、本書のプロセスエコノミーとは話がズレるかもしれないが、学習塾もプロセスエコノミーなのでは?
成績を上げる、志望校に合格させるという目的があるが、そこまでに到達する過程でもお金(月謝)が発生する。
まあ目的を達成する過程(勉強して積み上げたもの)が大事なので当然なのだが。
ウチも看板を掲げて塾をやっている。
ブランドだと思っているし、愛着もある。
そのブランドにとって大事なものはそのブランドに「こだわりや哲学」に一致するストーリーがあるかどうか。
あふれる情報の中で、人の心が動くのは「本物」だけ。
「伝える」のではなく「伝わる」。
話を聴いている人が進んで一緒に歩きたくなるようなストーリーを言語化する。
何となく塾をやってきたのだが、一応自分の中にはこだわりや哲学を持っているつもり。
ただはっきりと言語化するには至っていないので、本書を読んだことでそこのところを明確にしようと思った。
こだわりや哲学の言語化にあたり、いろいろな視点があったほうがリアリティも高くなる。
だから、場合によっては塾生、元塾生、保護者の方々にも聞き込みをしてみることにする。

ある教育関係者の格言に、
・凡庸な教師は、ただしゃべる
・良い教師は、説明する
・優れた教師は、自分でやってみせる
・偉大な教師は、心に火をつける
というのがある。

「正しい」を「楽しい」にする。
自分でやってみせつつ、周りの人の心にも火をつけていく。
そうすれば、当初そこに価値を感じられなかった人にも届き、結果いろいろな人を巻き込むことができる。
難しい課題を正しく解決するより楽しく解決する。
そんな塾になれたらいいな。




#プロセスエコノミー #読書感想文 #MeWeNow理論


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