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世界史は化学でできている

高校時代の理科の選択科目は生物。
別に好きだからではない。
文系に進んでしまったのもあり、たまたまカリキュラムの都合上生物の授業しかなかった。
入試科目に使わざるを得なかったから仕方なくやっていたって方が正しいかと。

この仕事をやり出して数年後、独学で物理。
当時、物理をできる人が誰もいなかったので、必要に迫られてワタクシがやることに。
やってみると、結構面白かった!!
高校時代に出合いたかったなと思わされた。



で、今回のテーマである化学なのだが、高校化学は一切知らない。
この本のタイトルが、「世界史は“化学”でできている」である。
正直、化学はワタクシにとってエアポケットも同然。
でも世界史とセットだから読めるかなと何となくであるが購入。

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まず1章と2章・・・

歴代の化学者の奮闘はわかる。
周期表の話など、化学が好きな人はものすごく面白いのかもしれない。
しかし、化学の知識がスイヘーリーベー・・・(これも深くは知らん)だけのワタクシ。
知識がなさ過ぎて内容が全く入ってこず、正直面白くない。
すごいこと言っているんだろうなあっていうのはわかるのだが。



しかし3章以降は・・・

依然として、イオン化傾向の話や、○○がイオンになり・・・などの表現にはピンと来ないことがある。
でも、身近なものをテーマにして世界史との関連を述べていることが面白い。豆知識も多い。
・酒
・金銀
・染料
・医学
・麻薬覚醒剤タバコ などなど・・・

“今でこそAはないが、当時は画期的なもので、今のBを作るもとになった・・・”などの記述が多い。

元は建築学を学んでいた者が化学を学び、建築物の構造になぞらえて分子の構造を表現できないかと考えたのが構造式ができたきっかけだったとのこと。
この構造式によって事象の再現性が大きく向上し、他の分野にも応用されていったとか。
建築学から化学へ・・・一見遠回りに見えることだが、やはり偉大な発見には遠回りが必要なときもあるのだなと。

そして1つの発見により、他の発見が芋づる式になされる。
世界をもっとよくしたい・・・そういう思いを持った化学者の努力により世界史が動いてきたのだなと思わされた。
ただ、それと同時に世界史は高邁な精神によってのみ発展するのではなく、人間の欲望も背景にあるのだなとも思わされた(笑)



というわけで、世界史は好きだが化学の知識はほぼゼロのワタクシでさえ3章以降は面白かった。
化学と世界史が好きな人は絶対に面白いと思う。
化学が得意な女房曰く、

アンタ、化学やったら絶対ハマるよ!!

とのこと。
暇ができたらやってみようかな・・・



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